[ディストリビューター移行] Ditto MusicからTuneCore Japanに音楽配信サービスを移行予定です
S.KT.です。
今回は、タイトルの通り、音楽ディストリビューションサービスの乗り換えに関するお話です。
視聴者向け:乗り換え時に楽曲はどうなるの?
まず、いつもS.KT.の楽曲をご覧いただいている視聴者の皆様に関係のあるお話をいたします。
音楽ディストリビューションサービスの変更において視聴者の皆さんが受ける影響は、S.KT.の配信楽曲が一時的に聴けなくなる可能性があることです。
音楽ディストリビューションサービスは、YouTube Music や Spotify などの音楽配信サービスに、アーティストが楽曲を登録する仲介役を担ってくれるサービスのことです。様々なサービスがあります。
S.KT.は以前にも、SoundCloud for Artists → Ditto Music という乗り換えを経験しております。
その際に、S.KT.の楽曲の配信先を変更する作業が生じました。
複数の配信先から同一の楽曲を配信すると同じ楽曲が2つ表示される(あるいは不可能)問題が起こるため、通常は前のサービスの配信楽曲を取り下げ、次のサービスで楽曲配信の手続きを行う流れがございます。このとき、現在配信されている楽曲が一時的に聴けなくなる可能性があります。具体的にはこれらの楽曲です。
今回もそのような手続の話になるため、視聴者目線では一時的にこういった変化が起こるよ、ということをご理解いただければと思います。
結論
ここから本題です。
結論から申し上げますと、今回音楽ディストリビューションサービスを現行のDitto Music から、 TuneCore Japan に変更する予定です。
理由:TuneCore JapanがUnlimitedプランを解放したため
理由は、TuneCore Japanが2025年1月にUnlimitedプランを発表したためです。
Unlimitedプランは、TuneCore Japanが音楽配信にかかる費用として設けていた料金設定の新たなプランです。2025年1月現在は早期アクセスを募集している段階で、プレリリースの期間となる模様です。
TuneCore JapanのUnlimitedプランとは
早期アクセスに関するサイト
2025年1月6日以降のTuneCoreの料金表
現在までの情報を額面通りに受け取れば、年間4,400円から無制限にリリース、収益100%還元。
つまり、4,400円 / 年 からのプランで楽曲を無制限リリースできるということです(いくつかのプランがあり、その中身によっても変わってきそうですが…)。
私は今までの音楽ディストリビューションサービスで「年間の支払いで楽曲を無制限にリリースできる」サービスを利用していました。
次々と楽曲(シングル)をリリースしていくタイプのアーティストである私にとって、楽曲をいくら配信しても年間費用が一定であるこのプランをTuneCore Japanがスタートしたことは魅力的でした…!
今までのTuneCore Japanのプラン「Pay Per Releaseプラン」とは?
Unlimitedプランの登場まで、TuneCore Japanでは「Pay Per Releaseプラン」というものを採用していました。
このプランは「配信する楽曲の数に応じて期間中に支払う料金が加算される」タイプの料金設定です。配信期間(1年間、2年間、3年間)に応じて年間の配信料が決まるのですが、それが1曲(あるいは1アルバム)配信するたびにかかります。つまり、楽曲を多く配信しようとすればするほど年間の支払いが増加します。
私のように次々と楽曲をリリースしていくタイプのアーティストにとって、このタイプのプランは大きな出費を伴うものでした(なので足踏みしていた)。
今回発表されたUnlimitedプランは、Pay Per Releaseプランほど初期費用は安くありませんが、配信期間中の楽曲配信数の上限がないため、プラン加入中は楽曲配信し放題となります。つまり、楽曲配信数が膨れ上がるにつれて年間の配信料金が膨らむ心配をしなくても済むのです。
ディストリビューター比較
「楽曲をいくら配信しても年間費用が一定なのは分かった。でもそれだけでディストリビューターを変える理由になるんか?」
ここからは、自分が今までに利用させていただいたディストリビューター「Ditto Music(イギリスの音楽ディストリビューションサービス)」と、これから利用予定のディストリビューター「TuneCore Japan」のUnlimitedプランを比較していきます(後者は現在のTuneCore Japanの情報に基づくため、確実な情報ではない可能性があります)。
価格・プラン
ますは肝心要の料金設定からです。
Ditto Musicは、STARTER、PROがプランとして存在します(個人プランの場合)。
STARTERは$19(3,705.36 円 くらい)/年、PROは$59(11,505.30 円くらい)/年かかります(英国ドルの場合)。
私はSTARTERに加入していました。
TuneCore JapanのUnlimitedプランは、スタータープランとスタンダードプランが用意される予定です(個人プランの場合)。
スタータープランは 4,400円/年 (税込)、スタンダードプランは 9,900円/年 (税込) かかる予定です。
私はスタータープランに入る予定で、早期アクセスを申し込んだのですが…
1年間にかかる料金を比較すると、Ditto Musicは3,705 円くらい、TuneCore Japanは4,400円 となり、今まで利用してきたDitto Music の方が安いと言う結果になりました。
ここまでなら乗り換えによるデメリットしかないと思われるのですが、TuneCore Japanには、私S.KT.が求めていた様々なメリットがあるのです(以下に示します)。今まで私がディストリビューターにTuneCore Japanを選択しなかった理由は、料金設定のただ一点だけでしたから…
日本語対応
TuneCore Japanはもちろん日本語に対応しています。
一方、先ほどの料金設定を見て分かるように、Ditto Musicは日本語に対応したサービスをそもそも実施していないため、日本語に対応していません。
英語がわからないくらいならば良いのですが、文化圏の違いによってTuneCore Japanとはいくつかの違いが生まれています。
音声合成ソフトの表記
一つが、音声合成ソフトに対する扱いです。
TuneCore Japanでは、楽曲配信時のクレジットに音声合成ソフトの名称を追加できます。Ditto Musicにはできません。
以下のリンクに示されたソフトの名前を、TuneCore Japanを利用した楽曲配信時に載せることができます。
ボカロPなど、これらのソフトを積極的に活用するアーティストの場合は聴き手への訴求力を高められます!
配信先の違い
もう一つが、配信サービス(オンライン店舗)の傾向の違いです。
TuneCore Japanでは、日本語圏の音楽配信サービス(「LINE MUSIC」や「レコチョク」など)に配信することができます。
配信ストアの一覧は以下のリンクに示します。
一方、Ditto Musicはこれらの日本語圏サービスを網羅しているわけではありません(それでもSpotifyなどの有名どころは抑えています。あくまで日本語圏サービスに限定した話です)。
私の楽曲で言うと、コンテストの影響で唯一TuneCore Japanからリリースした楽曲「ライジング」がレコチョクで確認できますが、それ以外の配信楽曲をレコチョクで聴くことができないという事実で理解していただけると思います。
OAC申請可能か
私がディストリビューションサービスを選んだ時の基準として「YouTubeで公式アーティストチャンネル(OAC)を作成するための申請ができるサービスか」というものがありました。
公式アーティストチャンネル(OAC)は、アーティストが持つ複数のチャンネル(トピックチャンネル)を合わせたチャンネルで、アーティストや視聴者がより繋がれるような仕組みです。
YouTubeのチャンネルページに「♪」のマークがあるチャンネルはそれです。
S.KTがOACを申請した時の話は、過去にnoteで公開しております。
なぜこれを申請したかったかというと… カッコ良さそうだったからです。
これを申請するための条件の一つが「音楽パートナー向け YouTube サービス ディレクトリに記載されている音楽パートナーによって楽曲が配信されている」ことでした。つまり、手続のためにはディストリビューターへの問い合わせが必要になるのですが、以下のリストにあるサービスならそれが簡単にできるというわけです。
私がかつて楽曲配信に利用していた「SoundCloud for Artists」はこのリストになかったので、今までの条件を全て加味した上で「Ditto Music」に乗り変えたという経緯がありました(「TuneCore Japan」もこのリストにあったのですが、料金設定の影響で候補から除外していました)。
ただし、このリストにないディストリビューションサービスでもOAC申請が可能かサービスがあるようです(sprayerなど)。
まとめ:TuneCore Japanに一番求めていた要素が導入されたプランが始まる
TuneCore Japanの新プラン「Unlimitedプラン」は、私S.KT.が今までのディストリビューションサービス探しで求めていたあらゆる要素を全て加味した、駆け出しの日本人アーティストにとって最高の音楽ディストリビューションサービスになろうとしています。
日本語対応
音声合成ソフトの名称を配信サービス内に追加でき、聴き手への訴求力を高められる(特にボカロPの方々)
「LINE MUSIC」や「レコチョク」などの日本語圏の音楽配信サービスに対応
最重要:年間にいくらリリースしても、料金が変わらない(かかる料金も4,400 円〜 で、今までと1,000 円程度の差しかない)
これは… 乗り換えるしかないでしょう。
まだ本格的にスタートしたわけではないので様子見が必要になりますが、かなりの期待を込めて見守らせていただきたいと思います!
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
(S.KT.)