
絶対パスと相対パスについて解説!Mayaでの効率的なパス管理
こんにちは!株式会社Skymillの3DデザイナーのT.Y.です。
今回は Mayaにおける絶対パスと相対パスの違い、そして 効率的なパス管理のテクニック について解説します。
正しいパスの設定を理解すれば、プロジェクト間のデータ共有がスムーズになります!
🔍 絶対パスと相対パスの基本
1️⃣ 相対パス(ローカルパス)とは?
相対パスは、プロジェクトフォルダ内のファイルを基準として指定する方法です。異なる環境で開いても、プロジェクトフォルダの構成が同じであれば正しくファイルを参照できます。
📌 例:
sourceimages/tex.png
Mayaの .ma ファイル内:
d:/project/sourceimages/tex.png
※「\」はプロジェクトフォルダの区切りを示します。
2️⃣ 絶対パス(フルパス)とは?
絶対パスは、ストレージやネットワーク上の 固定されたディレクトリ を基準にファイルを指定する方法です。
📌 例:
d:/project/sourceimages/tex.png
異なるPCやディレクトリ構成で開くと、ファイルパスが変わるためリンク切れの原因 になります。
📌 Mayaでのパス読み込みの優先順位
Mayaはシーンを開く際、次の順番でファイルを探します。
絶対パス(最優先)
ディレクトリマップ(dirmap)
リファレンスファイル
相対パス(プロジェクトフォルダ基準)
プロジェクトフォルダ直下のファイル
💡 ポイント
絶対パスが優先される ため、異なる環境で開くとエラーが発生しやすくなります。
⚠️ 絶対パスを使う際のリスク
❌ プロジェクトを別の環境にコピーするとリンク切れが発生
✅ チーム作業やクラウドストレージを活用する場合は、相対パスが推奨される
❌ 絶対パスを確認する作業が煩雑
✅ シーン内のパスを管理しやすくするためにスクリプトを活用
🚀 Maya 2022.4以降での新しいパス管理オプション
Maya 2022.4から 相対パスを優先するオプション(optionVar) が追加され、より柔軟なパス管理が可能になりました。
1️⃣ 相対パスを優先する
cmds.optionVar(iv=('fileResolverResolveExactAfterRelative', 1))
📌 設定値:
1 = 有効(相対パスを優先)
0 = 無効(デフォルト)
2️⃣ 完全に相対パスのみを使用する
cmds.optionVar(iv=('fileResolverStrictRelativePaths', 1))
📌 設定値:
1 = 有効(絶対パスを無効化)
0 = 無効(デフォルト)
⚠️ 注意
この設定を有効にすると、絶対パスがあるファイルもリンク切れとして扱われるため、環境によって適用の可否を検討してください。
🔎 まとめ:Mayaのパス管理をマスターしよう!
この記事では、Mayaの 絶対パスと相対パスの違い、および 新しいOptionVarの活用 について紹介しました。
✅ チーム作業では相対パスを推奨
✅ Maya 2022.4以降のオプションを活用すると管理が楽に!
✅ 適切な設定でプロジェクトの移動や共有をスムーズに!
今後も 3DCG制作に役立つTipsやワークフロー改善の情報 を発信していきますので、ぜひチェックしてください!