されど

変わらないものなんてないって言い続けてることだけは変わらないなと思う。随分昔から提示されてる問題に解決策を示せないまま、どうしようどうしようって言って考えているふりをして後の世代に責任と答えを出すことを受け渡す。国とか政権とか、そういう大きな範囲でもそうだし、個人的な範囲でも変わらないと思う。向き合いたくない問題に直面させられたとき、とりあえず考えているふりでやり過ごす。今の私もそう。

事実関係を明らかにすることで見えてしまう故意とか、悪意とか、良くも悪くも色んなものが可視化されていく時代になってしまっている。知らない方が幸せで居られることも首を突っ込んで不幸に成りたがる。幸せでいるより不幸でいる方が楽だ、と、たまに思ってしまう。幸せでいるためには、幸せが過ぎ去るのと同じくらいまたはそれ以上の速度で頑張って走り続けないといけない。不幸でいれば、頑張らなくても良いし走らなくても良い、その代わり成長もしないぬるま湯だけど。
なんだか、どこかしこで不幸比べが起こっていて、毎日誰かが怒ったり悲しんだりしている。当たり前のことではあるけれど、それこそ、知らなくても良いことだったのかもしれないとも思う。

とりあえず、でやり過ごして、ぬるま湯が良くて、向けられる「頑張れ」に、そろそろNOを返したくもなる。頑張れない。頑張りたくない、頑張ります。頑張るって一体なんなんだろう。

変わらないものなんてない。けれど、変わらないでいてほしいものも確かに存在している。等速かそれ以上の早さで僕らは大人になって老いてゆく。変わらないなって安堵できるのは、長い時間をかけて作り上げた関係の間だけかもしれない。

安心できる場所なんかもう何処にもないのかもしれないけれど、私は、私が大切にしたいと思う人には、せめて自分の周辺では比較的気楽に息をしていてほしいと思う。

今日も良い天気でした。