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公認会計士試験に5回落ちたCFOの話


私の履歴書

私は2011年の論文式試験に合格したのですが、当時の喜びは今でも忘れません。なぜなら、大学3年生の5月に短答式試験を初受験し、そこから論文式試験に合格する大学院卒業の2011年まで4年半、通算5回試験に落ち続けて合格したからです。専門学校で簿記の勉強始めたのが大学1年生なので、それも含めると通算約7年・・・。何度も何度も突き付けられる不合格の事実、期限迫る免除期間、それでも受け続けてようやく合格したその瞬間の喜びは忘れません。合格して一番最初に父に電話で連絡したのですが、あの寡黙な父が電話越しで泣いていたのを今でも思い出します。

そんな私は今、スローガン株式会社(証券コード:9253)でCFOを経て取締役副社長になり、当時は想像もしていなかった自分になっています。以前、ヒュープロさんにインタビューいただいた記事があるので、私がどんなキャリアを歩んできたのかについては、こちらもご覧ください。

キャリアの分岐点はどこだったのか?

今の自分につながる分岐点を敢えて一つだけ挙げるとしたら、受験生時代にスローガンでインターンとして勤務したことです。大学4年生から監査法人入所までの3年半、インターンとして経理をはじめとするコーポレート業務全般に携わっていました。この経験が、後に公認会計士に合格して監査法人に勤務してからの大きな財産になりましたし、今のキャリアの分岐点になっていると思います。

公認会計士こそインターンすべき理由

特に論文式試験に合格した大学生には、事業会社でのインターンを大学卒業まで経験することを強くおすすめしたい。なぜなら、より広い視点を身に着けることで、将来のキャリアの可能性が大きく広がると思うからです。

公認会計士は、会計に関する専門知識を理論的に習得し、その専門領域を軸として社会に付加価値を提供する存在だと思っています。しかし、論文式試験合格まではとにかく勉強、社会を知る機会は限られており、論文式試験合格時点では社会人としてはゼロスタート。そんな状況で監査法人に就職しようものなら、監査対象となる資本市場の構造に全く手触り感のないまま監査をすることになります。

それ自体に良い悪いはないのですが、仮に事業会社での経験を積んでから監査法人に入所できたらどうでしょうか?おそらくそれを経験していない人に比べて、見える景色が大きく異なるはずです。その広い視点をもって監査業務に携わることができれば、将来、より高付加価値な会計人材になれるのではないかと私は思います。

社会で活躍する公認会計士の多くがそういった経験を積んでいるわけではないです。しかし、これからの日本社会において、より高付加価値な会計人材の必要性は高くなり、そういった人材を増やすには今までとは異なるアプローチも必要だと思うのです。

私がインターン経験を経てキャリアの可能性が広がったように、同様の経験でこれからの日本経済の成長を担う公認会計士になる人材になるべく、その一歩目を踏み出してみてはいかがでしょうか。

公認会計士が得るもの

スローガンの創業者にして新卒学生向けの厳選就活プラットフォームGoodfindの生みの親、伊藤豊がこのような言葉を残しています。

就職とは、皆さんがどの産業に身を投じて、未来の産業社会を形成するか?という未来社会への投票活動です。

Goodfind Magazine vol.36

論文式試験合格者の皆さんも、まさにこの一票を投じる存在。合格してからがスタートであり、これからどういう未来社会に自らを投じるのかを考えるべきタイミング。そのためにも、まずは社会を知ること。

加えて、私はこうも思います。公認会計士になる人が得るものは、安定した収入や誇れる肩書き、監査法人への切符などではなく、「リスクを大きく取れる権利」なんじゃないか。優秀な公認会計士がリスクを取って成長企業に挑戦することで、未来社会の成長に貢献する価値は大きいと。その社会的責任があるとさえ思います。

さいごに

インターンに興味がある、一緒に働いてみたい、カジュアルに相談したいなど、下記フォームからご応募お待ちしています!面談は必ず私が実施いたします。皆さんの挑戦を心からお待ちしています!