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組織内情報共有、Microsoft 365、Teams、SharePoint、OneDriveと正しく付き合う方法

企業向けID管理サービスOktaが公開しているSaaSの利用シェアでも圧倒的に1位となっているMicrosoft 365。新型 コロナでテレワークが急激に推進されていることもあり、読者の中にはこの情報共有ツールを仕事やプライベートで日常的に使っている方も多くいらっしゃることでしょう。Microsoft 365には、組織改革/働き方改革にも活用が必須であるコミュニケーション手段、情報共有手段、ファイル保存ストレージ等がそれぞれ複数用意されていて、どれをどういうときに使うべきか、何から手を付けていいのか迷う人もいらっしゃると思います。この記事では、ちょっと長くなってしまうのですが、操作の詳細には踏み込まずに原理原則を中心に整理をしたいと思います。

Microsoft 365に含まれる主なツール

既にご存じの方もいらっしゃると思いますが、Microsoft 365は旧Office 365と呼ばれていたマイクロソフトのSaaSサービスの集まりで、Microsoft Officeのサブスクリプション、メール (Exchange Online)、ファイル保存用ストレージ (OneDrive/SharePoint)、チャット (Teams)、ビジネスSNS (Yammer)、およびその他、組織における個人やチームの生産性を上げるための様々なサービスが融合したものです。富士通でもMicrosoft 365を全社員が使っています。

Microsoft 365 には様々なサービスが含まれる

実は私はマイクロソフトで日本におけるOffice 365の初代プロダクトマネージャーを長年やっていて、2011年に "Union" というコードネームでサービスが一般提供開始されたときから、さらにいうとこの前にBusiness Productivity Online Suite (BPOS) と呼ばれる別名のサービスで提供されていた頃からマーケティングの担当をしていました。

当時と比べると利用されているテクノロジー、ユーザーインターフェイス、操作方法等は格段に進化しましたが、実は時間が経っても変わりにくく長期間に渡り役立つ知識もあります。それは似たようなツールの選択方法や運用方法に対する大まかな考え方です。

過去には、マイクロソフトのブログでいくつか関連記事も書いていましたので、この記事の最後にリンクを掲載しておきます。(時間が経っているので archive.org を通してのリンクになっています。)

というわけで、以後は比較的長期間役立つ知識としてのMicrosoft 365内の主要なツールの使い分けや始め方、気をつけることなどを中心に解説します。最新の操作方法や技術の解説については、公式、非公式を含めて様々な情報が既に世の中に出ていますので、そちらに譲ります。

似たツールの使い分け

出典: マイクロソフト

さて、少し前の図 (ロゴが古い)ですが、マイクロソフトが特にコミュニケーション系のツール (Teams, Yammer, Exchange Online/Outlook)の使い分けをどのように説明しているかを見てみます。

インナーループ」と「アウターループ」という単語を定義しており、それぞれ「主務でいつも連携するメンバー」、「組織内でオープンにつながっているメンバー」と定義されます。

TeamsとYammerは同じようなチャット機能に見えても、このような強いつながりゆるいつながり、といったつながり方の違いにより使い分けます。あとに出てくるように、コミュニケーションのリアルタイム性/緊急性や共有範囲も異なってきます。

マイクロソフトとしては、今の推しはなんと言っても Teams であり、組織向けのグループチャットは市場のトレンドでもあります。Windows 11にはTeamsをOSレベルに標準に組み込んでおり、今後、アンドロイドなど他のプラットフォームでも Teams をOSのように展開する可能性もあります。Teams アプリは iOSやアンドロイドなどのスマートフォン/タブレットやブラウザ (シンクライアントの場合に便利) でも利用できるので、PCがなくても利用できます。

Teamsにはグループチャット、音声電話、ビデオ会議、ファイルストレージに加えて、アドインで様々な機能を拡張できる仕組みがあり、様々な機能をTeams上に集約できます。

特にリモートワークにおいて Teams はコミュニケーションを行う上での中核的役割を担います。リアルなオフィスでの立ち話、会議室での会議がグループチャット、ビデオ会議に置き換わるわけです。オンラインだと相手が直接見えない分、相手を時間的により拘束してしまおうとオンライン会議を増やそうと考えるかもしれませんが、会議時間は高コストです。

ある程度業務経験があるメンバーであれば、むしろ時間を拘束せずにチャットでリアルタイム/非リアルタイムの会話で効率よくコミュニケーションを行うことがおすすめです。

コミュニケーション系ツール (Teams, Outlook, Yammer) の使い分け

また、IT管理者の観点からより細かく「情報の共有範囲」「コミュニケーションの緊急性」「現場への管理権限移譲可否」「メンバーが固定かどうか」の4つの軸で各ツールを分類することで、どのプロジェクトや機能にどのツールを使えばいいかを細かく検討することができます。

共有範囲、緊急性、現場への管理権限移譲、メンバーが固定かどうかでツールを分類

加えて、情報共有範囲に特化した場合に、上記の表をさらに機能に分解して特定の似た機能について比較してみた表も掲載します。

機能に付属するストレージの共有可能範囲
(全社=組織全体やワールドワイド組織で共有、拠点=支店や国単位のみでの共有、チーム=所属部門やプロジェクトチームでのみ共有、個人=自分自身のみ参照、組織外=外部取引先や連携メンバーとの共有)

コミュニケーション系で気をつけること

さて、ここからは特にリモートワークも意識しながら、ツールを導入、運用する際に気をつけることや、これをやればコミュニケーションが円滑になる、といったコツについてご紹介していきます。

メール

メールはリアルタイムで相手に届くと思われるかもしれませんが、メールを送信するSMTPプロトコルは、実はリアルタイム性を保証していません。送信者と受信者の間のすべてのサーバーがちゃんと稼働していればほぼリアルタイムで送受信が可能ですが、サーバー障害等があると一日以上遅延する場合もあります。リアルタイム性を追求するならチャットが有利です。

一方、複数メンバーに同じメッセージやファイルを同時に送信して、後から一括検索して見返すこともできるため、チャットにはないメリットもあります。そのためメールとチャットを併用する場合もあります。ファイルはメールで送っておき、チャットですぐに反応してもらうようにショートメッセージを残すといった具合です。

Outlookのメールフォルダは検索機能はあまり賢くありませんが、内容ごとにフォルダを階層構造で作って手で分類したり、メールの件名、送信者、内容などで自動仕分けする機能があるので、メールをたくさん受信して整理が難しい場合は活用しましょう。私も一日に100通以上のメールを受信しますが、この仕訳機能をうまく使っています。

ファイルを送信する際には大きな添付ファイルを添付するのは避けましょう。Exchange Online同士では、最大150MBまで可能ですが、受信者がMacを使っている場合は33MBに制限されたり、組織外のユーザーの場合はもっとサイズが制限されます。5MBを超えるようなファイルはメールで送信せずにOneDrive等のファイルストレージにファイルを格納してリンクを送信するようにしましょう。

組織やチームでメールを運用する際は Exchange 配布リスト/セキュリティグループを組織やプロジェクト、仮想チーム単位で作成しておき活用しましょう。たとえば組織やプロジェクトに関係するメールは個人を複数宛先に入れるのではなく配布リスト/セキュリティグループを1つ入れておけば、入れ忘れやメンバーチェンジによる宛先漏れを防ぐことができ、多くの宛先に一度に情報を届けることができます。宛先にミスがあると、コミュニケーションロスが発生しますので注意が必要です。この配布リスト/セキュリティグループはSharePointやTeamsなど他のツールとも共有できます。Microsoft 365管理者であれば管理者画面やPowerShellで配布リスト/セキュリティグループの設定ができますが、通常はIT管理者が別の設定画面を組織内で用意していることが多いです。

なお、組織内でたくさんのメールを一度に送ると組織のネットワークが逼迫するという人がいますが、Exchange Onlineの場合はマイクロソフトのクラウドデータセンター内で送受信が閉じますので、これは正しくありません。おそらくオンプレのExchangeを使っていた際のことをそのまま話しているのでしょう。

あわせて、たまにBCCでメールを送信する人がいますが、これは誰にメールが送られたかが受信者からわからないためおすすめしません。よっぽど特別な事情がある場合に限定しましょう。ちなみにBCCで送信しても個人情報保護対策にはなりません。前述の組織内大量メール送信の件も含め、このような "迷信" も意外とありますので注意しましょう。

組織外にプロモーションメールを送る場合は、組織のドメインとは違うドメイン名を使い (組織ドメインのスパム判定をあげないため)、一通ずつ時間をかけて配信できるMarketing Automationツールなどの専用ツールを使いましょう。RPAを使って1通ずつ送信する手もなくはありませんが、Microsoft 365メールアカウントには1分辺りのメール送信数の制限、1日あたりの制限もあります。(意図した/意図しないスパム送信を避けるため)

普通のユーザーはあまり気にする必要はありませんが、Exchange Online の制限にサイズや数に関する制限事項がまとまっています。

チャット

ビジネスチャットは社内メールに替わる手段として2015年頃からだんだん世の中に広まってきました。Slack といったツールに対抗してマイクロソフトも Teams の機能を強化してきました。私が所属している富士通でもチャットはかなり市民権を得ています。

チャットはリアルタイム/同期コミュニケーションと非同期のコミュニケーションの両方に使えます。送信者からチャットを送ると相手にリアルタイムに表示されます。相手側のプレゼンス情報を見ることで、相手がすぐに反応してくれそうかの期待値をあらかじめ得ることができるため、返信まで平均4時間といわれるビジネスメールに比べるとすぐに返信を貰える可能性が高いツールです。

そのため、リモートワークでもわざわざ会議を設定する程のない些細な確認や伝達であればチャットで済ませることをおすすめします。チャットは主に1:1で使われることが多いですが、複数メンバー間で臨時に建てるチャットや、チームのグループチャット、会議中のチャットが会議後も保持され参加者全員とチャットができる機能がTeamsに統合されているため便利です。

一方で、チャットは過去のメッセージが流れてしまい後から検索して確認することが困難 (検索/分類機能はついているがメールに比べると使いにくい)であったり、添付ファイルをチャットで送ってもらうと後で紛失しやすいことも覚えておきましょう。記録を残す必要があるものは、別途メールでも送ってもらうなどの工夫が必要です。

これは、Teamsチャットで送ったファイルは既定の状態では送信者のOneDriveに保管されアクセス権が付く状態になっていますが、アクセス権設定のトラブルや、OneDrive側の制御が送信者側にあり受信者側にないことが原因です。送信者側でOneDrive側のファイルを消してしまえば、受信者側はアクセスができなくなりますので、受信者側ではすぐにダウンロードして別途保管といった手間が発生する場合があります。

ちなみに、Outlook/Exchangeのフォルダーはエクスプローラ等からのファイルのドラッグ&ドロップを受け付けます。任意のファイルを格納することもできますので、チャットで手に入れたファイルは、OneDriveに整理する代わりにExchange/Outlook上で整理する手もあります。

また、チャットも一日に数通の場合はいいのですが、数十通受信するようになるとメールと同様に裁ききれなくなり、すぐの反応ができなくなる欠点もあります。Teamsでもチームのグループチャットについてはチャンネルを作ったりタグ付をするなどの分類機能が実装されてきています。

Teamsグループチャットは特定のメンバーだけで密にやり取りを行うには向いていますが、裏を返すとチームメンバー以外への情報伝達を派生して行うことは難しく、特に大規模な組織の場合は情報がサイロになりがちになることも気をつけましょう。

社内SNS

Yammerなどの社内SNSは、Teamsチャットと違い、返信は強く期待しないけれど組織内のどこかの誰かに有用な情報を共有しておこう、とか、もし誰かが知っていたら運が良ければ教えてもらおう、といったノリで「アウターループ」のメンバーとコミュニケーションを行うツールです。負担やり取りをしている「インナーループ」のメンバーに閉じない範囲でゆるく情報交換がなされるため、偶然のイノベーションが組織内で促進されます。

Yammerグループへの参加者はActive Directoryと連動して自動的に参加者を連動させる動的グループと、参加者が自分で参加/退会を決める形があります。後者の設定が一般的であり、管理者が参加申請の承認をコントロールしますが、特に組織内外で必ず誰が入っていなければいけない、誰が入っていてはいけないといったコントロールは得意ではありません。そのため、組織やプロジェクトの必須事項の情報伝達にはあまり向かないことにも注意しましょう。

ビデオ会議

ビデオ会議は新型 コロナが始まりリモートワークが広まってから使い始めたという方も多いかもしれません。テクノロジーや製品はもうかれこれ10年以上前からあり、私もその頃から使っていましたが、その頃から比べるといくつかの面で進化しています。

Teamsのビデオ会議機能はOutlookの予定と連携して設定が可能であり、議事録作成、字幕の自動生成、会議内チャットの事後参照、といった便利な機能があるので活用しましょう。録画機能もあるため、予定が合わないメンバーや聞くだけのメンバーには録画を後から参照してもらい無駄な拘束時間を減らしたり予定がなかなか合わない問題を解決することもできます。

顔を出すビデオ機能もありますが、これは実は賛否両論があります。会議もいろいろな状況や目的で行われますが、初対面や交流会といった場合には顔を出すのも良いでしょう。ただし、顔出しを強制することはハラスメントにも繋がりますので相手の自主性に任せるのが無難です。また、自分の画面に表示される顔の順番はランダムなので、職位の高い人を上に表示させるなどの無駄な気遣いは止めましょう。

また、通常のセットアップだとカメラの位置と相手が表示される画面の位置は対面と違って離れているため、ビデオ会議では相手の目線が変な方向を向いていたり、こちらが目線を相手に合わせようとすると相手の顔が見えなくなったりという不都合があります。つまり、相手と目線を合わせた会話はできません

そのため、通常の対面でのコミュニケーションに比べると疲れが出やすいことも念頭に入れておいてください。また、複数の人が顔を出しているとネットワークの帯域も不必要に消費しますので、個人的には本当に必要な場合以外はビデオはオフにしておくのがおすすめです。

数人以上が出席する会議では、話をする時以外はマイクをミュートにしておきましょう。これは各出席者が心がけてください。端末によっては (特にシンクライアントや遅いマシンなど)、話者の話がエコーしたり背後の雑音が入ったりと、会議の進行に悪影響が及ぶことがあります。他の出席者も他のメンバーのマイクを強制ミュートにする機能がありますので、話していない人が定期的に見回ってあげてもよいかもしれません。

端末のパフォーマンスやWIFIの調子が悪く音声の調子が良くないときのために、携帯ネットワークにつながったスマホから同じTeams会議に二重ログインしておき、いざというときに音声だけスマホから使うこともできます。ただしビデオ機能をスマホから使うことはあまりおすすめしません。なぜなら、今のスマホのカメラの性能はPCについているものよりも格段に解像度が良く、顔の細部のシワやシミが目立ちます…自信のある方はどうぞ!(笑)

ファイル保存サービスの活用で最初にやること

組織におけるファイルの保管は、情報共有のあり方、秘密保持、情報漏えいの防止、GDPRや輸出管理規定等の国内/国際規制基準への対応といった観点からとても重要であり、使い始める場合に最初にきちんとした設計を行う必要があります。何よりもまず初めに行うべきは、組織内で扱われる情報の秘密情報分類の作成です。

秘密情報分類の定義と保管場所の作成

秘密情報分類とは、その情報がどれくらいの秘密度でどれくらいの範囲までに公開して良いかを示す指標です。Microsoft 365においては秘密度ラベルという機能に対応しています。簡単に言うと、秘密度が低い情報は雑に管理しても大丈夫で、逆に秘密度が高い情報は "金庫" の中に厳重に保管しておく必要があります。

マイクロソフトIT部門が出したベストプラクティスではHBI、MBI、LBI という三段階のラベルで分類する手法が公開されています。

  • High Business Impact=特定の機微な個人情報/要配慮個人情報や特許情報や公開前のIR情報といった高度な企業秘密で許可ない公開で重大な影響があり組織内でも特定人物のみに共有を限定すべきもの。

  • Moderate Business Impact=通常の個人情報(PII)や社外秘情報といった企業秘密で許可ない公開で中程度の影響があり社内のみに共有を限定すべきもの。

  • Low Business Impact=公開情報など許可ない公開でも問題ないもの。

企業によってはより細かい分類 (公開情報、社外秘、関係者外秘、他社秘密、特定の関係者外秘、など)で定義をする必要も出てきます。

そしてそれぞれの秘密度に合った情報保管場所 (クラウドサービス、オンプレ、セキュアストレージ等)や暗号化 (IRM、パスワードファイル等)を定義し、また情報ファイルを伝送する際のセキュリティ基準も定義します。保管されるファイルにも秘密度ラベルとしてフラグをつけて管理をします。

海外メンバーと情報共有をする際はGDPRや輸出管理規定の該非判定も考慮する必要が出てきます。

運用ルールの作成と展開

そして、運用ルールを作成する際には、上記の秘密情報分類も考慮しつつ、情報共有が円滑に行われるためのルールも考慮した運用を行う必要があります。いよいよここからが具体的なツールも交えた検討になってきます。

ファイルストレージを使う際に注意すべき主な項目

まず、Teamsは部署やプロジェクトメンバーなど特定グループ内での情報共有には便利な機能がたくさん付いているのですが、大規模組織の場合は運用ルールなしに使うと情報はむしろサイロ化してしまいますので注意が必要です。つまり、グループ外の人への情報共有やファイル共有が不便であり、外部メンバーからアクセスや検索もできないため情報の分断が起こります。

そのため、プライベートチームでも機微な情報が含まれない限りは、Teamsのストレージ (SharePoint)には本部内で全員に参照権限を設定するなど、サイロ化しない運用ルールが必要です。

OneDriveは個人の情報保持ストレージですが、モノの調査によるとチームで共有すべき情報も含めて社内のファイルの約半分はOneDriveにあるというくらい、普通に使っているとOneDrive側にファイルがよってしまいます。(そのため組織によってはOneDriveの利用が禁止されているところもあります。)

ファイルを共有する際には、ローカルPCに置かれているOfficeファイル内から共有操作を行ったりTeamsチャットにファイルをドラッグ&ドロップすると、自分のOneDriveへの保存に誘導されてしまいますので、まずファイルを適切なSharePointドキュメントライブラリやTeamsストレージに置いてから共有するという順番を心がけましょう。

SharePointサイト/ドキュメントライブラリやTeamsは、共有範囲によって分けることが推奨されます。ライブラリ内の権限設定だけで行おうとすると意図しない共有設定の拡大が行われてしまい、結果として意図しない情報が外部に漏れることに繋がります。管理者は個々のメンバーの共有権限の拡大をどこまでできるようにしておくかも予め設計しておく必要があります。

社外とのファイル共有には、OneDrive、もしくは社外の特定メンバーとの共有専用のSharePointサイト/Teamsを開設します。組織によってはこれらの作成が禁止されていて操作できないようになっている場合もありますので注意が必要です。

また、メンバーの異動、退職や部門の組織変更があったときにどのように対応するかのルールもあらかじめ決めておく必要があります。

ファイルストレージの容量が逼迫してきたら、ファイルの整理をする前にファイルの履歴を削除してみましょう。巨大なファイルを沢山編集していると、ファイルの履歴がいつのまにか何GBにもなっていることがあります。また、ビデオファイルの共有はMicrosoft Streamを使いましょう。管理者になっていると複数ファイルの大きな履歴を一括して見つけて削除することも可能です。

以上のような運用ルールは、きちんと設計して作成した上で、組織内によく浸透させる必要があります。説明会をきちんと複数回実行して各メンバーが自然にこれらのルールに従って操作と情報共有ができるようになるまで繰り返す必要があります。ここまでやって、はじめてメンバーの行動変容が起こり、働き方改革が実行されたことになります。

参考: 過去のブログ記事

当時、私が書いていたブログ記事の一部へのリンクです。(archive.org上) 最後までお読みいただきありがとうございました。

【2019 年版: 続】メール、Teams、Yammer の違いと、Teams 運用時のコツ

【2017年版】Skype, Skype for Business, Teams, Yammer の違いは?

よく似た Office 365 の機能の使い分けの運用 – マイクロソフトの場合 (1)

よく似た Office 365 の機能の使い分けの運用 – マイクロソフトの場合 (2)

よく似た Office 365 の機能の使い分けの運用 – マイクロソフトの場合 (3)

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