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「感謝」が溢れる筒美京平トリビュートライブ

数多のヒット曲を生み出した作曲家/編曲家である
筒美京平さんは黒子に徹して表に出ない方だった。

ベールに包まれていた。

だから「歌」と「歌手」が真ん中にあり、
聴き手の想像力をかき立ててくれた。
聴き手に解釈を委ねてくれた。

「作曲家ありき」ではなく、
「歌手ありき」「歌ありき」と思っていらしたのではないだろうか?

私にはそのように映っていた。

その姿勢、美学に憧れた。


もう2ヶ月前の話になるが、
筒美京平トリビュートライブに行った。

とにかく「歌」ありきのライブだった。

司会進行一切なし。

時代を彩った、今も彩る「歌手」が次々に登場。

船山基紀さんのアレンジが素晴らしかった。

ミュージシャンのみなさんの演奏が素晴らしかった。

そして、すべての歌手のみなさんの「歌」が素晴らしかった。

ただひたすら感謝の気持ちを込めて、丁寧に歌う。演奏する。

みんな本域。圧倒的なエネルギー。

出演者のステージングには、筒美京平さんへの「感謝」の気持ちが溢れていた。

天国の筒美京平さんに届けとばかりに。

そして、それを受け取る観客にも筒美京平さんへの感謝を感じた。

とても素敵な空間だった。

イントロが流れるたびに涙が出た。

それにしても、歌手のみなさん、みんな「スター」だった。

キャリアを積み重ねていらっしゃる方も、
みなさんいまだに纏う「華」がハンパない。

そして、これだけのさまざまな個性の持ち主に、
個性に似合う楽曲、
個性を引き出す楽曲を提供しつづけた軌跡。

筒美京平さんのメロディーを通して、
みなさんステージを駆け上がってスターになっていったのだろう。

そして、
そんなスターから、
本当に数多くの方々が感動をもらっていたのだなぁ、と実感。

私もそのひとり。

音楽には、
タイムトリップ(聴いていたその頃に飛ぶ)、
マインドトリップ(気持ちが別次元に飛ぶ)、
サイトトリップ(単なる景色も音楽を聴きながら観ると輝いて見える)
の3つのマジックがあるというけれど、
まさに、この日のライブでそれを実感。

タイムトリップし、マインドトリップし、
帰りにサブスクで名曲の数々を聴いていると、
雨の中でも景色が輝いて見えた。

会場は超満員。
しかし、安心して観覧できた。
コロナ対策も万全で主催者の方々のご苦労に頭が下がった。

筒美京平さんはずっと心の中で生き続ける。

それを実感した唯一無二のライブだった。

そして想う。

実際にライブに行って実体験して感じること、感動出来ることって大事なんだなと。

オンラインはリアルに敵わない。


〜筒美京平 オフィシャル・トリビュート・プロジェクト〜
ザ・ヒット・ソング・メーカー 筒美京平の世界 in コンサート
2021年4月17日(土)
東京国際フォーラムA
https://kyohei-tsutsumi-live.com/

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