「田内さんはお子さんにどんなお金の教育をしていますか?」への答え。
「お子さんに家庭でお金についてどのように教えていますか?」
5月19日に参加したトークイベントの質疑応答で、私がした2つ目の質問はこれだった。
「よく聞かれるんですけどね…」
答えは親としてどんな背中を見せるのか?を考えさせられるモノだった。
人の役に立つからお金が貰える
「家では何もしていないです」
それが答えだった。
田内さんのご両親は、自営業でお蕎麦屋さんをされていたそうだ。
だから子供の頃から自然と「人の役に立つ事でお金が貰える」という事を学んだと言う。
そして今は、お子さんと一緒に書店へ行くと田内さんの本が並んでいる。
その本を見て、お子さんも「パパの本が人の役に立っている」と認識していると言う。
具体的にお子さんにお金がどうこう…という教育はしていないけれど、お金と「人の役に立つ」という関係を自然と学んでいるそうだ。
これはつい数日前に田内さんもnoteに書かれていた。
地域の空洞化
「実家がお蕎麦屋さんだった」
その言葉を聞いて、改めてイベントの内容を思い出した。
社会学者である宮台真司さんは、自営業者が減り会社員が増えた結果「地域が空洞化」したと話していた。
昔は「自分の住む町」に対して自分達で良くしていこう!という意識があったけど、会社員だらけになり自宅が「寝る為に帰るだけの場所」になり、「自分の町」と言う意識が希薄になった…という様な話だった。
この話と田内さんの答えを聞いて、私は夫の実家の事を思い出した。
夫は都内の下町に実家がある。
商店街があり、実家も商店街の中で飲食を扱う自営業を営んでいる。
両親は共に働き忙しかったけれど、家に帰れば必ず親がいた。
夫の幼馴染も、放課後は夫の母が営むお店でおやつを食べていたと話していた。
夫が親に対してどのように感じていたのかは分からないけれど、「働く親の姿」が見えていた事は間違いない。
そう考えると、商店街ってとても良い環境かもしれない。
でも、夫の父は息子に対して「お前はサラリーマンになれ」と言い続けていたと言う。
それは、この本に出てくるように日本が「会社社会」だからだろう。
私もこの本を読んで、やっぱり「会社員がお得」であり、雇用の流動性が起こらない理由はここだなと感じた。
ようこさんも、同じく「会社社会」と自分の立場を重ね合わせて記事を書かれていた。是非読んでみてほしい。
税金の面でも、会社員なら会社がまとめて「年末調整」をしてくれる。
だけど自営業とかフリーランスなら自分で「確定申告」をしなければいけない。
今は自宅からスマホでも申告ができるけど、ひと昔前までは税務署へ出向く必要があった。
税務署の人から見ても、会社がまとめて沢山の人の申告を代行してくれた方が業務が楽だったからそういう仕組みができた…みたいな話を税理士の方がYouTubeでしていた。
うん、何か色々と繋がってきたぞ(笑)
親はどんな背中を見せて行けば良いのか?
自営業の義父は後期高齢者となった今も週休1日で働き続けている。
過去に紹介した、自営業のジョーさんも週休半日を40年も続けている。
中々シンドイ。
でも、それ位頑張らないと「会社社会」で敢えて「自営業」を選択するというのは成り立たないのかもしれない。
では、「会社員の親」はどんな姿を見せていけば良いだろう?
少なくとも「〇時から〇時まで拘束される事が仕事であり、拘束時間が長いほど沢山お金が貰える」という様なイメージを持たせてはいけないだろう。
私も職場に子供を連れて行った事はあるものの、直接仕事をしている場面を見せた事はない。
でも、少しだけ意識をしている。
「私はどんな仕事をしていて、誰の役に立つのか?」を、話す様にしている。
でも、これからはもっと沢山対話をしていこう。
毎日生活をしているだけで、沢山の「働く人」に出会う事ができる。
その人がいなかったら社会はどうなるんだろう?って一緒に考えていきたい。
一緒に歩いていれば、ネタは尽きない程沢山の「働く人」に出会える。
うん、そうしよう。
少しづつだけど、その商品やサービスの裏側にいる人を意識して対話をしていこう。
今日も有難うございました!