「容姿」という呪縛
自分は「この顔」で20年以上生きてきて容姿で大きな徳をした経験が特にないからかわからないが、
10代の頃からクラスで「あの子はかわいい」とか「俺はあいつはかわいいと思わない」なんていう会話をしている人間に本気でイライラしていた
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・中学生の頃からアイドルが好きになった。女の子のアイドルで言えばAKBに夢中だったし、男性で言えばSexy Zoneの中島健人が好きで同じラジオを何回も聴いていた。
学校では容姿を批評する奴らを本気で軽蔑してたのに家に帰ったら容姿に優れたアイドルに夢中でいる自分に虫唾が走る
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大学に入ってもやっぱり容姿がモノを言う環境は
変わらなかった。いやむしろ皆、なぜか大学に入った途端にオシャレになって女の子なんか特にキラキラなお化粧をするようになった
当時のぼくは見た目ばかりに気を使う人間を見下してバカにしていた。でも女の子が目元にラメを縫ってたり髪の毛を巻いてたりすると咄嗟に「あ、かわいいな」と思ってしまう
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おれは見た目なんか関係なく成功できる
そう思ってたから顔出しせずにyoutuberになった
顔も出さない、編集も大してこだわらない
喋り一本でも俺は成功できるんだよ
そう思ってた
実際、成功というのはおこがましいが、何の実績も能力もないはずの自分の動画や配信を楽しみに待ってくれている見ず知らずの人が1700人もできた
それでも容姿の呪縛からは解放されない
たまに配信でうっかり映った顔に批評がなされる
ぼくはそれに本気でイライラするけど、やっぱり
「結構かっこいいですね」
なんてコメントがあったら気分が上がってしまう
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大学の頃バイト先の女の子に「バイトの女の子で誰が1番かわいいと思う?」と聞かれた
そんなゴミみたいな質問してくるなよ
そういってやりたかったが、大した仲ではないのに
そんなこと言えなかったから無難に愛嬌があって小柄でチヤホヤされているAさんの名前をあげた
そしたら質問してくれた子が「みんな、Aさんのことをかわいいと言って私は言ってもらえない」と言った
ぼくは彼女を傷つけてしまったのかもしれない
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かくいう自分も21歳くらいから容姿に気を遣い始めて顔にファンデーションとかを塗るようになった
最初は女の子がいる飲み会とかに行く時だけ塗ってたのに、今となっては男しかいない職場の工場に行くだけなのに毎朝早く起きてファンデーションを塗ったり髪をセットしたりしている
自分でもよくわからない
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大学生の後半くらいから
おもしろいことは起こそうと思わないと起こらない
と気付いて自分から積極的に人に話しかけたり
遊びに誘うようになった
そしたら相手が本当に行きたいか、そうでないかが返答の際の声のトーンとか身振りで何となくわかるようになった
「本当に行きたいかどうか」に
容姿って関係ないだろうか?
いや絶対ある
みんなでご飯に行くメンバーにかっこいい人がいれば女性陣の食いつきが違うし、男女逆であればそれはまた顕著になる
あー、まじで全員気持ち悪い
でも自分が好き好んで飲み会に誘ってる女の子って容姿が優れている人が多いし、会社で美人な先輩に話しかけられたら声のトーンが上がってるし、そうじゃなかったら声のトーンは低いし、街で美人な人を見て目で追ってしまったこともある
あー、俺も気持ち悪い。無理無理無理無理
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君もぼくと同じようにたくさん努力したんだね
そのメイクもその髪型もよく似合ってるよ
「僕の好きな人」 King & Prince