短歌 #12


炎天で僕と影とが分かたれるこっち見んなよついてくんなよ



二枚組片割れじゃ心許ないよ君の足型へこみそのまま



運ばれる箱にがたがた運ばれる黄色い線の内側は海



さよならで絶たれるほどのすべてなら言わなくたっていつか終わるさ



終わらないパズルみたいな恋でした同じ形を愛した故に



それからのことはなんにも知らないさあなたが居ればそれでよかった



そんなにも速く走っていかないで風にふくらむシャツがくるしい



色水も掬ってみれば透明で秘密は秘密のまま隠して



はじめから何にも無いからそのとおり何でもなくなれてよかった



くずおれたわたがしのようべたべたと魔法じゃなくてただ迷々と



ふと宿る憎しみとして幻肢痛またの名を生きる理由と言って



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個人的にお気に入りが多いです。花粉症しんどいです。

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