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彼女はどんな「アイドル」であるか?論〜藤本里奈編〜
元現場作業員で力持ち、そしてアゲアゲでぽよぽよな独自の言葉を話すじもてぃー系ギャル。
その現場譲りの力と共に、大切な人のためなら一生懸命になれる優しさも持つ。そんなアイドル・藤本里奈。
前回の亜季に次いで、今回は我が担当アイドル・藤本里奈を「アイドル」という観点で思うがままに書き綴っていきたいと思っています。
※このNoteはあくまでも一人のプロデューサーの自己満記事です。
個人的なお気に入りのテキストへの贔屓目やそこありきの話など存分にあります。
また、今後の公式の軸になるということも踏まえてデレステをメインにしつつ、必要な時はモバマスその他の話も引用するというスタンスで記していきます。
親愛度MAXメッセージのような核心テキストの引用もあります。ご了承下さい。
藤本里奈と「アイドル」の始まり
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藤本里奈は現場作業の帰りにプロデューサーにスカウトされ、最初は乗り気ではなかったものの、真剣な勧誘に惹かれて承諾しました。
本人がアイドルに興味がなかったというのもありますが、何よりスカウトの過程で「そういうのに出るほどイケてない」「なんでアタシなワケ?」「いいとこないし!」と自分を卑下する発言が多々見受けられます。
モバマスの初期カードやメモリアル4などでも「アタシバカだから」という発言をちょいちょいしているほど。
後述のスクショにもあるように、彼女は「こんな自分が嫌いだ!」というタイプのネガティブではないのですが、それでも向上に関してはどこか諦めらしいものを抱いていたように思います。
そういった考えが、アイドルとして成長していくにつれて変わっていくのです。
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「藤本里奈」対「アイドル」
どんなアイドルになりたいのか?
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里奈に関しては自分がこういったアイドルになりたい!という理想のイメージは実はしっかり語られています。
・いつもそばにいて、みんなのことあっためてあげられる
・友だち系。一緒にいたら楽しそう、イケてるコーデ真似したい、などと思われる
上記の二つがそれに当てはまりますが、そのイメージ像はどちらも、「人」に対してどんなアイドルかというもの。
そして、みんなの身近にいるようなアイドルだということです。
ちなみにラヴリー☆ライダーの方では、事務所にもいろんなタイプのアイドルがいるよね、という話であり、他にいるアイドルのタイプとして「めちゃきゃわわでかまってあげたくなる子」「ソンケーしたくなるカンジのすっごい人」を挙げています。
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そして里奈はシンデレラガールズの中で数いるギャルでも、じもてぃー系ギャルを自称しています。
コンビニ前でベターっとしてる感じ、と言っており、実はメイクも自撮りもそれほど上手くありません。
(自撮りはモバステ共に練習したり意識しようとしているテキストあり)
そういったところから、セクシーギャルズのユニット仲間である、城ヶ崎美嘉や大槻唯のようなキラキラ系ギャルとはちょっと違う、と言っています。
ですが、そんな2人ともギャル仲間として楽しく打ち解けられたりすることをはじめとした、ゆるいような親近感が彼女の強みであり、そういう点では彼女の目指しているものと一致していると言えるでしょう。
そもそも初期から向井拓海を「たくみん」と呼んでだらだらと絡んでいたあたり、ゆるいけど普通に肝は据わっているんだろうなと。
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彼女の人徳
藤本里奈を表す上で欠かせないのが、「人」を大切にするということです。
それは他のアイドルからも語られていることであり、藤本里奈のテーマの一つでもあると言えると思います。
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特にストーリーコミュ57話では、自分の探し物もあるのに、光と千枝が見つけた猫を助けるためにアイドルでありながら木に登るという行動をして作中Pに怒られています。
また、メモリアル4では自分も街頭インタビューをしないといけないのに、ノーメイクを考慮したり逆に道を教えて別れたり……。
それほどに、自分を後回しするなどたまに心配になるくらい彼女は人のために一生懸命になるところがあります。
そもそも、18歳にして高校を中退して現場で働いていた…という背景からも何かを思わせられるものがあります。
モバマスのシンデレラヒストリーで高校時代のエピソードが描かれましたが、彼女がそうまでしなくてはならなかった明確な理由は結局明かされませんでした。
ただ「家族を支えるためにバリバリ働いてる先輩の真似してみた」「先輩みたいにおうちを支えるために頑張るのもアリかな」という言及から、家庭環境絡みの事情である可能性が高いです。
(ちなみにメモリアル1で夜にスカウトされたのに「どうせ帰ってもひとり」というテキストからも思わせるものがあります。
ただ、ラブモリ☆パーリィーの特訓コミュなどから、少なくとも母親は存命でライブに来てくれているようです)
そういった、優しい心を持つ里奈が困った時にはアイドル仲間たちが駆けつけてくれます。
作中Pはそれを里奈の人徳だと語っていました。
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ちなみにストーリーコミュ57話のタイトルは「Love goes around」。
直訳すると、愛は巡る。
里奈の優しい思いが巡り巡って里奈のことをも助けてくれるのです。素敵なタイトル。
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また、りあむにも里奈は「優しい」と称されています。
オタクに明るく話しかけてくれるし、やばい発言もいいかんじに助けてくれるらしい。
シンデレラヒストリーでは握手会で友達や学校時代の先生と会うエピソードがありましたが、そういった「近くで接するタイプのイベント」では特に彼女の良さがファンたちの前でも発揮されるかもしれませんね。
里奈の底力
高くを望まない、初期はそんな空気を醸し出していた里奈ですが、実はやる気が全くないわけではありません。
特に自分が悔しい!と思った時には、とても強い底力が出せる子なのです。
それは現場時代から変わらなかったようです。
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特に目を見張るのはEIVE LIVEの4話。
自分たちをクイズで「おバカタレント」として扱い、バカにするような企画を見返すために、苦手な英語の勉強に向かうエピソード。
拓海に「このアタシが根性で負けそう」と褒められるほどに、一生懸命に勉強に挑みます。
台本ではなくマジでやらせてくれるなら出ても良い、と里奈が打診した故にこう言った流れになったのですが、その理由も悔しさあまってゆえに。
そしてその理由を里奈は語りました。
「アタシがこれまで仲良くしてきた人や、
アタシのこと好きになってくれた人たちとか……
アタシの生き方? みたいなのとか。
それに……アタシと同じようなカンジで
頑張ってる子みんな、バカにされた気がしたんだよね。」
これが上記の「人徳」項目にある、梨沙の言葉に繋がってきます。
元々人のために頑張れる里奈が、そこで更に悔しい!と思えばどこまでも底力が出せるのだと、そう印象つけられたエピソードです。
世間に対する思い
そんな親しみやすく優しく力強い里奈ですが、彼女の良さが万人に通じているわけではありません。
特徴的な見た目や言葉遣い、高校中退という経歴、勉強などは苦手……
いろいろ手伝って、よく思われなかったり誤解されたりする時もあります。
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明るくて、自分の意思で中退して働いたり、ギャルをしている彼女も、悪意に晒されると人並みには落ち込むこともありました。
個人的にこれらへのほぼアンサーだと思うものがSSR2周目/ラビング☆マイロードの親愛度テキストだと思っています。
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最後の一つは出来ればご自身で確認していただきたいのですが、この時点での里奈は自分への誤解の目や悪口に関してはだいぶ達観しているように思えます。
一方で同じカードの中にこういう言及もあります。
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所感ですが今の里奈は全てを諦めてるわけでも、全てを望んでいるわけでもない、のだと思っています。
自分は何を大事にするべきか。
今の人生の道の中でそれをしっかり理解したのだと思っています。
つらいものに引っ張られすぎないように。
でもアイドルとして頑張って、それで「いいぢゃん」って思ってくれたらすごく嬉しいな。と。
藤本里奈は力強さと優しさで人に寄り添うアイドル
実はこれまで話した「どんなアイドルになりたいか」「人徳」「底力」の全てを内包しているシーンがあります。
それがラビング☆マイロードが実装された際の劇場わいどです。
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「しんどいけど毎日一生懸命働いてる人を応援したい」
現場仲間だったオッチャンたち、そして上記で言われていたような「アタシと同じカンジで頑張ってる子」。
そんな風に、頑張ってる人たちを応援したい。
これも上記と同じく「人」に対してどういうアイドルでありたいかという理想像ですね。
人のために頑張れる里奈は、アイドルとしても人のために頑張ろうと思えるのです。
また、こちらは余談に近くなりますが、ラブモリ☆パーリィーのライブ開始ボイスに
「アタシが楽しめば、みんなも楽しくなるっしょ? アイドルだし!」というのがあります。
また、モバマスのぷちデレラのセリフに
「いーかげんなリナを見せちゃ、ファンもしょんぼりんこ…。みんなのことを考えるって、まぢ大事☆」というテキストもありました。
バカだから、頭良くない、などと自分を卑下しがちだった彼女ですが、割と直感的にアイドルはファンに良くも悪くも影響を与える偶像という自覚はしているように思えますね。
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ややアウトローにも見えるけど、その奥底の力強さと優しさ、そしてゆるくて完璧すぎない親しみやすさで、「人」に寄り添えるアイドル。
それが藤本里奈なのだと思います。
ラビング☆マイロードでこれまでの人生を振り返り、逆風にも強く振る舞った彼女が、これからどんな「道」を歩んでくれるのか、私は楽しみでなりません。 カードも楽曲も2年以上待ってるのでそろそろ……そろそろ……!
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