【推し活】脳内彼氏
2000年代初めにインターネットが普及した頃、ネットアイドルと呼ばれる人たちが存在していた。その中でもYさんというネットアイドルさんがすごく面白いテキストを書いていて、彼女のサイトに立ち寄ってたことを思い出す。
彼女は美人でありながらも「自分は非モテ」「オタク」と称して、「脳内彼氏が存在している」とよく言っていた。ネタだと思ってたが、今となっては『夢女子』の走りだったのかもしれない。ただ、通ってきたお客さんの層を考えたら、それもキャラゆえだったのかもしれない。
ネットアイドルもブームが去って、彼女はどこに行ったかわからない。ただ、彼女が言ってた『脳内彼氏』という言葉だけが印象残っている。
あれから20年以上経って、夢女子の方々が『脳内彼氏』ならぬ「推し」を脳内に存在させて、恋愛とか結婚とかするようになった。そして、近年のLGBT+の動きにあやかって「フィクトセクシュアル」とか称するようになった。これに関して言うと、個人的なことなので他人が騒いだり、断言するなど触れる問題ではないと思ってるから、深くは突っ込まない。
ただ、夢女子の方々は「推し」というより『恋人』『旦那さん』を脳内に入れて、コミュニケーションをとるなどしてきた。そのことはnoteを通じて初めて知った。ある人のnoteによると、「ノートを活用して、交換日記みたいにすると会話ができるようになる」といってて「ほう…そうなのか」と思うこともあった。
私もそれが出来たら困らないが、対象が3次元の人間なので捏造しすぎて、迷惑をかけちゃわないか不安だった。「夢なんだから(妄想なんだから)それでいいんだよ」という人もいるかも知れないが、やっぱりリアルで会いたくなる。
私が脳内彼氏を備えてしまったら、ただでさえ脳内の会話がうるさくなる。だから備えるにはためらいがある。でも、何かのためにその人がいてくれたら頑張れるだろうし、少しは強くなれるかもしれない。過去のnoteに「灯りをともしてくれる存在」と書いたが、誰かを好きになるのってそんなものじゃないかなって感じている。
でも、脳内にそんな人がいて、会話ができたら未来も楽しいだろうなと思っている。