何でか、この場面が好きである。第3回
知り合いの知り合いの映画好き(要するに会ったこと無い人)曰く「何百本も見たけど、選ぶなら結局この1本」ということらしい。
全く知らないその女性に、僕は激しく共感する。
「もし無人島に、1本だけ映画のDVDを持っていくなら何?」という質問に、ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』とコレで悩み、身悶えしながら「お願いですから2本にして下さい!」と懇願する自分が脳裏に浮かぶ。
で、毎度のことながら軽くネタバレありますので、ここから先はご注意を(特にこの映画は、何も知らない状態で見た方が絶対面白いと思います)。
≪タイトルが出るまでのオープニング≫
最初に断っておくが、僕はノンケである。にもかかわらず、この映画に出てくるジョージ・クルーニーには「抱かれたい」と思った。こんなことは『戦国自衛隊』の千葉真一以来だ。
それぐらいにカッコいい。
彼が劇中着ている黒いジャケットに憧れ、当時まだ交際中だった嫁さんとアニエスべーまで買に行ったほどだ。
内容はあえて書かない。というか説明が難しい。凄く人を選ぶ映画かもしれない。好きな人は好きになるし、嫌いな人にとってはクズ同然。
で、僕は断然前者。今でも時々見る。見るたびにこの映画のオープニングに思わず声が出てしまう。
「カッケー…」こんなにカッコいいオープニング、他に知らない。自分の中では断トツのナンバー1。
素人なので技術的なことは分からんが、役者(ここにしか出ない保安官やレジの兄ちゃんも含め)、カット割り、セリフ、音楽、色合い…何もかもが一々ビシビシとハートに突き刺さる。
もちろん、語りたいシーンは山ほどあるのだが、どれか一つと言われれば間違いなくオープニング(ホントはラストも最高に良いが)。自分はココ。この場面を見るのが、至福の時間である。