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酒:ポルフィディオとテキーラについて追記。日本の輸入商社に電話取材もした

 どうも素浪汰 狩人です。私は粗野な田舎民だが、深夜テンションで適当に用意したバナー画像の酷さに耐えられなかったので訂正した。すまんな。

 前回のテキーラ記事の訂正というか、情報を補完しようと思う。

☝これね。個人的には、酒の話は伸びないので余り詳細を掘り下げて調べる気は無かったが、余りにも適当に書き過ぎたせいで「物言い」がついた。

 上の記事で下げた方のテキーラ製造者、ポルフィディオ社からだ。つーか本社関係者と思しきX(旧Twitter)アカウントから凸きた。マジビビるわ。

 以下、特に断りなくPorfidio社のXアカウントから寄せられた反応を記す。

☝エル・テソロはサントリーが所有しており、カマレナ家の所有ではない!
エクストラ・アネホ同士で比較した場合、エル・テソロの方が高いですよ!
ポルフィディオの価格が改善できたらいいですね! という感じ(要約)

ツッコミどころはあるんだが、まあ今の所は黙っておく。

☝お宅が持ってるポルフィディオは1990年代の物で、その時代はアネホしか存在してませんでした。2002年以降、私どもは製品をアネホ・エクストラに変えましたよ(ラベルを見てください)。より長い熟成(1年でなく5年)を経て、酒の色味(樽由来)も濃くなったのが、2002年以降の酒の特徴です。これらの酒にカラメルは添加しておりません。

私が上の元記事で「カラメル入れてるんでは?」と記載したことについて、メーカーしか知り得ない情報を引用することで反論している。この辺で私は地雷を踏んだなと勘づき始める。(※地雷を踏む=日本の慣用句で触ってはいけないことに触ってしまい、反論に合うことを示す。特に人や物の特徴で指摘されることで不利益が生じることについて指摘してしまった場合)

☝これらの点を修正くださりありがとうございます。また、小売価格分析もご覧ください。ポルフィディオ・アネホ・エクストラ(20,000円)に対してエル・テソロ・アネホ・エクストラ(22,000円)。そして、エル・テソロはジムビーム・サントリー社に所有されているのであり、カマレナ家ではない

 1個目のポストに書かれた内容を強調している(※後述)。

 うーむ……。

 とても重要なことを、先に断っておきたいのだが。

 元記事の名前にもなっている通り、比較したテキーラの熟成年数は両方アネホだからね?

☝DESTILERIA PORFIDIO S.A. ”PUERTO VALLARYA” JALISCO MEXICO
SINGLE-AGAVE SINGLE-BARREL AÑEJO
NOT ”AÑEJO EXTRA”. This must important, Right?

何らかの何かのためにアネホであることを強調しているが、理由は後述。

SPIRT OF MEXICO 39.3% Alc./Vol.
BEYOND TEQUILA SUPER JALISCO
SPIRITS DISTILLED FROM 100% AGAVE
NET CONT 750ml

PORFIDIO AÑEJO ポルフィディオ・アネホ
~ブルー・アガヴェ(竜舌蘭100%)~
単式蒸留器で2回蒸留、2年間新樽熟成の最高級100%アガヴェ、
シングル・バレル。雑味なく繊細かつまろやかで、多くのファンを魅了し、
ロバート・デニーロも愛飲しています。

スピリッツ
原産国:メキシコ、アルコール分:40度未満、
酸化防止剤(亜硫酸塩)含有、容量:750ml
※飲酒は20歳になってから

輸入業者及び引取先:株式会社コートーコーポレーション
兵庫県西宮市櫨塚町はぜづかちょう4-31-204
TEL:0796-39-1911、FAX:0798-34-7477

 コートーコーポレーション、私が今回ポルフィディオ・テキーラについて電話取材を申し込んだ日本への正規輸入商社(インポーター)で、現存する会社である。私が確認できる限り、少なくとも直近20年ほどポルフィディオ製品を取り扱っており、2023年以降の新ボトルも当然この会社の取扱いだ。

 なお、私がストックしている未開封の90年代物らしき旧ボトルは別業者が輸入しいた。(株式会社アイ・ダブリュー・エイ・ジャパン、大阪市中央区島之内1-21-4。現存しない会社だが、株式会社アイダブリューエーという、酷似した名を持つ物流商社が、大阪市中央区久太郎町3-1-27に所在している。恐らくは上記の会社の後進と推定して間違いあるまい)

www.tequiliaporfidio.com
YOUR REGISTERED BOTTLE NO. 14363

 偽造品対策だろうか。ボトルには通し番号が入っているようだ。

 というワケで、私の所持しているポルフィディオ・アネホが、少なくともボトルのラベル表記の上では、アネホであることは確認いただけたハズだ。

 テキーラ・タパティオ、エル・テソロ・デ・ドン・フェリペ。ブランドの現在の所有者はビーム・サントリー株式会社(日本のサントリー社が米国のビーム社を2011年に買収して出来た会社)。ブランドの始まりは1990年で、テキーラ業界で著名なカマレナ家と、テキーラ・プロモーター(*)である、ロバート・J・デントンとマリリン・S・スミスらで興されたようだ。しかし1999年にはエル・テソロの商標はフォーチュン・ブランド社に売却されて、フォーチュン・ブランドは2011年の事業整理で、酒類事業がビーム社として分離独立すると、サントリーに買われてビーム・サントリー社となった。

*プロモーターという単語、日本語への翻訳が難しい。格闘技の興行主などといった意味合いで使われることが多い。古のプロレスラーにして実業家で戦後初期の日本プロレス界の立役者、力道山もまたプロモーターと呼ばれる一人だ。大体そんな感じの敏腕ビジネスマンを想像してもらえれば助かる。当たり前だが、格闘技が出来るかどうかは関係が無い。今時のオタク界隈で例えれば、アイドルを売り出す ”P”、プロデューサーと言い換えても良い。

 まあこの辺の情報、Wikipediaの丸写しなんだが。

 ともかくである。

 ポルフィディオ・アネホ(※後述)と、エル・テソロ・アネホ。ラベルに記載された熟成年度は、両方とも100%間違いなく「アネホ」だからね。

 ここまで、前提情報な。OK?

 宜しい、では話を続けよう。

 前回の記事で、ポルフィディオの味わいに疑義を示した私は、本社らしいXアカウントに指摘を受けてから、暫くエル・テソロと味の比較を続けた。

 ……が、やっぱり釈然としない!

 エル・テソロと味を比べると、熟成年代が同じ2~3年とすると、いかに贔屓目に見ても熟成感の勘定が合わないのだ。これは私がポルフィディオに疑念を持ち、「エル・テソロに軍配が上がる」と断じた根拠でもある。

 ポルフィディオ社、落ち着いて聞いてくれ。話は終わっていないし、始まってすらいない。


 一先ず調べてみようではないか。ということで、ポルフィディオに関して私はネットの情報を一通り調べてみた。日本語でも英語でも、色々と。

 ……結果、分からん(爆)!

 何だこれは。情報が錯綜している。当然の権利のように、矛盾した情報が併存しているではないか。2年のアネホに5年のアネホ・エクストラ、実は2年のアネホと書いてるが中身は5年熟成のアネホ・エクストラ。一旦3年熟成して、後に4年の追熟をしている。もはや何が正しいのか分からない!

 ……で、余り考えたくないんだが、私は一つの仮説に辿り着いた。

 もしボトルのラベルの記載内容が真実ではないとしたら?

 まさかだよな。日本の輸入商社だって2年と書いてるじゃないか。

 いやしかしだな……ポルフィディオ・アネホのこの味、この香り……確かに純然たる2年物では説明がつかないくらい、アガベ離れした果実香がある。

 あーもう、鬱陶しい! 素人があーだーこーだ考えるだけ無駄、無駄!

 こういう時は潔くプロフェッショナルに質問すればよいのだ!

 輸入商社のコートーコーポレーションに直談判すりゃいいじゃないの!

 ちゅーことで、電話しました(言っとくけどマジだからな)。

 コートーコーポレーションの営業担当・M氏より、後日折り返しの電話。

 以後は、当時の電話取材の内容を要約してお伝えするものとする。

 言っとくがこの話、ソース付きとしては未だかつてネット上にはどこにも出回っていないし、M氏には内容をネット公開の許可は頂いている。

 どこの馬の骨とも知れない、私こと筆者の素浪汰 狩人よりも、輸入商社で実際にポルフィディオの取扱いに関与しているM氏のインタビューの方が、遥かに内容の信憑性が高いものと思ってほしい。ではご覧いただこう。

2024年(令和6年)1月24日 9時7分より、およそ15分間に渡る電話

以下、素浪汰 狩人(以下:素)
コートーコーポレーション営業担当・M氏(以下:M)

素:ポルフィディオ・アネホの熟成年度は2年なのか? 5年なのか?
M:結論から言えば、5年 ”以上” となります。”以上” という抽象的な表現の理由は、使用される原酒の熟成年度が、出荷時期によって異なるためです。

素:ボトルのラベル表記はアネホであるのに、実際はエクストラ・アネホに該当する長期熟成のお酒を詰めて販売しても問題にはならないのか?
M:ポルフィディオは、法的にはテキーラとは言えない(※ここ重要)のでメキシコ国内法で規制されるテキーラに求められる記載に、厳密に準拠する必要は無いものという回答になります。というのは建前の話であり、本当はマーティン氏(※ポルフィディオ・ブランドの創始者で所有者)がラベルを変更するのを面倒に思っているのではないか、とも言われていますね(笑)

素:率直に聞くが、本当にカラメルほか添加物は使用していないのか?
M:添加物は使用していません。理由は、マーティン氏がそういう添加物を嫌っているからです。とある銘柄(名前はとても出せない)でも、実験ではカラメルが確認されるなど、添加物の入っているテキーラが存在することも事実ですし、総量の1%まで添加物を使うことは法律で認められています。

素:以前にポルフィディオを飲んだ時と、味の印象が異なった。今の私にはシェリー樽熟成のウィスキーのように感じられたが、この点はどうか。
M:熟成にシェリー古樽は用いていません。ご承知の通りオークの新樽にて熟成しています。味の由来をお答えすることは難しいですが、特有の製法に理由があるのかも知れません。ちなみに私は、貴方の所有するボトル同様の旧ボトルに関して、乳製品、特にヨーグルトに似た香りと思っております。これはポルフィディオの原酒を仕込む時に用いられる、アガベ由来の酵母によるとも言われますが、いずれにせよ風味の由来を断定はできません。

素:近年の現行ボトルは旧ボトルとデザインが異なる。味も異なるのか。
M:2023年以降に出荷されている現行のボトルは、それ以前の旧ボトルとは味が異なります。具体的には、熟成された原酒を一旦フィルター(どういうフィルターかは明確な回答がなかった)に通して樽の香りを和らげ、原酒を再び樽詰めしてもう数年寝かして風味を安定させてから出荷するようです。この場合でも熟成期間は間違いなく5年以上行っております。

素:つまり、旧ボトルより現行品の方がニュートラルな味ということか。
M:仰る通りです。われわれ流通業者と、現場で酒を提供する者たちとでは求める味が異なっている印象です。ポルフィディオはクラブのホステスなど夜職の接待で提供されることの多いお酒であるため、特に女性ユーザーには旧来のヘビーな酒質は好まれにくい、需要と供給のミスマッチがあります。現行ボトルの風味は、そういった要望に応える形でテコ入れを行った結果と言えます。旧ボトルと方向性は異なりますが、美味しさは変わりませんのでぜひ新旧を並べて味わってみてください。違いが分かって面白いですよ。

素:色々と興味深い話を聞けました。ありがとうございました。
M:こちらこそありがとうございました。

(電話取材は以上である)

 さて、ここでポルフィディオのXアカウントからポストされてきた情報と突き合わせて、確認してみよう。上に張ったリンクの内容を書き起こす。

The first bottles of Porfidio in the 1990s as shown in your photo, were "Anejo only." Starting from 2002, we changed the product status to "Anejo Extra" (see labels). Due to the longer ageing (5 years instead of 1) the color is darker starting from 2002. There is no added caramel

https://twitter.com/porfidio123/status/1748134417477128602

 情報に齟齬は無い(製造者と流通業者の関係だから、情報のすり合わせは行っているはずだし当然の話だが)。取り敢えず私は納得することにした。

 ラベルには2年熟成と書かれているが、実際には5年熟成なのだ。

 それが、現時点で私が確認できた範囲の、確度の高い情報である。

 信じるか信じないかは、この記事を読んでいる貴方次第であるが。

 一応、断っておきたいのだが、私はお酒の専門家でも研究家でも、夜職の飲み屋でもテキーラ愛好家でもない、ただの一般的な酒飲みでしかない。

 そんな私の取材(とも言えない稚拙な質問)に答えてくれた、輸入業者のコートーコーポレーション、並びにXでポストいただいたポルフィディオの本社アカウントには、感謝に耐えない。オフィシャルの立場からこれ以上の回答を得るのは難しいだろうから、この辺で探求心の矛を収めるとしよう。

 ポルフィディオ社が、実際のテキーラ業界でどういう立ち位置であるかについては、もはや私のような素人の手に負えないので、興味の沸いた方々は自分自身で調べていただきたい。情報の断片は載せておくとしようか。

☝アーカイブ化されたポルフィディオ社・マーティン氏のインタビュー。
何故か現状見られるサイトでは内容がロックされており、闇を感じる。
マーティン氏の主張のみ書かれていることには充分留意してもらいたい。


 ここまでつらつら書いてきたが、暫くポルフィディオを飲んでいて、私はようやくこのテキーラ(≠テキーラ)の味が分かってきたような気がする。

 単純に密封されていた酒が空気に触れ、酸化して味がこなれただけか?

 ともかく。

①テキーラにしては飲み易い。これはもう疑う余地が無い。

②シェリー古樽熟成ウィスキーや、コニャックのランシオ香にも似た、特にレーズンを思わせるドライフルーツの華やかで甘い香り。向こう側に微かなアガベの青い香り。よっぽど注意深く味を追わないと気づかない程度だ。

③通常のテキーラに比べて、コールドプレス製法のポルフィディオは有害なメタノールが少なく、悪酔いしづらいと能書きにあるが、余り真に受けない方がいい。少なくとも平均的日本人体質の私は、飲み過ぎると悪酔いする。量にしてショット3~4杯(90~120ml)ぐらいか? モンゴロイドの肝臓はコーカソイドやネグロイドに比べて、アルコール分解能に劣るんだよ。

④それはそれとして、アルコール度数39.3%からは信じられない、軽やかな飲み味であることは確か。よく「水みたいに飲める酒」という良い意味での言い回しがあるが、ポルフィディオもそれの一つに含めて良いだろう。まあ世間一般的な(アクの強い)テキーラ味とは異なることを、良いと捉えるか悪いと捉えるかは飲み手次第だ。少なくともテキーラ入門には満点だろう。

 この辺が、私のポルフィディオ・アネホ(アネホ・エクストラ)に対する味のインプレッションである。コニャックに近い味というのも頷ける話だ。

 最後に、今まで私が飲んだテキーラの味を比較して、この記事を〆よう。

 ご清聴ありがとうございました。


【付録:素浪汰 狩人のテキーラ飲酒録】

(修正履歴:2024年1月28日 各商品の価格情報を挿入しました)

①エラドゥーラ・プラタ(現:エラドゥーラ・シルバー。ボトル購入)
現在Amazon価格 4,684円(10年ほど前に私が購入時、2,500円ぐらい?)
価格:★★☆☆☆  味:★☆☆☆☆  コスパ:★☆☆☆☆
【所見:かなり青臭さとアルコール味が強い。かなり上級者向け】

②ポルフィディオ・アネホ(出荷年不明。バーでグラス提供)
現在Amazon価格 19,565円(バーで飲んだため単価の判別不能)
価格:(判別不能) 味:★★★★★  コスパ:(判別不能)
【所見:こんな美味しいテキーラがあったのか! 甘くて飲み易い】

③クエルボ・1800・レポサド(ボトル購入)
現在Amazon価格 3,240円(2~3年前に私が購入時、3,000円ぐらい?)
価格:★★☆☆☆  味:★★☆☆☆  コスパ:★★☆☆☆
【所見:エラドゥーラよりは親しみ易いがまだアクが強い。上級者向け】

④エル・テソロ 70周年エクストラ・アネホ(ボトル購入)
すがや・2023年2月 参考価格 27,590円(現在は在庫切れにつき購入不可)
価格:★★★★★★彡  味:★★★★☆  コスパ:★★☆☆☆
【所見:7年熟成の割にフレッシュなアガベ味。完飲したのが悔やまれる】

⑤アラクラン・エクストラ・アネホ(ボトル購入)
現在Amazon価格 6,680円(2023年6月に私が購入時、6,397円)
価格:★★★☆☆  味:★★★☆☆  コスパ:★★★☆☆
【所見:6,000円台でこの味は妥当。可もなく不可もない。テキーラを味わうベンチマークとなるべき酒に、ようやく巡り合えた感じだ】

⑥カスカウィン・レポサド(バーでグラス提供)
現在Amazon価格 8,839円(バーで飲んだため単価の判別不能)
価格:(判別不能) 味:★★★★★  コスパ:(判別不能)
【所見:ポルフィディオ以来の好感触。アガベ味も割とする】

⑦グランオレンダイン・エクストラ・アネホ(バーでグラス提供)
現在Amazon価格 15,980円(バーで飲んだため単価の判別不能)
価格:(判別不能) 味:★★★★☆  コスパ:(判別不能)
【所見:アラクランよりはこなれてるが、直前に飲んだカスカウィンと比べフレッシュ感に劣る印象。熟成感の強いブランデーのように華やかな香りで滑らかな舌触りだがアガベ感が少ない。飲み過ぎで舌が馬鹿になったか?】

⑧カスカウィン・ブランコ(バーでグラス提供)
現在Amazon価格 6,847円(バーで飲んだため単価の判別不能)
価格:(判別不能) 味:★★★★★★彡  コスパ:(判別不能)
【所見:これは優れている。恐る恐る試したテキーラ・ブランコだが想像の遥か向こう側に突き抜けていた。青臭さとフルーティの良バランスだ】

⑨エル・テソロ・アネホ(オークションで旧ボトルを購入)
現在並行輸入価格 12,100円(2024年1月 オークション参考価格 6,759円)
価格:★★★☆☆  味:★★★★★★彡  コスパ:★★★★★★彡
【所見:現行品は11,000円なのでコスパは数段落ちるが……バランスの取れたフルボディの味わい。適度に熟成感もありつつ、エクストラアネホのように滑らかになり過ぎてもいない。以前に飲んだ70周年エクストラアネホと同じ系統の味わいで(熟成感は強いが)、メーカーの哲学を何となく感じた】

⑩ポルフィディオ・アネホ(出荷年不明。オークションで旧ボトル購入)
現在Amazon価格 19,565円(旧ボトル)、17,800円(現行2023ボトル)
(2024年1月 旧ボトル・オークション参考価格 13,800円)
価格:★★★★★  味:★★★★☆  コスパ:★★★★★
【所見:王道のテキーラ ”らしさ” からは外れるが、独自の世界観があるのでこれはこれでアリかと。現行品の値段はエクストラ・アネホと考えるならば致し方ない。旧ボトルのこれは、現在の相場では破格値だが、再現性の無い一過性の安さに留意。何にせよ私のテキーラ価値観を変えた運命の酒だ】


 まあ、大体こんな感じですね。私がこの中で一つ他人に勧めるなら……

アラクラン・エクストラ・アネホ

 ですかね。理由は圧倒的なコスパと、まずまずの熟成感(≒飲み易さ)。カスカウィン・ブランコが選択肢に入るかと言うと、彼奴はアラクランより何気に高いんですね。しかもアガベの青臭さやハーバル感が割と強いので、テキーラ慣れしていない人は却ってしんどいまである。エクストラアネホも樽の熟成感に慣れてないと、独特なスパイシー感に苦手意識を持ってしまうきらいが無くはないが、素のテキーラの青臭さよりは数段マシだと思う。

 面倒臭いですね。そんな苦労してまでお酒を飲みたくないですね。

 でも、最初の関門を超えれば、素晴らしいテキーラ世界が味わえますよ。

 で、他人に贈るなら、他人から贈られるなら、選択肢はまた異なります。

ポルフィディオ・アネホ(アネホ・エクストラ)

 かける諸経費を度外視するなら、圧倒的にポルフィディオの圧勝。これは言わば焼酎の魔王、日本酒の獺祭みたいなもんですね(ニュアンスは各人で察してくれ)。風味の親しみ易さが圧倒的にずば抜けてます。飲み易い。

 何より、テキーラが嫌なお酒だという記憶を払拭する万能薬かのように、そのランシオ香を思わせる華やかな香りで飲みの空間を彩ってくれます。

 他人から贈られる場合、あるいは他人に贈る場合、値段はそもそも判断の基準から除外可能で、酒の味だけで判断材料となるライフハックですね。

 OK? こんな感じで、一先ずテキーラ談義はお開きにしましょうか。

 私は実費でテキーラを飲み散らかしたってのに、明日も仕事だよ。

 利益が得られない代わり、好き勝手書き散らしたったのでいい気分です。

 所詮、私は好き物の個人ですので。自由気ままにやらせていただきます。

 恨みっこなしよ。


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