窓辺からの眺め#18
土砂降りになってくれればサッカーは出来なくなるし校内でのトレーニングだったり体育館でのフットサルをしたりと諦めがつくのだけれどもこうポツポツ降りだど雨に濡れながらの練習になるのはちょっと面倒。いや、ちょっとと思っているけれどもそんなことなくて結構。こんなはっきりしないのはどんなことでも嫌なもんかな。
不思議なものだ、晴れた日も雨の日も、風が強い日も静かな日も、彼女の存在が意識の隅にある。それは友達としてではなく、何か特別な存在として。でも、その特別さが何なのか、自分でもはっきりさせることができない。それは、友達以上でも、なんだかんだ言ってもただの友達でもない。その微妙なバランスが、日常生活に微妙な影響を及ぼしている。
サッカーに集中するはずの時間も、学業に集中するはずの時間も、心のどこかで美月の存在が忍び寄ってくる。彼女の笑顔、彼女の声、彼女と過ごした時間、全部が頭の中を駆け巡る。それは、喜びとも苦しみともつかない感情だ。
自分でも理解できないこの感情に、少しだけ戸惑いを覚えている。こんなにも彼女のことを考えているのに、それが何を意味しているのかすら分からない。まるで雨が降るか降らないかが決まらない天気のように、彼女への感情もまた、はっきりと定まらない。