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2.14バレンタイン。あの頃キッチンは争奪戦だった。
「私もキッチン使いたいんだから、早く終わらせてよ!」
1月の週末。
私がキッチンで「バレンタインの予行練習」と称してロールケーキを作っていると、妹からクレームを言われた。
勿論、妹も「バレンタインの予行練習」をするのである。
ロールケーキなんて作るから、いくつものボウルやハンドミキサー等流し台には洗い物がテンコ盛りである。
ギャーギャー言いながらもお互いに半日近くかけて予行練習と称した「試作品作り」に精を出していると、次は母からのクレームである。
「いつまでやってるの?夕飯作れないんだけど」
実家にいた当時。
バレンタイン前の週末は毎年の様にこんな騒ぎだった。
バレンタインに大騒ぎしていた頃
バレンタインについて触れる気もなかったのですが(笑)
昨日のようこさんの記事を見て、バレンタインに対する温度感はこんなにも違うのか!と新鮮な気持ちになったので、ちょっと触れてみたい。
私がバレンタインチョコを初めてあげたのは、「幼稚園児時代」だった。
スーパーで買い物していた時、母が「今日は好きな男の子にチョコを上げる日だよ」と言うので、棒付のチョコレートを2つ買って「好きな男の子」の家に寄って一緒に食べた。
そこから、小学校時代には友達数人とスーパーで待ち合わせして一緒にチョコを買うというのが毎年の恒例行事と化していた。
いつの時代も誰かしらにあげていた気がする。
社会人になってからは、隣の席に「恋愛第一主義」みたいな女の子が座っていて、バレンタインが近づくと大盛り上がりだった。
何を話していたのかと言えば
・今年は何を作るか?
(生チョコ、トリュフ辺りは1,2年目で作っているのでケーキ系でいくとかいかないとか)
・どこでラッピングを買うか?
・ケーキを作った時の箱等はどこで調達するのか?
「仕事中にそんな話してるんじゃないよ」と突っ込みたくなる様な内容だけど、私達はとても真剣だった。
今の様にSNSもない時代。
更には、100均だって今程こういうイベント系の商品が充実していなかった。
仕事帰りに「ソニプラ(当時)」へ寄って、沢山の箱や袋を見比べて1時間位ウンウン悩んでいた。
今思うと大変バカらしいけど、ラッピング用品だけで2千円くらい使っていた気がする(笑)
1つ1つがとても高かったのだ。
数年後に100均にラッピング用品が並ぶようになった時は、目が飛び出す程驚いた。
その時にはもう結婚していたので、あまりラッピングに用がなくなってしまいとても残念に思った事もよく覚えている(笑)
一攫千金の妹
一方、私と「キッチンの争奪戦」をしていた妹は本命は勿論、義理チョコも全て手作りをしていた。
10代で就職し、職場の中で「圧倒的な若さ」を誇っていた当時。
大量のチョコを作り、男女問わず30人位の方へ渡していた。
すると翌月には大量の「お返し」をもらって帰ってきた。
妹があげるチョコは手のひらに乗る程「ほんの少し」だったのに対し、お返しはゴディバ等の高級チョコがいっぱいあった。
値段の差で言えば30倍どころでは済まない程のお返しをもらっていた(笑)
実家のテーブルに広げられた大量のチョコレート。
「ジャニーズですか?」と聞きたくなる程の景色で、未だに忘れる事ができない。
「圧倒的な若さ」を武器に、戦略的にチョコレートを稼いでいるように見えて、我が妹ながら「なんて器用なヤツなんだ」と妙に感心していた(笑)
あと何年かしたら…
最近の子供のバレンタイン事情はどうなんだろうか?
正直なところ、昨日の朝は「もしかしたら長男がもらってくるかもしれない」と少しドキドキしたが(笑)
誰からも貰わずに帰ってきた。
私は「季節の行事」好きなので、母として子供と一緒にバレンタインを楽しもう!等とやってもおかしくないのだけど。
10代・20代でバレンタインに情熱を注ぎすぎた反動なのか、全くその気が起こらなかった。
数週間前に、次男がイトーヨーカドーのバレンタインコーナーで「たべっこどうぶつのシリコンチョコ型」を見て、どうしても作りたいと言い出した。
ヨーカドーでは900円位でした。
高いし、チョコレートを溶かすと調理器具にチョコが付いて勿体ないなぁ…等と夢のない事を思いながらも購入し、雪の日に一緒に作りました。
美味しかったし、楽しかったけれど。
「チョコを温めると溶ける。冷やすと固まる」
という実験を1回体験しただけで、我が家としては十分満足です(笑)
そんなわけで、我が家ではバレンタインなんて関係ないかな?と思っていたら、夕食時に小包が届きました。
私の母から夫と息子2人へのバレンタインチョコ。
子供用は、私が最初に買った「棒付チョコ」だった。
だけど、ばぁばから孫へのプレゼントは「箱入りの棒付チョコ」である。
なんと12個も!
あの頃の私に比べて、ずいぶん贅沢だ(笑)
〈あとがき〉
私は2人姉妹だったので、「あげる側同士」でした。
一方で、うちは男の子2人。
そのうち、「2人のうち1人だけ貰える年」とか、どちらが多く貰えたか?という戦いが起きるかもしれない。
そんな日を思うと、ちょっとドキドキします(笑)
今日も有難うございました。
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