キッズキッチンレター9月号
8月のキッズキッチンはイカがテーマでした。
イカは甲の大きなコウイカと筒状のツツイカに別れ、瀬戸内ではどちらも食べます。海水浴に行くと、桟橋のたもとで小指のさきほどの小さなイカが泳いでいるのが見られたりしました。夏はスルメイカやケンサキイカなどツツイカが出回ります。もちろん瀬戸内でとれたものではなく、外洋でとれるもの。今年はあいにくの天候で、沢山はとれないようです。5月の鶏の時は、2人1匹を捌きましたが、ツツイカはハサミで簡単に捌けることもあって、1人1杯に挑戦しました。筒を切り開き、内臓を観察し、脚を取って、ヒレを取って、背骨のような甲を取って・・・と観察しながらの分解でした。大きいケンサキイカが来たせいか、青い体液もしっかり残っていて、イカの血液は青いんだよ、というお話もできました。エラ、胃袋、墨袋などなど、思い思いにイカと向き合っていました。3歳さんもしっかりとイカをバラバラにすることができました。
イカは日本に住む人間にとって馴染み深い食材で、かなり古くから獲って食べています。今や結構なお値段のするツツイカ、昭和の頃はもっともっと安価だったので、私はよく買ってもらっていました。私自身は、もっぱら塩辛と肝炒めにしていました。祖母はただひたすら煮付け、母はイカをミンチにして揚げていました。家族によって好きな料理、得意料理が違って、食べさせてもらうのが楽しみでした。
我が家の場合、イカはきれいに飾って食べる部分となんだかよくわからないグチャグチャな部分に分けて使います。イカは目と口と内臓以外はほとんどが食べられるので、捨てるところがありません。きれいに切った部分は行事食やおもてなしなどに使い、その他の部分は大体が煮たり炒めたりして食べ切っていました。私がずっと作っていた塩辛は胴の部分しか使いません。残ったらもったいないので、炒めて食べるという寸法です。お刺身なんかもそうで、きれいなところはきれいに食べ、残ったものは炒める、煮付ける、ざっと調理する。イカはそんなものでした。
ということで、今回ご紹介するレシピは2品。
スルメとナスの油煮と、肝炒めです。油煮はきれいな部分、肝炒めたその他の部分を使います。
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