読書記録 銀行を淘汰する破壊的企業 その3
今日で3日目。当初の想定をはるかに上回る量になった(質はともかくとして)。本書が挙げる将来のメガトレンドの3つめは「24時間365日開いている銀行が標準に」。「24時間戦えますか」のCMを思い出す。
これまでの標準は「9時から15時の6時間土日祝日以外は開いている銀行」だったので、大分違う。
「24時間365日開いている」の意味するところは、店舗が開いていることではなく、ネットなどでアクセス可能というところにある。必要な時はいつでも利用できる銀行が選ばれることになるのだろう。
今でも、預金残高や取引履歴の照会、振込(予約)、ローンの申込、繰上返済、投資信託の購入、売却などはネットで出来る。それに加えて何ができたらいいだろか?
・各種の払込みをネットで完結できるようにできる。コンビニの店頭でバーコードを読み取り、払い込みをしているのを、これをネット上で行う。スマホのカメラでバーコードを読み取り、口座から支払う。残高が足りなければ、期日を指定して給与振込後に引き落とすか、期日までにATMで入金できるようにする。
・相談業務をネットで対応する。例えば、住宅ローンの相談。平日は銀行に行けなかったり、そもそも銀行に行くのに心理的な抵抗がある人もあろう。そのため、住宅メーカーの営業マンが提案する通りにローンを組んでしまうことも考えられる(営業マンが悪いとは言わないが)。相談もネットで行えると、心理的な抵抗も小さく、やりやすくなるのではないか。多少大雑把な相談でも、「ないよりまし」というスタンスでも十分ではなかろうか。より高度な相談を求めるなら、改めて行えばいい。
・自社以外の新しいサービスを、アプリなどを通じて紹介する。本書に紹介された先進的な金融サービスの開発に取り組む企業は、今後も次々と現れるであろう。特に地方では、新サービスに触れる機会が少ないかもしれないので、先進的なサービスを紹介して顧客の感度を高めることもできるのではないか。このサービスからは収益を得るのは難しいかもしれないが、有益な情報を提供することが、自社への愛着を得られる可能性もあるだろう。
金融サービス「24時間365日」の流れは、今後も加速するだろう。そのような状況において、選ばれる会社になるために提供できるサービスを考えて、積極的に実行することが重要。サービスは「多産多死」。成功するかどうかはやってみないとわからない。
それにしても、海外企業のスピードのはやさと目の付け所には敬服する。日本からも革新的なサービスを提供する会社が産まれてほしいと期待する。
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