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独り善がりなおめでとう

 乃木坂46の2期生、北野日奈子さん。推しメンでした。明日から乃木坂46の現役メンバーという肩書は外れますが、変わらず推しです。

 どこが好きかを思い出とともに書き出そうかな、と考えましたが、今回はひとつだけ。一番好きなところは彼女が言葉の人であること。アイドルの立場からファンに寄り添ってくれる姿が好きでした。アイドルだけど目線を合わせて話してくれる姿が好きでした。綺麗事だけじゃ済まされない感情も赤裸々に、でも荒々しい言葉ではなく、温もりや熱さを感じる火の灯った言葉に載せて何度も届けてくれました。何度も心を動かされました。それは表に見えるところでも、二人きりの時間でも。そしてファンだけでなく、メンバーたちもきっと。

 日奈子ちゃんはよく「私のこと応援しにくいでしょ?」と言っていました。自身のアイドルキャリアを振り返って「遠回りをしている」とも。でもそれは、残した足跡が誰よりも多いことの裏返しで、その一歩一歩には大切な記憶が刻まれていると感じます。

 そんな日奈子ちゃんは、楽しい感情はもちろん、辛い・悲しい感情もファンと共有してくれました。皮肉なことに、その姿を見るたびに、日奈子ちゃんへの思いは増していくばかりでした。投げ出してもいいんだよ、と何度思ったことでしょう。それでもここまで歩んでくれたから「あの時楽しかったね」「あの時は大変だったよね」と笑い合える今というご褒美を手にすることができたと思います。本当によくがんばったね。

 ここで言い残したことはたぶん山積みだけれど、日奈子ちゃんに伝え残したことはありません。数年前、悔いが残らないよう ちゃんと推しに愛を伝えてくださいって、日奈子ちゃんの大切な友達が教えてくれたおかげですかね。

 「応援しにくいでしょ?」の答えとしては、「あなたほど応援したくなるメンバーはいなかったよ」です。次の言葉を素直な気持ちで言える日が来たことが嬉しいです。そう思わせてくれるまで、乃木坂46の北野日奈子であり続けてくれてありがとう。

北野日奈子さん、卒業おめでとう!

2022年4月30日
エメリンゴ

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