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「パナソニック覚醒」 by 樋口泰行
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筆者は、外資系の社長を渡り歩いている人なので、どんな改革をやっているのだろうかという少し疑心暗鬼でこの本を読み始めた。
一旦読みだすと内容的はわかりやすく、短時間で読み終えた。わかりやすい内容の理由は、樋口さんがパナソニックに出戻ってやったことは、企業戦略として行う王道であったからだ。まず、会社文化の変革を起す、その上でビジョンを示し、その戦略を策定する。そしてその戦略は、ポジショニングに基づくポートフォリオ戦略に従うというものだ。
こうした企業戦略の王道をするというだけで1冊の本が書けるということは、如何にパナソニックのような大企業は古い体質や考え方が支配しているかということを示していると思う。
自分の勤める会社もパナソニックのような大企業ではないが、企業戦略のイロハが出来ていないので、理論的に正しいことでもなかなか実践されないというのが、今の日本経済の停滞につながっていると思われる。パナソニック コネクトの今後の発展に期待したい。
評価は、5/5です。