思考で操る仮想ドローン:ミシガン大学が四肢麻痺者向けに画期的技術を開発
ミシガン大学の研究チームが、四肢麻痺のある人々が仮想ドローンを
高精度に操作できる画期的な技術を発表しました。
この研究では、**脳コンピュータインターフェース(BCI)**を外科的に
埋め込み、指を「動かす」と考えるだけで、仮想障害物コースを
ドローンで操縦できるようにしました。
参加者は、指の動きの信号を生成する脳の運動皮質に電極を埋め込む
手術を受け、そこから得られる神経信号を人工ニューラルネットワークで
解釈します。この信号に基づいて仮想ドローンがリアルタイムで動きます。これにより、脳波計を使用した従来技術に比べて
飛行性能が6倍向上することが確認されました。
共同研究者であるスタンフォード大学のジェイミー・ヘンダーソン教授は、この技術の意義について「基本的な身体機能の回復だけでなく、
レクリエーションや社会的交流を通じて生活の質を向上させる可能性がある」と述べています。
本研究の一環として、参加者が仮想ドローンを操作してゲームを
楽しむだけでなく、将来的にはリモートワークや設計ソフトの操作、
音楽作曲など、さまざまな分野への応用も期待されています。
この研究成果は2025年1月22日付でNature Medicineに掲載され、
今後の脳科学とロボティクスの発展に大きく寄与するものと
考えられています。
参考記事・画像