とある、街の愛されラーメン屋とそのご夫婦、時々ぼく。の話
とある、街の愛されラーメン屋とそのご夫婦、時々ぼく。の話。
かれこれ10年くらい前になるだろうか、
僕は高校生。
大半の学生は駅からバスで通う中、
駅まで出る方が遠く、
友達と一緒に自転車で通学していたよねお少年。
その友達T君は変わってた。
ある日、友達はこんなことを言う。
「寄り道しない?」
その一言がとても魅力的だった。
バスで通学する学生は、みんなでマックに行ったりフードコートに行ったりするが、僕らは自転車で家と学校を往復するだけ。
その提案はヒジョーに面白かった。
僕「イイね」
T「なにする?」
どちらともなく、言い出したのは
「帰り道にある飯や、全部食ってみない?」
なんて。
そう、僕たちの帰り道には何軒かのラーメン屋や定食屋、居酒屋もあったり、ちょっとした屋台チックな総菜屋なんかもある。
ボウリング場は潰れてパチンコ屋に。
カラオケは潰れてまねきねこが入ったけど、なんかここだけ余所より高い。
遊ぶところなんか、ロクになく、食べることしかなかった。
あるラーメン屋によって
うーん、家の味みたい。
と言ってみたり
あるラーメン屋によってはおお、鶏っぽい。とかいってみたり、
そう。いつの日か気づいたら2人ともラーメンが好きでした
そんなある日
通りすがった薬局の横にこぢんまりしたラーメン屋が、1軒。
僕「こんなとこあったっけ?」
T「寄ってみる?」
僕「そうしよう」
店にはいると
店主「いらっしゃい」
今でもはっきり覚えてる
マジで怖かった…
だって、メガネが偏光グラスでサングラスみたいな厳つい髭のオヤジが凄みをきかせてこっち見てくるんだぜ。
店主「なににするんだい?」
Tは普通に豚骨ラーメンくってたかなぁ、忘れた
僕「うーん、おすすめなんですか?」
店主「うちは豚骨メインだから、ラーメンもいいけど、せっかくならつけ麺もおすすめだけど食べてみるかい?」
そう言われて。その時からつけ麺がお気に入りだったのは内緒。
今でもお気に入りメニューである。
でてきたつけ麺は中太麺でコシのある丸麺、ちゃんぽんみたいなかんじ。
豚骨であっさり、の割にしっかりと味のする
最初は謎めいたつけ麺だった。
だって。つけ麺って豚骨スープに魚粉を入れたドドロドロのやつが主流と思ってたからド肝を抜かれた。
気持ちすっぱい味付けに、大好きな刻んだ鳴門が入ってる。
アクセントに一味。
ほー
これ、んまい。
この一言が素直な感想。
それから、コワモテ店主は
やれ、どこにすんでるのか、
やれ、どこの学校なのか色々聞いてくる
僕が聞いたのね
「ここ。あたらしいですよね?いつできたんですか?」
店主「こんどの何日で1ヶ月かな」
はー、ずいぶん。そりゃ知らんわけだ
なんか、気付いたらコワモテじゃないのよ
グラサンの奥でニコニコ笑ってるし。
奥さん出てきたし、なんか全然タイプ違うふわーーーーーーっとしたかんじの。かわいいの。
まぁそんなこんなで店を後にして
僕「どうだった?」
T「うーん、ここなんかめっちゃウマくない?🤔」
僕「だよね、なんか俺のつけ麺すごかったんだけど。」
それからというもの、よく店に足を運んだ
暑いときも、寒いときも。
店主はノリさんというらしかった。というか勝手に俺が呼んでる。笑
金沢の出の人で、なんでかゴーゴーカレーでしか見ることないような金沢カレーおいてるけど、納得いく。
それから、足繁く通い
全メニュー制覇した!!
ジャジャーン
でも、ね、、、
全メニュー制覇できない
いや、あのね、全メニュー食べたの
食べるんだけど!
なんか、裏メニュー、とかっつって、マジでメニューの裏にちっちゃく書かれた裏メニューができたりね、手がこんでて、なかなかたどり着けないの笑 なんだかんだ全部食ったけど
ハズれない
ビミョーだなぁ、っていうのはなかったね。
なんでここ、こんなに推すかって言うと
僕が自分で初めてツケが利く店になったの。
あるとき、ふとマジで財布に800円しかない、でもつけ麺くいたい、、でも武蔵堂いきたい、って日があって
立ち寄って一番やすいの食べたらノリさんが
「お腹いっぱいがよかったらこんどツケでイイからね、」なんて言われて
あっ、やっと常連になれた。っていうお店がここでした。
子供の頃夢見た、
ツケが利く店をつくりたい、というのはここで達成してしまったよ。
たかがラーメン屋、されどラーメン屋ですけど
ここは僕にとってとてもアットホームで
おうちみたいなところ。
いらっしゃい。じゃなくておかえりーなんて言われる日もありましたし。
ご主人奥様ともども、とても熱心にラーメンの勉強、試作を重ね
常にお客様第一に喜んで貰おうという誠意ある姿勢が伝わるラーメン屋。
味もいいけど、多分その雰囲気にも、引かれたっのが大きいんだろうな。
僕がお勧めするラーメンやの指3本には間違いなくはいるね。
あ、そうそう、こんな話ばっかりしてもアレなので
ラーメンの、紹介。
カウンターに通されるとこんな感じ
昔はメニューも一枚だったし、素朴なカウンターだったんだけど、
いまや、みんなのメッセージカードだらけ。
名刺や、カップルできたり、結婚しましたなんて報告も。
足繁く遠くから通う人も居たりするこのみんなの看板は
座った人みんなに、共通の心をもたらすのは、武蔵堂を通じて繋がってる
みんな、おいしかったです!ありがとう!ばっかり!
街の人に愛されて育てられたラーメン屋、とでもいうのね。
たまに僕もメッセージカード書きます
くだらないのあったら、それ僕ね。笑
創業当初からお気に入りのつけ麺。
中太麺だけど、何年か前に麺が変わって、僕が食べていたあの味と全く同じモノ、は残念ながら食べれません。
途中、豚骨スープがおニューになり、メニューに盛り込まれたけど、僕は意外と初代スープのこんもりした感じが好きなので。
是非いらしたさいには
「おすすめどれ?」ってきいてみて!
僕のときはつけ麺だったけど、今は変わってるかも!?
言わずもがな
塩ラーメン
これはね、、塩ラーメンというのには裏があるのよ
塩ラーメンに見せかけて、白醤油ラーメンなの!ハーブソルトで味付けされてて
これがね、、、くっそうまい
あの、水筒にくださいっていうレベルね
塩ラーメンっていうじゃない、おいしいと言われるところって差がないのよ、だってだいたい塩とみりんと酒ちょちょっとやったくらいのをスープで割るから。
でもここの塩ラーメン、マジウマだから食べてみて。この塩超えるのはないよ!
えっ?塩ラーメンって言ってんのに白醤油じゃん、って?
そんなのご愛嬌だよ!
そんな細かいこといってたら相原じゃやっていけんね!
最後はもちろんご夫婦。
あのね、二人ともお喋りめっちゃ好きで
めっちゃ、イイ人だから。
ノリさん、怖かったら競馬の話してみて!
絶対お話してくれるよ!
奥さんは…
ふみよさまは何もしなくてもしゃべってくれます。ラーメン屋で話したりなくても
たくさんしゃべれますから。
このご時世だけど2人ともマスクしてるの。お喋りにはつらいよ、、ワシももっとお喋りしたいのよ。
僕が高校生のときから、いまや、大学卒業してものお付き合いです。
うちのお袋とも仲イイ、
お袋は塩推し。
年末のご挨拶と言うことで伺った記念にいって(たべて)きました。
えっ?オススメは?
かいたじゃん、きくの!笑
ま、そんなこんな
ハマっちゃって10ねんくらい?通い続けるラーメン屋のお話でした。
ほんとにお世話になりますよ、まじ。
みんな行ったときは僕の名前だしてみて。
たぶん何かしらお話してくれます。笑
帰りに僕はいつもパインアメ貰って帰ります。なかったらまたくるね
〒194-0211 東京都町田市相原町3155−7
らーめん武蔵堂 大戸本店