パッケージデザイン「お任せ」とは?

クライアントとデザイナーの関係を例えると

パッケージデザインの制作過程において、クライアントとデザイナーの関係は、レストランでのお客とシェフの関係に例えることができます。

お任せという信頼のプロセス

クライアントがデザイナーに「お任せ」で依頼することは、レストランでお客がシェフに料理を任せるのとよく似ています。これは、専門的な知識と技術と創造性への信頼と尊重を示す行為です。

問題が生じるケース

一方、「お任せ」と言いつつ、完成したデザインに対して「このイラストを変更できますか」とリクエストし、それに応じて再提出したにもかかわらず、「ちょっと違うな」といった曖昧な指摘を繰り返し 「ちょっと、ちょっと」の連打で最終的に大幅な修正や作り直しを要求するケースも見受けられます。これは、レストランで料理を注文した後に「やっぱり別の料理にしてください」と要求するような行為に相当します。このような対応は、デザイナーの専門性を軽視し、双方の信頼関係を損なう可能性があります。

理想的なプロセス

  1. クライアント(お客):「スタミナ系のご飯ものが必須で、デザインについてはお任せします。」

  2. セールスマン(ウェイター):「承知しました。内容をメモに記録します。」

    • メモ=ヒアリングシート

    • セールスマンはこの段階で、お客に要望を復唱して確認します。これは「予見」に相当し、行動に移る前の重要なチェックポイントです。この確認により、お客とセールスマンの間で誤解がないかを確認できます。

  3. デザイナー(シェフ):ヒアリングシートをもとにクライアントのニーズを分析し、マーケティングリサーチやプランニングを経て、創造的なプロセスでデザインを制作します。

  4. セールスマン(ウェイター):完成したデザインをクライアントに提示し、その意図や背景を説明します。

  5. クライアント(お客):「期待以上に、素晴らしいですね!これならブランドの価値を高められそうです。ありがとうございます。」

このような流れは、信頼関係を築くうえで欠かせないものです。

ヒアリングシートの重要性

ヒアリングシートは、クライアント、セールスマン、デザイナーの間の共通認識を形成する基盤です。この文書には、以下の役割があります:

  • 要望:クライアントの要望を明文化し、デザインの方向性を明確化。

  • 責任の明確化:万が一問題が発生した際に、どの段階で何が原因となったのかを特定可能にする。

  • プロセスの効率化:明確な指示に基づいてデザイナーが作業するため、無駄な修正を最小限に抑える。

これらのプロセスは、革新的で効果的なパッケージデザインを生み出す鍵となります。クライアントとデザイナーが協力し、それぞれの専門性を活かすことで、ブランドの価値を高める素晴らしいデザインが誕生するのです。

この内容モナドデザインさんからのインスピレーションです。


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