低血糖

1型糖尿病になって7年目、
生まれて初めて低血糖で倒れた。


動悸と手足が冷たくなる感覚、
痺れで上手く動けない。

尿意をもようして布団から出た。


頭のてっぺんから血の気が引いて
視界が白くなって脳みそがグルンと回って
体は床に叩きつけられた。


星のような光がチカチカしていて
立ちあがろうにも地面に引き摺り込まれていく感覚。


何分気を失ったのかわからないが
たまたま兄弟が見つけて父を呼んでくれた。


気を取り戻したが動悸と痺れで上手く喋れなかった。

ただジュースを飲ませてくれて
そのまま2時間ほどは動けず
体が床とくっついたように横たわっていた。


今日が命日ならいいのにとすらも思った。

温かい日差し。近くで寝ている猫。
ほかほかしている陽気とひんやり冷たい床。

死ぬならこんな小春日和にそそっと死にたい。


死ぬならこんな感じで
地面に沈んでゆっくり脳みそが
何も考えられなくて酸欠でふわふわ。


死ぬにはいい日だったと思う。



でも、猫が擦り寄ってきて
まだこのこのためには死ねないなんて思って
生きててよかったと大きな声を出して泣いてしまった。


笑う妹。いきたいと思えるのはいいことだと。


そうですね、まだ諦めちゃいけないね。

今日生きていることにありがとうと言いたい。


もし私が死んだら、
いっぱい母親に頑張ったこと報告する予定。

願わくば天国いいでお願いね。


今日も諦めたりなんかしないんだから。

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