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夏目一眞
2020年2月7日 04:05
太陽はあんなに、鬱陶しいほど光っているんだ。暖かいはずである。おかしい。15:00 ドアを開けた瞬間、昼の明るさと夜明けの寒さに錯乱する。最強に暖かい手袋を装備し、駅に向かうも、いつも乗る電車が、こんな日に限ってなかなか来ない。震えて待つ。なんでも、送電線にビニール袋が引っかかってしまったらしい。電車という凄まじい技術も、ビニール1つであっけなく麻痺してしまう。ビニール袋の雨を降らし
2020年2月3日 05:54
35分間、7曲。クラクラしながら歌うと、視界の左上あたりにお化けが現れる。そいつとにらめっこをしていると勝手に曲が終わる。理屈もルールもいらない。傷つけ合う誰かもあそこにはいない。お化けが集まるアルコールランプ、目的もなく青い炎を作るのだ。爆発なんかさせない。前向きでも後ろ向きでもない。好きでも嫌いでもない。何もわかってない。傷つくのが怖い。35分間だけは、全部置いてきぼりにで