22・企画をどうまとめる? ~ RFPの正しい読み方はあるのか?①
前回は、企画書をまとめる工程を書いてみた。なかなかB2Bの企画書はタイヘンなのは判ったかもしれない。若い人は企画書を書くというチャンスがあったら手を上げて参加することを勧める。
何が楽しいと極論言えば、数十枚の紙だけで億単位のお金を動かすことができるのが、B2Bコンサルティングセールスの醍醐味ってね。
① RFPを正しく読み取り、企画前の方向性をチームで検討し、スケジュールや役割分担を決める
と言うのを書いた。
そう、まずはお客様の要求を正しく理解することがら全て始まる。事実に捻りを入れずに書くこと。
ここで、一番初めに切り分けすべきは「顕在している要求」をまず抽出。
例えば、コンペで実施する施策の参加資格やリソースを保有しているかなど。また、スケジュールや予算感。企画書の提出体裁やプレゼンの方法など。
まずは、「あるかないか」「できるかできないか」のYes/Noで決められることとともに、数字を明確に認識すること。
もしも、この段階で「できないことや」「調整が必要なことがあるか」が見つかったら、社内で調整できる話しなのか、お客様に仕様の修正が可能かどうかを確認するなどが必要となるわけだ。
そして、この段階で予算感の認識は超重要。
例えばうちの親会社のエクソンのようなコンサル会社としよう。
10,000,000円以内という予算制約があったとする。自分の会社の標準単金で割り算する。例えば400,000円/日の標準単金があったとする。予算総額を割ると25日稼働となる。
このあと、ザクッと全体像を考える段階があるのだが、積み上げてみたら50日稼働となり、見積が20,000,000円となる。
こうなったら、いくら良い企画であっても予算オーバーで検討の土俵にすら登れないわね。企画そのものが無駄な努力という話しなる。
コンペはとってナンボ世界。
だとしたら、制約条件の中で最高の結果をめざすのがプロというモノ。無制限に何でもできるのはアマチュアだと思うぞ。
もちろん、微妙にオーバーするような企画も、検討しているうちに出てくる。10000000円に対して12,000,000万円なんて感じで。
こうなったら、オプション提案で別予算を検討していただくか、もしくは緻密に原価計算をしてみて最終的に総額を調整して予算に合わせて見積もるか。会社のポリシーによっては提案を辞退するという判断もあるかもしれない。
提案するなら取るための最善を最初から考える。無理筋だったら最初からお客様に辞退をもうしれるのもプロとして正しい判断。
いや、コンペから降りたら次が来ない、今度がないなんて言うんだが、「今度とオバケは出たためしがない」というのが定説。
赤字案件になって、プロジェクト中に関係者がボロボロになって、最後の収支が赤字じゃそれこそその次の良い仕事できなくなるw
前にも書いたが、ビジネスは継続。
そのためには撤退という選択も堂々としよう。
もちろん、常日頃原価低減を心がけるのは言うまでもなくだが。
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