オカダマニラでFIRE!!!———オカダマニラでSPAC
早いものでもう2021年末になってしまいました。だんだんnoteにも慣れてきましたし、伝えたいことがある、というよりは頭の整理をしたいことがあるので、しばらく毎週末を目処に更新をしてみようと思います。
今回のテーマは、、、やはりSPACですね。
1.オカダマニラのNY上場
少し前の話になりますが、2021年10月15日、オカダマニラの親会社であるユニバーサルエンターテインメント社から下記IRがありました。
当社子会社の26 Capitalとの合併(De-SPAC)による米国ナスダック市場上場に関するお知らせ
オカダマニラを運営するユニバ社の子会社である香港のTiger Resort Asia社(以降TRA社)の子会社であるOKADA MANILA INTERNATIONAL INC.(以降OMI社)の子会社であるProject Tiger Merger Sub.Incと米国NASDAQ市場で上場している26 Capital Acquisition Corp.(以降26Capital)をSPACとして合併させるとのこと。…ひ孫会社まで出てきてひどくわかりにくいスキームですね。
早い話、26CapitalとOMI社の合併用子会社を吸収合併させてごにょごにょして審査なしで手っ取り早くカジノ運営会社を上場させようという魂胆です。
2.SPACとは
最近巷でよく聞くSPAC(=Special Purpose Acquisition Company)とは特別買収目的会社のことです。最近また日本でも導入が取りざたされていますね。
なんでこんなめんどくさそうなことをするのか?というと、例えばNASDAQ上場審査ガイドラインを見てみると、
基準1
税引前利益:過去3会計年度の合計>1,100万$、過去3年間>0$、 直近2年>220万$基準2
キャッシュフロー:過去3年間の累計で2,750万$以上、過去3年間0$以上
時価総額:5億5千万$以上(過去12か月平均)
売上高:前年度1億1千万$以上基準3
時価総額:8億5千万$以上(過去12か月平均)
売上高:前年度9千万$以上基準4
時価総額:1億6千万$
総資産:8千万$
株主資本:5千万$
と、いくつか財務上の審査基準があり、いずれかをクリアすれば上場できるのですが、オカダマニラという統合型リゾート(IR)事業は開業よりずっと赤字続き、高金利で多額の社債を抱えており、今にもキャッシュが尽きそうで悠長に審査をしている時間がありません。
2019年ではカジノ事業の総売上も900億円を超え、EBITDAも黒字化してきてようやくこれから資金回収をしていくぜ!と、思っていた矢先に新型コロナウイルスに見舞われやむなく営業停止追い込まれてしまいました。
そんな表玄関からまともに行ったら追い返されてしまう企業が裏口を使って上場企業になりすましてしまおう、という素晴らしい手法がSPAC上場です。
生き馬の目を抜くようなとにかくスピードが必要な事業のために、投資家の行き場のない資金を集めるには高率的な手法と思いますが、高確率でクソ企業が紛れ込むため倫理的にどうなの?とすぐポリコレ棒を振りかざす日本ではなじまないでしょうね。私もSPACで散々な目にあいましたがこれはまた後日書きたいと思います。
ちなみに、SPAC の買収対象企業との合併発表からその後のSPAC解散までのプロセスはDe-SPACと呼ばれます。
3.リバースマージャー(逆三角合併)
SAPC上場のスキームを見てみましょう。合併は、SPACである26 Capital を存続会社、Merger Subを消滅会社とするリバースマージャー(逆三角合併)の方式で行われます。上場してるけど中身がないシェルカンパニーの26CapitalにOMI子会社が入れ替わっています。本体はさらに組織再編を行いTiegr Resort Leisure Entertainment Inc.(TRLEI社)とOMI社の関係が入れ替わっていますね。こうやってごにょごにょやって、OMI社が26Capitalの親会社となるスキームでDe-SPACが行われることになります。少し前にOMI社が設立されたことを知り、実質オカダマニラを運営しているTRLEI社との棲み分けが('Д')?だったのですがSPAC上場のためだったんですね。
本合併の完了後、26Capitalの株式は上場廃止となり、それに代わってOMI社のADS(American Depositary Share=米国預託株式)及びOMI社の新株予約権がNASDAQに上場することが予定されているそうです。
ADSはADR=米国預託証券によって表示することが出来る権利を意味しています。ADRは、米国以外の国で設立された企業が発行した株式を裏づけとして、米国で発行される有価証券なのですが、詳しく知りたい方は下記リンクを読んでみてください。
26Capitalの発行済株式総数34,375,000株で、新株予約権はその62%にあたる21,250,000 株。ユニバ社はOMI株式をTRA社を通じて約80%以上保有する予定とのこと。NASDAQに上場して株価が上がれば売却してもよいし、増資もしやすい環境になりますね。
OMI社の今後の経営体制は、取締役会は7名で構成され、そのうち5名はユニバ社から、2名は26Capitalから送り込まれるようですね。
4.フィリピンでの上場
今を遡ること2年前、2019年2月フィリピン証券取引所に上場しているアジアベストグループ社を買収し孫会社化していました。当時ユニバ社はこのアジアベスト社で裏口上場を画策していたのですが、コロナ禍ですっかり忘れていました。
Asiabest group International Inc.の株式取得(孫会社化)完了に関するお知らせ
フィリピン証券取引所では上場している会社の情報を公開しているのですが、なんと株主全員を公表しています。アジアベスト社の株主リスト冒頭にあるPCD NOMINEE CORPORATION (NON-FILIPINO)のうち2億株がTRA社の保有株式です。※PCD(フィリピン保管振替機構)のことです。
フィリピン国の法律上、役員は会社の株式を保有しなければいけないので、役員として送り込まれた徳田さん、岡田幸子さん、大谷さん、竹内さん、杉山さん(スギちゃん!)の名前が記載されており、100株ずつ持っているのがわかります。
クリックすると株価にとびますが、100株だと1300円ぐらいの価値で、端金ですね。
当時、2億株を13.45億円、1株あたり3.23PHPで購入しているのですが、資産上は5億円ぐらいの含み益ですね。ただ売るに売れない塩漬け株。時を待ってフィリピンでオカダマニラを上場するか別の裏口上場のために売り飛ばすかどちらかしかない気がします。
昔の記事を載せておきます。
コロナ禍がなければ先にフィリピン上場が実現していたかもしれません。よもやよもやのNY上場が実現しそうなのは時代の綾ですね。資金調達の手法はあればあるだけよいので、市況回復を見てまたフィリピンでの上場も狙っていくのでしょう。
そういえば。
2018年の株主総会で富士本社長がNY上場も検討していると発言されていたのを思い出しました。当時は岡ちゃんばりのビッグマウスかな~と思っていましたが、たぶん当時からいろいろと仕込んでいたんだなーと思うと6.5億円の報酬も安いかもしれないと感じました。富士本社長、4年越しの有言実行ですね。
5.本日のオカダマニラ
他力本願的にちょいちょいホットなオカダマニラネタを突っ込んでいきたいと思います。本日ちょうど目に飛び込んできたのはオカダマニラにあるラグジュアリーチャイナレストランの玉蕾。赤坂の樓外樓飯店出身で、香港澳門版ミシュランスターシェフの今川幹也氏が贈るクリスマスコースのようです。写真は大海老のチリソースと山椒ガーリック蟹爪揚げですこぶるうまそう~6品でおひとり様PHP5,000(1万円)なのでこれはかなりお得なコースですね!
6.本日のFIRE
今日のカレーは新橋のオフィス街の中にあるザ・カリ(The KARI)。以前からの人気店でようやく行列が戻ってきました。今回は迷ってチキン(やや辛)と付合わせはキャベツの酢漬で。刹那の口福に我を忘れて完食までの一気食い。テレワークが定着した東京で、なんでわざわざ出勤するかって、死ぬほどうまいカレーがそこにあるからです。
当ブログでは全国の、特に東京の本当に美味しいカレー屋さんを感謝と応援の気持ちを込めて紹介していきます。社畜の私はカレーに救われて、癒されて毎日を生きています。あんまり難しいことは考えず、んまそう!と思ったら是非お店に足を運んでみてください。
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