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ワーママは「ラクで楽しそう」じゃなきゃ、日本の未来に希望がない。

皆さんは、学生時代や社会人になりたての頃に「何歳で子供が欲しい」等と考えた事はあるだろうか?

私は、母親が27歳の時に生まれた。

当時、同級生達のママはもっと早くに出産していたようで、周りの友達と比べると自分の母親は常に年を取っていて子供心に嫌だった。

私は絶対に27歳よりも早くママになりたい

ひそかにそう思っていた。

20歳で就職した時も、「25歳までに寿退社をする」が私の最上位目標だった(笑)

それが、転職によってウッカリ都心のIT企業に勤めてしまった事をキッカケに価値観がグラグラに揺さぶられた。

結局20代で結婚はしたものの、出産は30歳を過ぎてからになった。

でも今になって思う。

あの頃、身近な「ワーママモデル」が、「ラクで楽しそう」であれば、私はもっと早く親になっていたかもしれない。

3人、4人と産んでいたかもしれない…と。

「キャリア信仰」の呪縛


22歳で初めての転職をした。
地元に程近い、「田舎の超ブラックモラル企業」から、IT企業へ。
勤務地は銀座近辺だった。

「25歳までに良い人見つけて退職しよう」と本気で思っていたはずの田舎娘が、丸善で立ち読みした勝間和代さんの本によって
「一生働き続けなければいけない」という思想に徐々に染まっていった。

その当時の事はこちらにも。

又、周りの女性を見渡しても25歳どころか30歳を過ぎてもバリバリ仕事をして、「温泉へく1泊」位のノリで「沖縄へ3泊」するようなキャリアウーマン(死後?)が沢山いた。

IT企業から紆余曲折を経て、今の3社目へ転職をしてからも沢山の社外の人とのネットワークや、バリキャリ女性向けの本を読むにつれて
「出産の前に、仕事で大きな成果を上げて戻れる環境を整えなければいけない」という思想に染まり、気が付けば30代半ばまで仕事に没頭していた。

IT企業にいた頃は特に感じたのが、男性の方がのんびりした印象だった。
彼女がいても「30歳までは遊びたいよー」と、結婚先送り宣言をしていた。

一方で20代の働く女性たちは「仕事で成果もあげなければいけない。でも将来子供は絶対に欲しいので卵子凍結しようか迷っている」等と話していた。

この差よ?

当時からずっと「何で女性はこんなにタイムリミットと戦い続けなきゃいけないんだ?」と悶々とした気持ちになっていた。

見るからに大変そうなワーママ


IT企業に勤めていた頃、一時期隣の席に40代で未就学児を2人育てている女性が座っていた。

その方は郊外から片道2時間かけて出勤されていて、勤務時間は9時半~16時半勤務。

職場の若手男性からは「あのオバサン、楽そうでいいよな~」と言われていた。

でも、私には「楽そう」には見えなかった。

毎朝出勤すると

「家を出た瞬間に子供が牛乳飲みたいって騒いで、戻ったので遅くなった」

「昨日は、電車が止まったせいでお迎えに遅れて延長料金3千円も払った。JRは私にお金を払って欲しい」

等と、常に「大変だった話」で一日をスタートさせていた。


その方は認可保育園に入れなかったようで、延長料金も15分で1500円。春・夏・冬に預けると別料金がかかるとの事だった。

特に夏は一か月10万円程かかったらしく、実家暮らしでお気楽だった私から見ると大変な衝撃だった。

保育園ではおやつも「ビスケット1枚」とか、大変質素で少なく、19時まで預けても夕食が出たりしなかったそうで、お迎えの後にスーパーへ寄って、20時近くに帰宅。

そこから夕食の準備をしている間に子供が「お腹すいた」と騒ぎ出すので、夜にお菓子を食べさえていると言っていた。

完全なワンオペ育児だったそうで、夕食・お風呂・寝かしつけを終えて12時頃から家事を片付けはじめて、就寝は1時過ぎ。
そして6時前には起きると言っていた。


ある時は、夜に子供が泣き出して何をしても泣き止まず、徐々に泣き声を聞くのが辛くなってきて子供2人を家に残して、外に飛び出してしまったという話をしていた。

その話にとても驚き、既にママとなっていた短大時代の友人に話したら
「辛くなっちゃったんだねー、かわいそうに」と言っていた。


何なの、これ?

当時、子育てをしていなかった私だって夜に泣きわめく未就学児2人を家に残したまま出かけちゃうなんて明らかに危険だと分かる。

そんな「明らかに危険な事」を、15歳も年上の大人の女性がやってしまう。

それを私のような親族でも先輩でもない人にポロッと話してしまう。


子育てってそんなに大変なのだろうか?

「かわいそうに」と言った友人は、新卒で入社した会社を私と同じく早々に退職し、すぐに妊娠してそのまま結婚して専業主婦となっていた。

その友人は、お互いの実家の近くに小さなアパートを借りて子育てに悪戦苦闘しながらも、穏やかで楽しそうだった。

「幼稚園の月謝が3万円もするので痛い」と言っていた。

一方、私の隣の女性は家事・仕事・育児に追い詰められて、電車が少し遅れただけで数千円が飛び。遥かに高い保育料を払っている。

職場では管理職である中年男性からも
「あの人は時短勤務だから責任のある仕事は任せられない」とか
「誰でもできる簡単な仕事ばっかりしていてお気楽だよな」と酒の肴にされていた。


いやいや、お前が毎晩飲み歩いている間にあの人はワンオペ育児で大変な思いをしてるんだよ!

と、冗談を装って本気の反論をした事もあった。

その女性を見て、大変失礼ながら
「この人は一体何が楽しくて子育てをしながら働いているんだろう?」と思っていた。

片道2時間かけて通勤して、周りから「ラクな仕事」と言われる仕事をして。バカ高い保育料を払って。
子供と楽しい時間を過ごす余裕もなく、帰宅しても「家事・育児」と言う名の仕事に追われている。
家を飛び出すほど精神的に追い込まれている。


子供と過ごす「オイシイ時間」を全く味わえていないように感じたのだ。

その職場には他にもワーママが数人いたけれど、他の女性とはあまり話をした事がなくよく分らなかった。

今思えば、「隣の女性」ももっとやり方や工夫の余地があったのではないか?と思わないでもないが。

私は「隣の女性」から見えた「大変そうな部分」を心のどこかで常に意識をし、「働く母」になる日び少し怯えていた。

「ラクで楽しそう」と思われる事が私の目標

だからというワケではないけれど、私は積極的に休んでいる。

noteでも度々「無理に働きたくない宣言」をしている(笑)


そんな中、
今年1月から職場に20代の女の子が転職してきた。
なんと私の隣の席である。

20代女子が連日残業するのを尻目に、私は夕方に誰よりもさっさと帰る

残業して、休日出勤まで頑張る彼女へ向かって
「私は子供と遊ぶ方が大事なんで絶対働かないよ」と言い放つ。

子供のエピソードは笑い話しかしない。


こう書くと意識しているみたいだけど、ここに今日書くまで無意識だった。

それくらい私は「自分がラクをしたい。子育てを楽しみたい」と本気で思っている。

子供と毎日楽しく過ごせて、幸いにも大きな病気も障害もなく産まれた子供をこのまま心身ともに健康な大人に育てる事が最大の任務である。


未来の「働くパパ・ママ」へ。
子育てって、とっても楽しいよ。

そうお伝えしたい。

〈あとがき〉
幸いな事に、今は私がどんなに怠け者でも他の人にシワ寄せがいかない職場(笑)なので堂々としていられる部分も多分にあります。
この仕事を選んだ当時は、「その視点」はなかったけれど、結果的にそうなっていた。
もしそうなっていなければ、転職していたかもしれない。
周りから「極端な人」とよく言われますが、本当にそうだと思います。
何か、我慢できないんですよね(笑)
もう絶対に電車通勤もしたくないし。ラクに楽しく生きていきたいです。

思いつきの割に長くなってしまいました(笑)
今日も有難うございました。


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なんでもやってみる母
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