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【Adoは誰よりも生身の人間だった】「モナ・リザの横顔」ライブレポート(今更)的なもの

「Adoのライブってどんな感じでやるの?」
Adoのライブに行った、と言うと飛んでくる質問第2位。
ちなみに第1位は「顔見えた?」です。

照明の当たり具合で、微妙に服や顔の陰影は見える。
4月に新国立競技場で行われた「心臓」では顔が見えたと言う声もちらほら。

今年の「モナ・リザの横顔」公演でまさかのアリーナ4列目真ん中という神席を引き当てたのですが、それでもなおご尊顔は見えそうで見えませんでした。
「カムパネルラ」(2022年8月にさいたまスーパーアリーナで行われていたライブ)以降参戦してきて初めての神席で流石に泣いた。

それはさておき。

遠目だと真っ黒のベタ塗りが動いているので、生で見ても「本物だ…!!」みたいな感覚は確かに他のアーティストと比べると薄いのかもしれない。たまに言われるもん、「顔見えないのにライブ行って楽しい?」って。

それがさあ、めちゃくちゃに楽しいんだよ…!!!!!!
ただの推しの良さを伝えたいオタクの独り言です、お付き合いくださいませ。

ダンス踊れるって知ってた?

歌声は言うまでもなく圧巻。毎回アンコールを挟む前の最後の2,3曲まで連続して歌い上げているが、音源か???と言いたくなるほどの安定感。でも音源の時とははっきりと表現に違いがある。迫力がすごい。鳥肌半端ない。

あと聞いてください。
あの声量で、凄まじい歌声でパフォーマンスするのに、ダンスもできちゃうんです。

「カムパネルラ」では、簡単な振り付けをちょこちょこと添えて動いていたのに。
あの可愛らしく踊っていたAdoは何処。
見違えるほどにダンス上手くなっちゃって。

個人的に、「モナ・リザの横顔」公演で披露していた「ハングリーニコル」の間奏でバチバチに音ハメしたダンスを決めてたのが鳥肌ものでした。
勝手に親のように語って恐縮だが、「大きくなったね…涙」みたいな気持ちで毎回ライブに参戦している。

ライブで初披露された「初夏」が最高だった

平々凡々な私から見ると、二度目のワールドツアーを控え世界トップレベルで活躍しているなあと思うんだけど、Adoにとってはまだまだらしい。

ここからはオタクの戯言なのですが。

勝手ながら、Adoは自分のことが嫌いで、もはや自分のことなんて好きになっちゃいけないんじゃないかって思っているような、そんな気がしている。
才のある誰よりも自分のことが嫌いで、もがいているような、そんな印象を受けている。

Adoが初めて作詞作曲した「初夏」。
「モナ・リザの横顔」でアンコールで登場した彼女は新たな衣装を見に纏い、ギターを肩にかけていた。

まさかギターまで弾くなんて、誰が予想しただろう。

「初夏」をライブで聞いた時は、それはもう震えた。歌声にいつも通りの力強さはあるのに、どこか刹那さも伝わってきて。
その前のトークで、また「自分のことを愛せない」って言っていたからかもしれない。

この「初夏」を聞いて、Adoの言葉を聞いて、「やっぱりこの人の表現が、このアーティストのことが好きだなあ」と強く思った。
「この曲は誰も救えない」なんてMCで言ってたけど、少なくとも私は毎日この曲を繰り返し聞いては、日々をもがく活力をもらっている。

Adoが書いた歌詞だから、Adoが歌うから、余計に沁みるんだよな。
自分のことが心の底から愛せない自分の、誰かの救済になっているんだろうな、と思う。

一オタクでしかない私がつらつら思いの丈を延べても個人の感想でしかないし、本人には届かないだろうけど。

真っ黒なシルエットが檻の中で、時には檻から出て圧倒的な歌唱力を見せつける。それがAdo。
でもその真っ黒なシルエットに、今までで一番人間味を感じた。もちろん普段の「Adoの楽屋前」等のトークからも等身大の彼女を垣間見ることはできるし、彼女のたまにでるオタクっぽい口調も好きで、そこにも人間味は感じるんだけど。

世界に出てもなおどこまでも登っていく彼女を見ると同時に、彼女の根っこにある人間らしさを見た。持ち前の素晴らしい才能の底に、どこまでも自分のパフォーマンス力を追求し続ける彼女を、また好きになった。

これだからAdo推しはやめられないんだ。
ライブDVD届いたから年末年始は余韻に浸るぞ✊
来年のワールドツアーも楽しみ。


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しゃけとろ
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