第三次産業革命

こんばんは。

私はこの物語の主人公です。 時代は 2038年、日本です。日本人である私は、第三の産業革命の最中に生きています。年齢は24歳になります。性別は女です。

第一次産業革命、第二次産業革命は私はよくわからないし、何が起きたのかわかっていなのですが、何かしら当時の生活や様式をことごとくアップグレードすることが起きたのだと思います。

第三次産業革命はなんだったのかというと、これは情報と人工知能によって達成されました。

IoTデバイスがあらゆる所に浸透して、みなさんの、私のプライベートなことも含めあらゆる情報が、半政府半民間の情報組織によって運用されたサーバにデータが転送されて、そこで膨大な統計処理が行われて、ルールや法則が抽出されて、私たち人間の苦労を最小化するべく、さまざまな最適化が行われています。

プライバシーという言葉があまり述べられなくなったのはいつの頃からでしょうか。といっても私は、具体的にいつからプライバシーの概念が変容していったのかを知らないのですが。昔は個人の秘密のことは秘匿され、個人だけのものでありましたが、だいぶ変わってしまったようです。一人で趣味や人に言えないことをしているときにも検索はします。この時の検索キーワードを用いて社会を最適化したら、経済的にも、治安的も素晴らしく有意義であったということから、個人の情報が巨大資本に吸い取られてることをよしとする文化が発展していきました。

この第三次産業革命の恩恵は生活のいたるところに及びました。

若者の数が年寄りに比べてかなり少ないという大きな問題を解決できずに、人類は進むのかという疑念がありましたが、ベーシックインカムの導入と、経済の半分程度を人工知能にまかせた計画経済にし、残りの半分を自由資本主義とすることで、食料や医療や住むところの金銭によらない直接的な提供を行うことで継続性が維持されるとシミュレートできました。

昔のSFであったような人類と人工知能の戦争や、人工知能による一方的な虐殺なども起こるわけもなく日々が淡々と過ぎ去っています。

人工知能とは本質的に一体何者なのでしょうか?という疑問がよく出るのですが、これは統計的な機械学習を総じて人工知能といっているだけであり、何か人間のような自由意志がある知能というわけではないのです。

統計的傾向とは一体なんなのでしょうか。私もよくわからないのですが、よく起こる現象の分布を観測し、記録し、次起こり得ることの予想を行うものであると考えることができそうです。

#SF  


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