キッズキッチンレター5月号
新年度が始まりました!今年のテーマは「素材を知ろう」です。去年のテーマの続きのような感じで、いろんなものを新たな目で見て、観察することがメインテーマです。
第1回目はもう毎年恒例になったお米!お米なんて新しいことあるの?!というぐらい毎年4月はお米なのですが、それでもじっくり見ることによって、新しい発見があります。
3歳さんからもう大人と同じぐらいの知識を持つ小学6年生まで、ほぼ全員が米をたくとご飯になるという知識はあります。しかしその知識が実際の体験と結びついているかというと、意外と結びついていない。稲を触り、稲藁と穂を触り、穂から籾をとり、籾殻と玄米に分け、玄米と糠と白米を作って、そして白米を炊飯してごはんへ、自分の手で変化させてみて初めて身につく“知識“があるのではないか。手につく、身体につく“知識“を学びにきてもらうのがキッズキッチンです。
そしてキッズキッチンのもう一つ、大切なところは、「よく切れる大人と同じ姿をした包丁を使う」というところです。子どもの料理教室は様々な場所で行われるようになり、様々な料理教室ができています。残念なのは、ほとんどの教室できれない刃物、子供用と称される不思議な包丁が使われるところです。
大人が切先のない包丁を使っていますか?刃のない・切れない包丁を使うとイライラしませんか?
包丁は危険な道具なので、子どもには渡せないと思うかもしれません。しかし、それでは子どもの可能性を低く見積もりすぎてしまいますし、危険なものを完全に避けることはできません。初めての体験は、その道具を使う基準となります。本物の、よく切れる包丁を使うことが望ましい。刃物は危険ですが、とても便利で、人生の中で必ず役に立つからです。
「でも、包丁を使わせるのは危ない!」という声もよく聞きます。
一つは本物のよく切れる刃物を使わせてくれる教室に行くことです。半年から1年もすれば、上手に使えるようになりますし、早いお子さんだと1回のレッスンで大変身することもあります。(刃のないものに慣れていると、その矯正から入ることになるので、かなり時間がかかってしまいます)
家で刃物を使わせたいときは、いろいろ注意があります。簡単にご紹介しましょう。
まず、保護者がいくらやらせたくても、やりたくない時はさせない。お子さんが興味を持った時が初めどきです。
刃物選びは、刃渡りがこどもの拳2つ分程度の長さのもので、身幅が4〜5cm程度ある包丁を選びます。そして包丁を持つ子どもの手は絶対に触りません。8歳ぐらいまでで子どもの刃物の取り扱いが危ない時は、子どもの手より、包丁のカーブの部分を持って止めます。高学年になってくると、包丁を持たない方の手の親指が伸びていないかを注意してください。よく親指を切ります。
姿勢は必ず立つこと、また子どもの胸より下に包丁が来るようにする、まな板が動かないように滑り止めを敷くことです。(救急箱の用意もお忘れなく)
無理に包丁を使わせる必要はありませんが、一番初めに包丁と出会う時は、将来使って欲しい、本物の刃物との出会いをお勧めします。子どもの料理教室を選ぶ時の基準にしていただければ幸いです。そんな教室はサカモトキッチンスタジオ以外にもたくさんあります。
さて、今年もサカモトキッチンスタジオでは子どもたちの体験の場をいろいろ用意してまいります。
皆様のご参加をお待ちしております。