業務効率化を進める時に役立つツールはこれ!
はじめに
16年間勤務していた特許事務所で、業務効率化を進めていた時に役立ったツールをご紹介します。
特許事務所の方も、特許事務所以外の企業の方にも参考になればよいと思います。
お勧めツール1 パワーポイント
特許事務所でパワーポイント?
パワーポイントというとプレゼン資料を作成するツール、と思われるかもしれません。
でもこれ、マニュアルを作る時にとても便利です。
画像や図形、テキストの配置も自由にできますし、動画も取れます。
「マニュアル作成 = テキストデータ = ワード」
というように、ワードを使いがちかもしれませんが動画で見た方が分かりやすいこともあります。
例えば期限管理システムの使い方であったり、データの保存方法など、一つ一つ丁寧にキャプチャを取ってワードに貼り付けて、図の大きさを整えたり、説明文を加えたり。
誰が見ても分かるマニュアルを作成しようとすると、説明文も長くなり、一つのマニュアルが出来上がるまでに結構な時間がかかってしまうこともしばしばあるのではないでしょうか。
「百聞は一見に如かず」
入所したばかりの新人さんも、忙しい先輩方に何度も聞くのは申し訳ないと思いがちですので、動画マニュアルを活用されるのもよいかと思います。
お勧めツール2 エクセル・ワード
やっぱりエクセルやワードは使い勝手が良いツールです。
特許事務所では、期限管理システムではできないことを補うために使用することが多いと思います。
例えば、期限管理システムの区分と、事務所内の区分が違っている場合(システム上の区分は「外国」扱いでも、事務所内の区分は「国内」グループ、など)、システムから出力したデータを元にエクセルを加工(不要なデータを削除)し、事務所のルールにあった担当者ごと/グループごとのリストを出し直したい時はエクセルを使用すると便利です。
関数やマクロが使えるとさらに簡素化できるかもしれませんが、それほど難しい技術がなくても問題ありません。
私の自己紹介にも「エクセルが好き/得意」と書いてはいますが、実はそれほど多くの関数を知っているわけでもなく、「IF」「Vlookup」など比較的簡単な関数を駆使してシステム化(自動化)することが多いです。
その分まわりくどいやり方になったりしますが、簡単な関数なので理解しやすいですし、修正もしやすいと思います。
マクロで使うVBA(Microsoft製品を自動化するためのプログラミング言語)もめちゃくちゃ詳しいわけでもなく、マクロを作る時は動きを記録させた後で所々VBAを修正していく、という感じです。
「そんなんで得意とか言うな!」・・・と言いたくなるかもしれませんが(笑)、正直、難しい関数やVBAが分からなくても、業務効率化のためのシステム作りはいくらでもできると思っています。
実際私がそうしてきたのですから!
さて、エクセルやワードは、とても便利ですし、パソコンを購入すれば(Windowsであれば)ほぼ入っているので誰にでも扱いやすいソフトです。
「期限管理システムのサポート的役割」としてエクセルやワードを使うにはとても良いツールだと思います。
でももし、
「期限管理システムの機能をもっと独自のものにカスタマイズしたい」
「期限管理システムの操作性が良くないので事務所仕様に変えたい」
「顧客からの要望にすぐに対応できるようにしたい」
と思うことがあるなら、Appleの子会社であるClaris社の「FileMaker」というデータベースソフトをお勧めします。
お勧めツール3 FileMaker
FileMakerというデータベースソフトはどういったソフトなのかを簡単にご紹介します。
難しいプログラミング言語は使わない
「システム開発」というとプログラミングができないといけないのでは?と思ってしまうかもしれませんが、FileMakerは難しいプログラミング言語はほとんど使いません。
期限日を算出するための計算式も、エクセルの関数と同じように使えます。
プログラミングというとこんな感じをイメージするのではないでしょうか。
日本語でOK!
FileMakerは日本語で書くことができます。
画面上に設置したボタンを押した後に何をしたいのかを、日本語で説明しているだけなのです。
画面(レイアウト)設計の楽しさ
FileMakerの場合、フィールドやボタンを自由に置くことができますし、好きな画像をボタンにしたりすることができます。
エクセルのように表形式で表示させることもできますし、ワードやパワポの感覚で好きな場所にフィールドを設置することもできます。
そんなことを決めるのも楽しさの一つです。
汎用性が高い
以前「特許事務所で独自の期限管理システム開発はアリ?ナシ?」という記事を投稿し、「大いにアリです!」と書きましたが、いきなり「期限管理システム」なんて大規模のシステムを作る必要はありません(笑)。
入口が大きすぎて途中で迷子になってしまうとたいていの場合挫折しますので、期限管理は今使用している専用システムに任せて、難しい計算式などあまり必要のない顧客データベースから作ってみることをお勧めします。
顧客データはエクセルで作っているものを、そのままFileMakerに移行するだけでOKです。
次に自分だけで管理する期限リスト(元データは現在使用の期限管理システムから出力したCSVなどでOK)を作ってみる。
出力形式を単なる表形式から、見た目にも分かりやすいフォームに変更することで業務がはかどります。
このように小さいデータベースを少しずつ作ってだんだん増やして、最終的に一つのデータベースにするということもできます。
FileMakerはこんな人にお勧め!
✓ エクセルの(簡単な)関数は分かる
✓ 「こんな機能があったらいいな!」といつも思っている
✓ だけど難しいプログラミング言語みたいなものは覚えられない
✓ まずは自分の業務だけで試してみたい
こんな風に思っているならFileMakerというデータベースソフトのこと、ちょっと調べてみると良いと思います。