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145・経営分析指標を理解しているか ~ 経常利益率は単期で見ちゃダメよ ~

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昨日(11/11)は、行きつけの鮓屋で食事を。

極みを目指す職人さんの営む店なので、お値段もそれなりだが、出てくる物は口に入れる食事だけのみならず、器も含め唸るしかないとしか言いようのない世界観。

開店当初から追いかけている若い職人さんの成長する姿を末席で見ているのが、なんとも幸せだなぁという感じです。

来年還暦になる歳になるんだが、人の成長が心から嬉しく感じるねぇって心情です。

若い頃は、対抗心の塊だったけど。

さて、

いまは経営分析指標って切り口で「収益性」稼ぐ力を分析する仕方の基本を書いているからね。

で今日から「売上高経常利益率」

粗利は「売上から原価を引いた基盤利益」

営業利益は「売上から原価と一般管理費を引いた本業での利益」

って話しをした。

うんで、経常利益とはなんぞや。

本業以外の「収入」「支出」を営業利益から引いた数字を言う。

商売をやっていないと、本業以外の収入とか支出って意味わからないよね。全部、会社の経営で出ていくお金なんだから、「本業」と「それ以外」ってどういうこと?ってね。

本業って何なのかと言えば「ビジネスとしての付加価値創造の直接活動」って所かなぁ。

生産活動そのもの。

例えば、材料を仕入れて、何らかの加工をして、販路に乗せて売上にする。そして、その過程をマネジメントする活動ってところね。

これが本業かな。

その過程に、優位があるのか、無駄があるかどうかは「売上高総利益率」や「売上高営業利益率」で判る。

で、じゃぁ本業以外ってなに?

なかなかスッと理解にしにくい部分かもしれないけど、間接的に本業を支える財務的活動とか、会社として臨時にお金を動かす活動。

例えばわかりやすいところで言えば、今回のCOVID-19での緊急事態宣言で国から支給された「事業継続給付金(だっけ?)」の入金があった会社があるよね、うちもそうだけど。

あの給付金は、会計上どこに入ると思う?って話し。

売上じゃないよね、間違いなく。

でも入金だから損益で言えば「利益」側に計上しなきゃならん。

他にも、金融収支として利息とか受け取るときがある。この利息は金融業じゃないんだから、本業じゃないわね、一般事業者は。

その受取利息はどこに入るのさ?

はい、そんなときに出てくるのが「受取利息」って言う科目。この科目は営業利益が決まった後に「本業外」として計算される。

なので、歴史ある会社とかで金融資産(定期預金とか債券株券とか)がたくさんあると、本業に関係なく収入を補っている会社もある。

「売上高経常利益率」は、最終的に会社全体としてどのくらいの利益を上げているのかを表している。

で、大事なのは「営業利益」と「経常利益」の比較だね。

営業利益 > 経常利益 の会社と、営業利益 < 経常利益の会社がある。

大事なのは、まず営業利益が上がっているかどうか。ここが黒字なら根本的にビジネスモデルとして成り立っている証明。

で、その営業利益からマイナスの項目なんかがあると、本業の足を引っ張る要因がなんなのかって話しね。

一過性のマイナスならともかく、定常的に営業利益の足を引っ張る場合は注意が必要。

なので、この「売上高経常利益率」は単期で見るのではなく、数年間の比較で見ないとダメだよねって種類の項目だね。

で、収益性は終わりにして、明日からは安全性にいくかな。

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