親孝行
こんなに難しいことなのだろうかと
思い悩んでいた親孝行の機会。
母の他界の後から崩壊した
メンタルと金銭感覚。
なんで過食嘔吐に月20万も使ってしまっていたのか。
なんで愛情に飢えてしまっていたのだろう。
愛を注いでくれる
家族はこんなにも近くにいたはずなのに。
血縁なんて関係ないって
納得するのに時間がかかりすぎた。
不幸を掲げていれば
救済してくれるなんて
そんなに世間は優しくはない。
唯一の理解者だと思っていた母親よりも
確かにそばで一番守っていてくれた父親。
何度も、命を救ってくれた。
私を養子縁組にしたことを
後悔していないだろうか。
それだけが心にあった。
血縁がないから厳しいんだ。
殴る事が正義だと勘違いをして
泣いて、謝るまで暴力を振う。
私の頬を叩いたり、
意識が一瞬飛ぶくらい
頭に落ちる拳骨。
あの時の記憶は一生私の腕に刻み込まれているよ。
私の腕の傷は小さい頃の
可愛かった頃の私の救済でしかいないんだよ。
お父さんと本当に仲良くなれて
過食嘔吐をしてないことを
奇跡だって受け止めてくれて、
あなたを本当にお父さんだと
受け入れて生きる事ができたよ。
腕を切り付けたくなる事も、
酒と薬に逃げたくなる時も、
吐きたいと思う事も、
数えきれないほどあるけれど、
誰かがそれを見て悲しむなら
やる必要はないと思えるところまで
成長したと思う。
過食嘔吐、リストカット
してないよ。
やっと普通の人間に戻れてきているよ。
一生、特定疾患患者ではあるけれど
障害者認定されてしまったとしても。
腕の傷さえ見えなければ
普通の人間に見えているよね。
普通になりたい。
普通の定義なんて人それぞれだけど。
病気や事故では死にたくないな。
自分の死に際くらいは
自分で選ばせて欲しい。
希死念慮はあるけれど
ゴールテープはまだ先にあるから。
27歳で死ぬつもりだったけど
まだもう少しだけは生きるしかない。
早くローン完済して、
自分の尻拭いをして、
命を返す。
私は、世に生きていることを
許されない血が流れているから。
悲しきかな。
汚れきった血の呪い。
呪いを解くには死ぬしかない。
天命を尽くして死んでいけ。
薬で制御して。
償って行けばいい。
神様がいいるならば
病気もローンも、腕の傷も
何もなかったことにして欲しい。
過去に戻りたいとは思わないけど
謝らせてほしい。
ごめんね、
もう少し頑張らせてください。
私にどれだけの不幸が降り注いだとしても
受け入れて生きるので、
どうか私の家族にだけは
笑顔で、健康で、幸せに生きてほしい。
それだけ。
私の体、強いから。