何でか、この場面が好きである。第11回
中学男子の妄想力…それはそれは凄まじいものがあった。
1年に1度でいい、全裸登校日があったなら。
透明人間になれたなら。
時間を止める能力が備わったら。
今の時代、妄想せんでもAVで全部見ることが出来てしまう(特にソフト・オン・デマンドあたりで)。
これでは今の中学男子、妄想力が育たんのではないか? 中学に限らず、若い男子が何も考えなくなってしまうんじゃないんだろうか?
と、いつになく重い(いやエロい?)感じのツカミになってしまったが、例によってネタバレあります、ここから先はご注意を!(実際、それほど物語の核心には触れてませんがw)
≪男女一緒に集団でシャワー浴びてるシーン≫
ハインラインの『宇宙の戦士』をポール・バーホーベンが好き勝手に撮った(だから大好きなんだが)SFアクション映画。
もちろん、あの時代(1997年)にしては完成度の高いCGも好きだし、過剰な残酷描写も好きだが、一番衝撃を受けたのがこのシーンである。
「未来の入浴は、基本混浴なんかい!」
乳を放り出しながら身体を洗う女子が、男子の性器の大きさをからかう世界。
これが「究極の男女平等」? 今の日本の「性文化」の進み方からすると、50年後ぐらいには、こうなってしまうのだろうか? 自分的には望ましくない。そこには「品」も「恥じらい」も存在しないから。
アメリカ社会に対する風刺映画だと言われることも多いこの作品だが、自分はこの場面に最も危機感を覚えた。
「性をオープンにし続けたら、未来はこんな風になりまっせ」そんなバーホーベンの皮肉が聞こえてきそうだ。
なので自分はこの場面、ココが一番印象深いシーンである。