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『ダンジョン飯』第1話放送記念! 「サソリの水炊き」作ってみた

2022年にライターデビューし、2023年には映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の公式ムック本や映画『スリ・アシィ』の監督&主演俳優へのインタビューなど、これまでライター1年目で非常に貴重な経験をさせていただきました。

しかし、いつまでも”待ち”の姿勢ではいけません。2024年では自分から”攻め”ていく姿勢を持とうと思いました。そのとき、ファンだった『ダンジョン飯』のアニメ放送の話を聞き、ずっと気になっていたことを試す機会だと思いました。そういうわけでアジアンフォレストスコーピオンを材料に「大サソリの水炊き」を再現しようと思います。

材料

昆虫食のTAKEOよりアジアンフォレストスコーピオン
その他の食材

・アジアンフォレストスコーピオン(大サソリの代用品) 
・カットエリンギ(歩き茸の代用品)         
・あおさ(藻の代用品)                
・じゃがいも(サカサイモの代用品)          
・春雨(干しスライムの代用品)            
・水

材料は基本的にアジアンフォレストスコーピオンの大きさに合わせて適量です。今回の食材選びでは、「あること」に気を付けました。それは「アジアンフォレストスコーピオンの味を邪魔せず、出汁を吸いやすいもの」であることです。

『ダンジョン飯』第1話「水炊き/タルト」では、大サソリはカニやエビに近い食材として扱われています。しかし、鋏角亜門クモガタ綱に分類される節足動物であるサソリに対し、カニは十脚目短尾下目に属する甲殻類の総称です。共通点は節足動物門であるということだけです。

その一方で、アジアンフォレストスコーピオンを過熱乾燥したものを販売している昆虫食のTAKEOのホームページでは、「昆虫は甲殻類(エビやカニ)などと近い生物です。アレルギーをお持ちの方は食べないことをおすすめします。」と注意喚起されています。そのため、今回の「サソリの水炊き」作りには「サソリから出る出汁は何なのか」という点の検証もあるのです。

作り方

作り方はセンシが語ったものの通りに沿って行なっていきます。

1.サソリの尾、足、爪を落とす

包丁で落とすというよりは、乾燥していることもあってポロリと落ちる様子でした。

加熱乾燥されているため、尾、足、爪は簡単に落とすことができました。その中で大きな発見として、爪を落とすと根本の大きな筋肉も一緒に落ちてしまうのです。さそりの筋肉が足などに集中していることが試すことでわかりました。しかし、甲殻類は殻から出汁が出るので、これが吉と出るか凶と出るかはわかりません。

爪、足と太い筋肉でつながっていることがわかります。

2.サソリの身に切り込みを入れる

包丁の手応えがありません。

さそりの身に切れ込みを入れると、中身が空のような状態であることがわかります。ここからセンシの言う通り臓器を取るのは難しく、断念しました。

3.サソリの内臓を取る

こちらは前述の通り、断念するしかありませんでした。センシ曰く雑味になるとのことですが、さそりの身は臓器が大部分を占めているように感じます。

4.ジャガイモの皮を剥き、芽を取る

さそりファーストです。

じゃがいもはさそりの大きさに合わせて8分の1ほど使用しました。他の材料でもいえますが、今回の材料はさそりの大きさに合わせて適量です。

5.ほかの材料も合わせて鍋に入れる

こう見ると寂しく見えますが、6gで1500円のさそりを使っていると考えると高級食材の鍋です。

さそりに合わせて適量の具材を入れていきます。鍋は水炊きということから、サイズはチグハグですが土鍋を使用しました。

6.サソリのサイズに合わせて30分煮る

あおさの増殖を舐めていました。

少々、あおさを入れすぎてしまいました。匂いはあおさの青臭さの中に、ほのかに土の香りを感じます。また、センシの言う通り切り込みをいれた部分からさそりの身がほぐれてきています。また、煮始めて30分ほど経つとあおさの香りよりもさそりの持つ独特な香りが勝ってきた気がします。

さそりの殻は熱しても赤くなりません。これはおそらく、さそりの殻にアスタキサンチンが無いのが理由だと考えられます。カニやエビの殻が赤くなるのはカニやエビがアスタキサンチンを生むヘマトコッカスなどの微細藻類を食べているためと言われています。そのため、藻類を食べないさそりは殻が赤くならないのだと考えられます。つまり、裏を返せば『ダンジョン飯』の大さそりはアスタキサンチンを持っているため、藻類を食べる草食か雑食の可能性があると考察できます。

実食

センシの言う通り、煮ると身がほぐれます。

味わいはワタリガニに近い印象です。しかし、可食部が少なく、鍋の出汁用のワタリガニに近いものとイメージしていただけるとわかりやすいと思います。噛めば噛むほど味が広がります。不味くありません。それよりも意外と美味しいという感想が勝ちます。出汁を吸った他の食材も美味しいです。

念のため、爪、足、尾も入れたものも作ってみます。爪、足、尾の方が肉が多い印象です。特に爪は噛んだ瞬間にじゅわっと出汁染み出してきて、完全にカニです。センシが不味いと言った尾も噛めば噛むほど味わい深いものになっています。

感想

「さそりの水炊き」はライオス一行が食べ切ったように、非常に美味しいものでした。私が食べたのは6〜7cmのものですが、50cm近い大さそりとなれば、さぞ食べ応えがあるものだと思います。

バジリスクも実食すべく、蛇肉も探したのですが、蛇肉はAmazonで見つけることができました。もし、情報があれば教えていただけると幸いです。

今年はこのように自分から“攻めていく”姿勢を貫いていきたいと思います。昨年は化け蟹探しから始まりましたが、今年はさそりの水炊きから始まりました。皆さんも不安な日々が続くとは思いますが、良いお年を。

余談

余談ですが、ライオスが大サソリをザリガニのように獲っていましたね。しかし、アメリカザリガニは味が薄く、可食部位も少ない印象です。公園で釣った時に脱皮したばかりのソフトシェルが1匹おり、そちらも食しました。

寄生虫の可能性があるため、アメリカザリガニは十分に加熱します。

また、昆虫食の代表格の1つであるセミは青臭いフレンチフライのような味わいでした。

塩でいただきました。

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