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アフォリズム。

[アフォリズム(aphorism)]完結な表現で人生・社会などの機微をうまくいい表した言葉や文。物事の真実を完結に鋭く表現した語句。金言。警句。箴言(しんげん)。



言魂。


この小冊子は、企業の代表者である私個人が、自分のブログサイトに書き綴っていた言葉や、社内でスタッフ達に常日頃言っている言葉を集め編纂したものです。ネットでの情報発信が盛んな今のような時代に、そしてまた、ウェブサイトの制作や、それに関わるシステム構築などを主な業務とする弊社の入社案内に、文字のみといったシンプルな表現手法を選択したのは、言葉が持つ力を借りたほうが、より弊社をご理解頂けると考えたからです。この小冊子を読んで頂き、私個人の言葉を通して、会社への理解が深まり、また、お互いにとって、素晴らしいご縁が生まれることになれば幸いです。





コトを成すのに
大事なことは、
本気がどうかだけ。


ふと振り返ってみると、自分が成し遂げてきたことは、自分が本気で願ったコトと、本気で取り組んだコトだけなんだなってことに気付く。やりたいこと、なりたい自分、行きたい場所があったり、出会いたい人がいたりしても、叶うかどうかは、結局は本気になれるかだけなんだと思う。もし本気で願ったり、取り組んだりしていても、叶わないのであれば、それは本気ではなかったってことの証明。



✕相対的価値

◯絶対的価値


誰かと比べて、何かと比べて・・・そんな相対的価値観に惑わされている人が多いような気がする。世間体なんでクソ喰らえだ。大切なのは、誰がなんと言おうと、これこそが自分の価値であり、何かあっても変わらないという絶対的な価値観なんだと思う。だって、自分の人生を生きているのは、他の誰でもない自分自身なんだから。



全てを
手に入れる
ことは
出来ない。


人間、手に入れられるものなんて所詮知れている。正負の法則という言葉があるが、何かを得れば何かを失い、何かを失うことで何かが得られる。不思議とそうなる。かくいう自分はというとどうだろう?自分の時間が極端に少なくなった。しかし、仲間を得ることが出来、感動を得ることが出来た。



シンプルに
考えよう!


昔から、考え過ぎる癖があった。考え過ぎるから、何故考え過ぎるのだろう?と考え過ぎたりしていた。冗談みたいな話だが本当だ。しかし、複雑に捉えても、幅広く考えてみても、奥深く考えてみても、結局は出てくる答えはいつもシンプルなものでしかなかった。何事も突き詰めていくと、究極の答えはどんなものでもシンプルでしかないのだ。しかし、逆にこのシンプルなことを自分のモノとして定着させ、考え行動していくことが難しいのだ。



試練は、
乗り越えるため
にやってくる。
と、つくづく
感じる。


人生は修行だ!というのが持論だが、本当に次々と新たな試練が押し寄せてくる。嫌になる程。仕事、会社、家族、人間関係、その他諸々。実際に試練や壁にぶち当たった時は、軽い交通事故にでも遭って逃避したい!と真剣に思う。でも後から考えると、「自分を成長させてくれるために、その試練って訪れていたのだなぁ。試されているんだなぁ」とも思う。でもやっぱり試練は辛い。



自分は、なぜ
生まれてきたのか。
それは与えら
れた使命を
全うする為。


こう考えると、今まで疑問に感じていたあらゆることが、一本の線に繋がり、全て腑に落ちてくる。



視点を変える。


生きていると様々なことがある。それらは、その時の気持や立場、状況によって、捉え方が大きく違ってくる。視点の違いによってだ。物事・事象・現象に対して、意味を付加しているのは、結局は人。100人が同じ現象に出会っても、視点が100通りあるなら、100の答えがあるし、捉え方がある。そればら、それを逆手にとって、自分にとってベストな視点を探すことで、同じこともプラスに捉えることが出来ないか?小さい頃、親の離婚によってすごくネガティブな少年時代を送っていた。なぜ自分だけがこんな境遇なのかといつも恨めしく思っていた。しかし、そう考えたからといって事態は何も変わらなかった。そこで視点を変えてみた。そういう境遇だからこそ見えたこと、感じたことがある。それは、自分の糧になっているはずだし、自分の成長のためになくてはならない過程だったのだという視点に。するとどうだろう、それはもうすでに試練ではなく、すべて前向きに捉えることが出来るようになり、状況を全て受け入れられることが出来たのだ。



前提を
疑え!


何を前提とするかで、全ての結果・評価・行動が変わってくる。当たり前と思っているところに、改善のヒントがあり、企画のネタがある。クライアントから、「サイトを作りたい」という依頼があったとする。じゃあどんなサイト・・・と考える前に、そもそも、なぜサイトを作りたいのか?本当に必要なのか?すべての前提を疑って掛かることから我々の仕事がスタートするのだ。




ALL NEED
IS LOVE.
愛こそは全て。


「愛」だなんて、恥ずかしくてなかなか口に出せないのだが、年齢を重ねるごとに、経験を積むごとに、辛い試練を乗り越えるごとに、「愛」がいかに重要かが理解できるようになる。そして、ビートルズの名曲「ALL NEED IS LOVE」が心に染み入ってくるのだ。作詞はジョン・レノン。やっぱりジョンは偉大だなと感じずにはいられない今日この頃。



逃げ出したい。

・・・時もある。
ああ逃げ出したい。


分かったフリをしていても、
嫌なものは嫌だし、逃げ出したい時だってある。



プラスがあればマイナスがあり、
マイナスがあればプラスがある。
人生ってバランス。


直感的には、この世の中はバランスで成り立っていると思う。つまりプラスマイナスゼロの状態であって、そこから派生する出来事、事柄、感情、波動、その他がプラスであれば、マイナスを引き寄せるし、マイナスが出ればプラスを引き寄せる。これは間違いなく真理だと思う。



自分に起こる
全てのことは、
誰のせいでも
ない、全て
自分の責任。


人生を生きていると、会社で仕事をしていると、実に色んなことがある。本当に腹の立つことや、やるせないこと。そんな時はどうしても、原因を外に置いてしまいがちだ。しかし、外に求めてもうまく解決した試しがない。環境は自分の鏡って言葉があるけど、嫌なこと、嫌な奴、全て自分が原因だと思うと、謙虚にもなれるし、前向きにもなれる。新たな自分とも出会える。いいことだらけ。



知識✕経験✕考え方(センス)。
足し算じゃなくて、掛け算なんだな。


これは昔、尊敬していた先輩に教えてもらった、京セラの稲盛会長の言葉だ。補足すると、知識と経験はそれぞれ1〜100あって、考え方(センス)は、-100〜100まであるそうだ。つまり、知識と経験がいくらプラスでも、考え方(センス)がマイナスだと、全てはマイナスになってしまうってこと。掛け算だから。つまりどんな事も考え方・捉え方次第ってことなんだな。



幸せだと
思う気持ちが
幸せを作る。


幸せになれる方法が二つある。
小さな幸せをたくさん見つけること。
そして、自分は幸せだと思うこと。
単純でバカバカしいかもしれないが、
それしかない。



何より
基本が
大切。


トラブルにあった時も、失敗した時も、企画に行き詰まった時も、体の調子が悪い時も、好きな彼女にアプローチする時も、どんな時も基本が大切だと思う。基本を見直し、基本に立ち戻るのだ。人としての基本を考えてみれば、それは、笑う、怒る、哀しむ、楽しむ、寝る、食べる、ゴミを出す、布団を干す、顔を洗う、姿勢を正す、挨拶をする・・・。大切なんだな本当に基本って。



出会う
べくして
出会う。


自分って心底、恵まれている人間だと思う。素晴らしい出会いがあり、気づきがあって、学びがあって、相乗効果がある。とても運のいい人間だと思う。でも、一方で出会いは必然であるとも思う。偶然など一つもなく、全てが必然で成り立っているこの世の中で、出会いが最も不思議な必然だ。この会社の創業メンバーに始まり、役員、社員、新入社員、そしてクライアントや様々な場所で出会った人たち。もちろん、プライベートでも。出会うべくして出会うと言ってしまうのが、おこがましいと思える程、恵まれている。



人を騙せても、
自分は騙せない。


行きつけの店に「お恵ちゃん」というお好み焼き屋がある。ここは、変わったシステムがいろいろあるのだが、最後、勘定を頼む時、飲んだビールの瓶数を自分で申告せねばならない。もちろん、店主であるお恵ちゃんは、その申告だけを信じてお代を計算する。そんなお恵ちゃんを騙せても、きっと、後で、後悔の念が湧くだろう。お恵ちゃんを騙せても、決して自分は騙せないのだ。



物事の本質
を見抜け!
雑音に惑わ
されるな。


いつも大切にしているのは、何がどんな状況になっても変わらないもの。それは本質という言葉に置き換わるかもしれないし、普遍って言葉に言い換えられるかもしれない。ただ、日々生活をしていると、どんなに強い信念を持っていても、それが周りの雑音によって揺らぐことがある。しかし、そこが正念場だ。どんな時も、物事の本質を見極め、そこを忘れてはならないと改めて強く思う。



弱みは
強みだ。


世の中の、離婚の原因で最も多いのは結婚した理由、って話を知っているだろうか。一瞬、意味が分からないと思うが、要するに、「この人は優しい」と思って結婚した場合、「優柔不断」だと言われて離婚されるということ。優しいは優柔不断。力強いは強引。慎重は疑心暗鬼。離婚の原因は結婚した理由。どんな強みも弱みに変わり、弱みは強みに変わるということだ。弱みを克服したり強みを活かすことももちろん大事だ。が、何より重要なことは自分自身を知り、自分らしく生き、すべてが表裏一体だと知ることなんじゃないだろうか。



日本人に生まれて。


日本人として生まれたからには、日本のことを知り、日本という国を愛することが基本だと思う。それはどこの国に生まれようが、どこの国で暮らそうと、自国を愛することが大切なのは変わりない。日本人として生まれながら、日本に暮らしながら、自国を否定したり、非難することは、自分を否定し、自分を非難することと変わりない。自分自身(自国の現状・歴史・未来)をよく見つめ、自分(自国)を受け容れることによって、初めて他人(他国)との友好関係が築けるのだ。



[企業ミッション]

私達は、常に本質を見つめ、
新しいコミュニケーションの
カタチを提案し、関わる人全
てがハッピーになれる仕組み
の実現に全力を注ぎます。


私たちが、世の中に対して、どんな価値を提供し、社会にどう貢献していくかを表したのが、この[企業ミッション]です。常に、本質・目的・基本・普遍なものを視点の中心に置き、伝わるコミュニケーションのカタチを提案し、関わる全ての人にメリットがあるような仕組みの実現。この言葉には多くの意味が含まれていますが、ウェブサイト&システムの提案・制作・構築の場面のみならず、人としての生き方の部分まで踏み込んだものとして捉えて欲しい、そんな願いが込められています。そいういう意味では、このミッションが実現できるなら、ITという分野にもこだわっていません。あくまで、人として、自分が関わる人や組織や、社会と、どう関わるかという視点で、この言葉を選択しました。



[PRINCIPLES:企業理念]

精神的な豊かさを目指し、
日本の未来に貢献する。



精神的な豊かさ?日本の未来?言葉としては、かなり広義で、捉えどころのないものかもしれません。しかし、大切なのは、モノやカタチやお金ではなく、前向きな気持ちであり、やりがいのある瞬間であり、価値ある時間や、人と人との関わりの中で生まれる、目に見えないものだと思うのです。そして、もう一つ。自分という一個人から、仲間、組織、地域、社会と派生していく中で、なんとかイメージ出来る最大の、日本の国というターム・視点で、何が貢献できるかを考えていきたいし、それを共有し合える仲間と一緒に仕事がしたい。そして、それにより、日本という素晴らしい国が、よりよくなるために、私たちがほんの少しでも役に立つことが出来れば、こんな幸せなことはないと思いませんか?私だちの企業理念です。




これは2005年に、当時経営していた会社の、新卒採用のために作った小冊子の文章を抜粋したものです。

フリーのコピーライターとして独立したのが1996年。その後、雑誌広告やパンフレットなどのデザインなども手掛けるようになり、時代に求められるままウェブサイトやシステム開発なども手掛ける会社として2000年に法人化。

そして、2005年に初めての新卒採用を行うことになり、学生に向けての入社案内として作成したのが、この「アフォリズム」という小冊子でした。

読み返してみると、とても気恥ずかしいようなことが書いてあると同時に「今思うことと何も変わっていないな」とも思えます。

当時の会社は、二つに切り離し、神戸本社は、札幌や東京の会社と合併(その後上場)。東京事務所は当時の役員が引き継いで運営、現在も存続しています。私自身は、新たに立ち上げた会社を経営(現在も)。当時とは少し違う分野の仕事も手掛けていますが、「アフォリズム」に記載した、企業のミッションや、企業理念として掲げていたことは、今も全く変わっていません。

これからの残された人生でどれだけのことが出来るのか分かりませんが、本質を忘れず、基本に忠実に、自分の気持ちに素直に向き合い、仕事に取り組み、人生を歩んでいきたい、といま改めて思っています。

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