SkyWayが2021年度にやりたいこと
SkyWayのチームリーダー兼Productチームの@rockyです。
普段は幅広くプロダクトマネジメント業/チームマネジメント業を担当しています。
SkyWayのビジョンや戦略を考えたり、それらを施策やサービス・機能という形に落としこんで、どのようにユーザ価値を生むか。
ということを、日々考えています。
今後はnoteを使って、SkyWayの方針や開発予定をお伝えしていきます。
さて、年度初め、桜舞い散る春まっさかりです。
新しい環境に身を移す方や、新しい施策を手掛ける方も多いのではないでしょうか。
SkyWayも気持ちを新たに、リアルタイムコミュニケーションをさらに身近にすべく、様々なことを考えています。
そこで、この記事では、2021年度にSkyWayがどのような進化を考えているかをお伝えします。
同時通話人数の拡大
通話人数の上限を拡大し、同時50名のビデオ通話を実現したいと考えています。
リモートワークの増加に伴う、同時接続人数の大規模化に対応するためです。
現在のSkyWayでは双方向ビデオ通話で20名、音声通話で50名を推奨値と捉えています。
(FAQ: 1ルームあたりに同時に参加できる最大人数は何人ですか?)
従来の会議アプリなどであれば、同時に20本の映像を見る会議は多くなく、実運用としては足りるケースが多いと考えていました。
しかし、リモートワークが急増している現在、より多人数で通話するユースケースも出てきています。
そのため、今後は大人数でのビデオ通話アプリにも対応できるよう、同時通話人数の拡大に注力していきます。
認証・認可の強化
SkyWayから権限管理機能を提供することで、よりセキュアなアプリケーションをつくることができるようになります。
現在、SkyWayでは、権限管理機能としてPeer認証機能を提供しています。
これは、正規の認証を経たエンドユーザにのみ、通話を利用可能にする機能です。
SkyWayから発行されたAPIキーを不正に入手したユーザが、SkyWayを利用することを防ぎます。
Peer認証機能に加え、今後は、SkyWayから各エンドユーザの権限を管理する機能を提供したいと考えています。
この機能を使うことで、例えば、特定ユーザのみが入室できるRoomを作ることができます。
「特定Roomに入室する」という権限をユーザに設定することで、「権限を持つユーザは入室できるが、権限を持たないユーザは入室できない」といった制御が可能になります。
他の活用例として、「映像・音声の配信者と受信者」「視聴メンバーの指名登壇や強制退室を行う権限を持ったRoomの管理者」などもできるようになります。
これらは、アプリケーション側で実装をすれば、現在でも実現可能な機能です。
しかし、この管理機能をSkyWayが提供することにより、開発者はより簡単に・よりセキュアなアプリケーションを作れるようになります。
結果として、開発者の開発速度向上・アプリケーションの品質向上につながると考えており、優先度を上げて提供していきたいと考えています。
ステータス管理機能の強化
アプリケーションを運用する際、アプリケーションサーバとSkyWayのステータスを同期したい場合があります。
例えば、あるエンドユーザがオンラインかどうか、どのRoomに入っているか、などのステータスです。
現在は、SkyWayから各種イベントをクライアントにのみ通知しており、アプリケーションサーバはイベントの発生を知ることができません。
クライアントが受けた通知をアプリケーションサーバに送信する実装は可能ですが、同期するためには不十分です。
ネットワークの影響等で送信に失敗する場合や、順番が前後する場合があるからです。
例えば、図のように、あるエンドユーザのステータスとして、SkyWayサーバは通話可能の状態と認識しており、開発者のアプリケーションサーバは通話不可の状態と認識する状況が起こりえます。
この状況に対して、fetchPeerExists関数を活用することで、エンドユーザがオンラインか否かに関しては、外部からSkyWay側のステータスが確認可能です。
それに加えて、今後は、SkyWayと開発者のアプリケーションサーバの同期をより正確に実現できるよう、サーバ間のイベント通知を可能にしていきます。
同期のために必要な、イベント欠損時の検知や再送リクエストも含めて、設計を進めています。
こちらも権限管理機能と同様に、実装でカバーできる部分もありますが、この機能があることで開発者のサービス運営を負担を軽減できるという考えのもと、開発を進めています。
以上が、2021年度中に少なくとも提供したいと考えている機能です。
他にもいくつか新しい試みを考えていますので、楽しみにしていてください。
技術調査・価値検証中
次に、内部的に技術調査や価値検証をしている項目についてご紹介します。
これらは、価値検証段階ですので、随時優先度が変わって行くものです。
ご興味やご要望があれば、フィードバックをいただけるとうれしいです。
録画機能
現在提供中の録音に加えて、録画の提供も検討しています。
特に複数人会議などは録画の需要も大きいのではないかと想定しています。
通話品質計測
エンドユーザの通話品質を把握し、カスタマーサポートに活かせる情報を提供したいと考えています。
通話品質は最重要と捉えつつ、ネットワークや端末など環境の限界を踏まえて計測によりどれだけ価値が出せるかという点を検証しています。
複数人通話時のE2EE
以前のZoomの話題もあり、今後デファクトスタンダードになる可能性もあるため、技術検証は手をつけ始めています。
各ユースケースでどこまで必要なのかという点では、環境要因も含めて引き続きウォッチしていきます。
あくまでも現在の予定であり、価値検証の中で変更は大いにありますことをご了承ください。
今年度も開発者の皆様と共に世の中に大きな革新を生み出していくために頑張っていきます。
この記事に関して、ご意見やフィードバックがございましたら、以下までお問い合わせください。
☞ https://support.skyway.io/hc/ja/requests/new
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