子供同士の喧嘩に介入しない事で、マーケティングを学べるのかも?
「〇〇君、いじわるだからもう遊びたくない!!」
子育てをしていると、一度はこんなセリフを聞いた事はないだろうか?
自分の子供がいじわるをした事もあれば。
他の子に我が子がいじわるをされた事もあるだろう。
私も何度もこのセリフを聞いてきた。
保育園のお迎えに行ったら、子供が「〇〇君」の目の前で冒頭のセリフを言った事がある。
その時「そんな事ここで言わないの」等と、止めてしまう。
でも、ふと考えた。
これって凄い学びがあるのでは?と。
目の前にすると難しい
工藤勇一先生の講演で、幼児の喧嘩に介入しない方が良いという話をしていた。
例えば砂場で子供同士が遊んでいる時に、A君のシャベルを見てB君が「貸してほしい」と言う、でもA君は嫌だと言う。
すると殆どの場合、A君の親は「貸してあげなさいよ」等と介入する。
でも、もし介入しなければ。
次の日にまた砂場で会った時、A君がB君に「遊ぼう」と言っても、B君は「あの子はシャベルを貸してくれなかったから遊びたくない!」と言いだすかもしれない。
そこで初めてA君は「優しくしないと遊んでもらえなくなる」という体験をする。
そんな話だった。
私は講演を聞きながら間違いなく「貸してあげなさいよ」と言ってしまうだろうなと思った。
その場面を穏やかな気持ちで見ていられない気がする(^_^;)
実際に「貸してあげなさいよ」と言った事もあるし、B君のママからも「貸してあげてよ」等と言われたりする。
どうしたって「親同士」の関係が子供の体験に影響してしまうのだ。
消費者として
でも、この体験って大人になって「生産活動」をするようになると凄く活きてくる気がする。
例えば
学習図鑑を3冊買うとしたら
A.自宅から公共交通機関で1時間の所にある書店で購入し重たい思いをして持ち帰る
B.ネット書店で購入し、自宅へ届けてもらう
だったら「今すぐ読みたい」という場合を除けば多くの人がBを選ぶだろう。
赤ちゃん連れの家族が買い物をする時だって
A.ベビールームが一箇所しかない商業施設
B.全ての階に設置されている商業施設
だったらBの方が選ばれる気がする。
足腰の弱い祖父母との宿泊先を選ぶ時も、きっと階段しかないホテルよりバリアフリー対応されたホテルを選ぶ。
企業が何かのサービスや商品を提供する時は「費用対効果」「ターゲット」という設定があるので、一概には言えないけれど。
多くの人は「優しい」「優れたサービス」を選ぶ。
これも、「砂場での子供の喧嘩」の発展形な気がする。
働く人として
そして一番感じるのはここだ。
A.遅刻が1分も許されず、毎日残業が当たり前の会社。
B.子供の年齢や介護等に関わらず、自分の働く時間を自由に設定できる会社。
もしこの2択で給料が同じであれば多くの人がBを選ぶだろう。
他にも
A.もう世の中にあふれているモノやサービスを相変わらず生産する会社。
B.誰がどう見ても「社会の役に立つ」と思えるモノやサービスを生産する会社。
この2択で給料が同じであれば、Bで働きたいと思う人が多いのではないだろうか?
でも「会社員」という立場になると、簡単に「Bに行きまーす!」と移動する事ができない。
一方で子供の世界であれば、「優しくしてくれた」「いじわるだった」等感情で仲良くしたり、離れたりする事ができる。
この体験が多ければ多い程、相手の気持ちが分かる様になったり感覚が研ぎ澄まされていくのではないだろうか?
「その場」にいると中々難しいけれど。
怪我に発展しない限りは見守るという覚悟も必要だと改めて思った。
今日も有難うございました。