SDGs 1.貧困をなくそう
最近よくテレビでSDGs特集がされています。例えばバナナの葉をバッグに商品化する取り組み、服を土の中に戻せる研究など、とても興味深いお話が多く、独創的な解決方法や化学による解決方法など様々なチャレンジがされています。
今日はSDGsの取り組みの一つ、「1.貧困をなくそう」について私が見知ったことをご紹介したいと思います。
おてらおやつクラブ
おてらおやつクラブは、子どもの貧困問題を解決する、 おそなえ・おさがり・おすそわけの活動です。
お寺とSDGs。一見、マッチできるのか想像できない組み合わせですが、なんと!、お寺の住職さんが子どもの貧困問題のために活躍されているそうです。
みなさん、日本の子供が貧困問題を抱えていることをご存じですか? あまり想像できませんよね。日本は先進国で、周りは物であふれている。スーパーに食料はあふれているし、文房具やゲーム機器なども多くあります。ですが、日本の子ども全員がそれらの豊かな物質を手に入れられるわけではないのです。
日本政府によると、日本国内において子どもの7人に1人が貧困状態にあるそうです。(厚生労働省 2019年国民生活基礎調査より)思っていたより高い数値ではないでしょうか? クラスに5人ほど生活が苦しい状況にあるのです。
日本の貧困問題、それは相対的貧困です。貧困の子どもと言われたら、多くの人はアフリカの紛争下などの食料もなく、新しい服がない発展途上国の子どもを思い浮かべるでしょう。そういう状況を絶対的貧困と呼びます。確かに日本にはこういう例は少ないと言えます。しかし、先進国には違う種類の貧困があります。おなか一杯食事が食べられない、学校の制服代を払えない、行きたくても塾などに行けないなど、やりたいことがあるのにやれない。つまり、生存は可能であるが、社会で活動することがより困難になります。
相対的貧困に置かれている子どもたちは、チャンスを失っている、そう私は思います。塾に行けないなどの困難に加え、生活環境が悪いと、それだけで勉強や活動に身が入らないこともあるのです。
そんな状況を解決策として子ども食堂など、相対的貧困に置かれている家庭を支えるNPOが活動しています。その一つがおてらおやつクラブです!
お寺には沢山の食べ物が、仏さまやご先祖さまへの「おそなえ」としてあります。お寺で修行生活するものは、お預かりした仏さまへのお布施やお供物を「おさがり」としていただきます。「おてらおやつクラブ」は仏さまへの「おそなえ」を「おさがり」として「おすそわけ」する活動です。趣旨に賛同する全国さまざまな宗派のお寺さまは現在47都道府県に1,500カ寺ほどあります。母子家庭や生活困窮者を支援する全国500ほどの団体さま(NPO団体や社会福祉協議会、子ども食堂や行政窓口など)と連携し、必要な方々へ「おすそわけ」しています。(おてらおやつクラブ ホームページより)
この活動の特徴的な点は、みんながお寺におそなえすることにより、その思いのこもったお供え物が、必要としている困っている人々の所へおすそわけされることだと思います。
お寺がこのように実際に地域に貢献し、助け合いの輪を広げていることは驚きですね。最近の日本の若い世代はあまり宗教には関わらなくなっている印象が強いです。私自身お寺は滅多に行きません。この活動を知るとおそなえものしたくなりますね。それにお寺の伝統を守ることもできるので、とても興味深い活動です。宗教や文化を通じての、SDGsの取り組み方もあるのだと、実感した今日です。
おてらおやつクラブがこの「おすそわけ」の活動を始めたところ、お菓子がほとんどだったお供え物が、歯ブラシやタオルなどの生活に必要なものもお供え物としてもらったそうで、おそなえする(支援する)側も困っている方々のことを考えて一人一人行動していることが素敵だと思いました。
ちなみに、おてらおやつクラブは生活必需品を寄贈できるだけでなく、毎月1,000円の寄付で1年間に12世帯へ「おすそわけ」ができるそうです。また、災害支援も行っています。 URLはこちら→ https://otera-oyatsu.club/support/
SDGs 1.貧困をなくそう その目標へと向かうために、この記事を読んでくださった方々が知る一歩を歩まれたことに深い感謝を申し上げます。
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