キッズキッチンレター2月号
節分
1月のテーマは「節分」でした。
季節と季節を分けるので「節分」と言います。そんなわけで4つの季節がある日本には、節分が年に4回あります。文化によっては夏と冬の二季だったり、夏と冬に雨季を加えて三季だったり、さらに日本も梅雨を加えて五季だ、と言う説もあったりします。でも大体は春夏秋冬の4つに分かれることが多いようです。
さてカレンダーは太陽や天体を観察して作られています。日本でも未だに、太陽の動きを観察することで私たちが利用するカレンダーが作られています。毎年2月1日に国立天文台が次の年の暦(暦要項レキヨウコウ)を発表します。(国立天文台・暦のページ https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/ )官報に載ることで来年の日付が確定します。
ところで季節は巡ります。春夏秋冬ときたら、また春が来て夏が来て、くるくると季節は巡ります。どこにも途切れがないのですが、日本や中国の文化では「春」を1番最初に持ってくることにしました。これは農業(もっと言えば稲作)と関わりがあると言われています。春に芽吹き、夏に育って、秋に収穫を迎える。この繰り返しですから、春を1番初めの季節としました。1番最初に来る、冬と春の境目に「節分」という行事が残りました。
お正月はお正月の神様がやってくるので、おもてなし料理を作りましたが、今度の節分はその逆です。鬼、つまり疫病や悪いことには来てもらいたくないので、おもてなさない料理、追い払う料理を作ります。お飾りも追い払うための意地悪なお飾り、柊にイワシの頭を焼いたものをつけて匂いで追い払います。鬼を打ち破る武器は豆です。豆は「魔滅」に通じるそうです。そして炒り豆を使うのは、昔佐渡島に住んでいた鬼が神様と勝負をして負けてしまいました。その時、鬼が「豆の芽が出る頃にまた来るぞ」と言って退散したので、神様がマメの芽が出ないように、炒り豆にしておくことを命令したのでした。それからは節分の時に、鬼を追い払うのに使う豆は「炒り豆」となりました。
炒り豆は、昔は小さな子供も食べていましたが、最近では誤嚥事故が多いということで、注意が呼びかけられています。
消費者庁:食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/
個包装や、小さな袋入りの炒り豆もあります。砂糖がけのものや、チョコレートがけのものもあったりして大人も楽しいですね。
節分が終わったら、普段の料理で食べて消費しています。炒り豆はもう火が通っているので、お米と一緒に炊いたり、お味噌汁の出汁の素にしたり、肉と一緒に炊いたり、一年中大活躍です。(最近、炒り豆は節分が終わったら、それでおしまい、ではありません。おつまみコーナーに移動します)
今年2021年の「立春」は2月3日なので、節分は2月2日です。
新型コロナという鬼を追い払えますように。
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