#13【番外編】海男、山へ行く ~裏磐梯~②
前回に引き続き、(やさしき)海男が、裏磐梯へ連れていってくれたときの記録です。
日本酒と闇夜
温泉に入って、読書タイムでまったりして、夕飯の時間となりました。地のもの・季節のものをいただきながら、これまでのこと・これからのこと、いろいろと話をしました。
会津といえば、日本酒です。泉川や写楽も置いてあり、日本酒好きにはたまらないですね。晴子はあっという間にほろ酔いです。
お腹いっぱい、ほろ酔いで、ベッドに倒れこみます。少しうとうとしてから、起きる気配のない海男を横目に、一人、夜更けの温泉へと向かいました(0時まで入浴できます)。幸いにもほかに誰もおらず、露天風呂を独り占め。光のない闇夜に吸い込まれそうな感覚です。湯船にちょろちょろ注ぐお湯の音、暗闇に立ち上る湯気、雲がかかる空でかすかにきらめく星、柔らかなお湯・・・考え事をしていたので五感を解放!とまではいきませんでしたが、印象深い温泉タイムになりました。
「岩なだれ」と「木漏れ日」と「きのこ」と
翌朝、目覚めてすぐに、遮光カーテンの向こう側に広がる景色を眺めます。
日が昇るに連れて、刻々と庭に光りが差し込んでいきます。朝の温泉を楽しんでいる45分間に、これだけの変化がありました。
朝食まで時間があったので、一人で弥六沼の遊歩道をぐるりと散策することにしました。遊歩道の入り口には、「熊・アブなど出るので注意(大意)」という立て看板もあり、音を出しながら、緊張感をもって歩みを進めます。(※フロントで熊鈴も貸し出してくれます。)
湖畔ならぬ、”沼畔”の森の中は、岩がごろごろ地面を埋め尽くしています。明治の水蒸気爆発の、岩なだれの姿をそのまま残しているのでしょうか。そのすさまじさを感じます。
足元に目をやると、木漏れ日がさす場所に、ぴょこぴょこきのこが生えていました。秋の森は、わくわくが止まりません。
足元の世界に夢中になったり、トレイルランのようにテンポよく小走りしたりしつつ、遊歩道散策を終えました。
朝ごはんを食べて、チェックアウトまで再びうとうとして過ごします。
(すんどめ海男事件も発生。驚かせてごめんね。)
檜原湖一周ドライブ
ホテルをチェックアウトし、裏磐梯で一番大きい檜原湖の一周ドライブへGO!
まず立ち寄ったのは、「道の駅裏磐梯」。快晴の週末ということで、駐車場は満車です。ツーリングを楽しむ人たちもたくさんいました。
農産物の直売所には、桃やシャインマスカット、梨など、季節のフルーツが特等席に並んでいました。会津木綿グッズも気になりました。地域の農産物や加工品、手仕事の品々…そういうものを観て土地の歴史や豊かさを感じるのは、旅の醍醐味の一つですね。
「コーヒーを飲む」という海男にくっついていって、外の売店へ。晴子は、山塩ジェラートにひかれました。ほんのり塩がきいてミルクの甘みや濃厚さがひきたちます。海男も絶賛です。
檜原湖一周ドライブ、次の立ち寄り場所は、会津米澤街道 桧原歴史館です。ここには、山塩ラーメンが食べられる食事処が併設されていて、こちらにも、たくさんのツーリング族が集まっていました。わたしたちは、まだお腹が減っていなかったので、車をとめて、少々湖畔を散策です。
水辺には、木株も姿を現していました。せきとめ湖である檜原湖、このすぐ近くには、湖底に沈んだ桧原宿もあります。この木株が元気に枝葉を延ばしていた頃、ここはどんな姿だったのでしょうか。
続いて、曽原湖や曲沢沼あたりへもちょいと足をのばし。最後にセブンイレブンで酪王カフェオレを買って、檜原湖一周ドライブはゴールです。
喜多方ラーメンは即断念
さて、お昼はどうしようかしら?前々から、喜多方ラーメンの話をしていたこともあり、坂内でも行ってみる?ということになりました。
再び、道の駅裏磐梯の脇を通り、山塩のふるさと・大塩裏磐梯温泉を抜けて、一路喜多方へ。坂内さんのある小道へ入ると…すんごい行列が目に入ります。「そこまで並ぶ?」「これはないな…」ということで、あっさり断念。帰る道中、磐梯のPAでゴハンを食べることになりました。海男は、ソースカツどん、晴子は、味噌カツ丼です。
帰りも、栃木あたりから、そこそこの渋滞でゆっくり進みます。
「海男は強くて優しいね」なんて話しかけると、海男は「ふんっ、ふんっ」って言いながら、ポパイみたいに力こぶ作るポーズの真似をしていました。道中、何の話をしたかあまり記憶に残っていないですが、妙にそのシーンが脳裏に焼き付いています。(あと、「すぐに壊れちゃうおもちゃみたい」って言われたことも。)
そういえば、旅行1日目に、「裏磐梯旅行でnoteの記事3つくらい書いてね」って言われましたが、結果、記事2つにおさまりました。
海男さん、連れていってくれて、どうもありがとう。
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