心地の良い接客
ここ最近、週一程度で通っているカフェがある。
内観がおしゃれで料理も美味しいらしく、休日のランチの時間帯は列ができるほど人気なカフェ。Googleマップにはいつもピンを立てていたが、特に今まで行く機会がなかった。
しかし実家がそのカフェから自転車で10分のところに移ったので、平日の仕事終わりにコーヒーを飲みに伺った。
13時頃でまだまだランチを楽しんでいる人々がたくさんおり、かなり賑わっていた。空いていた席と隣の席が近く、お客さんの話し声でなかなかゆっくりすることができなかったが、その時に飲んだカフェラテとティラミスがやたら美味しくて、それから私は何度もここに足を運んでいる。
ランチの時間帯は混んでいるので、平日の少しゆっくりなる15時頃に、仕事の息抜きに、本とノートを持ってゆっくりしに行くのが週に一回の私の楽しみになった。
やっぱり誰かに入れてもらったコーヒーは美味しいし。料理はまだ食べたことがないけど、どのデザートも絶品なのだ。
個人経営のカフェもなかなかないエリアなので、こういう場所は私にとってとてもありがたい。
私はどこかの場所に行くことになったり、レストランを選ぶときによくビューのコメントを読むのだが、ここのカフェは基本的には高い評価のものが多いけど、極端に低いものもちらほら目にする。
そのほとんどが店員の態度に対するものだった。
確かに初めて行った時に、割とさっぱりしている接客だなーとは思った。
日本ではなかなか珍しいから。
日本でよくある見本とされるカスタマーサービスは、ニコニコして声のトーンを少し上げて、お客さんの要求には100%応えるような接客。
ここのカフェの接客は、あまり干渉しないタイプの接客なのか、必要なことはきちんとこなして、それ以上でも以下でもない。
ただ私はそれが心地よいのもあって、ここに通っている。
基本的に家で仕事している私は、本を読んだり、おいしいコーヒーを飲んだり、自分の時間をゆっくり楽しむ時間を作りたくてカフェに行く。
そんな時に、ニコニコ無理して接客されてもかえってこちらも気を遣ってリラックスできなくなる。お店側も、こちらも、自然体でいられる空間だからこそ、このカフェが気に入っている。
そういえば、茶道の体験がしたくて教室を探しているときも、ここにしようと決めた教室のレビューに先生の態度についての悪評が残っていた。
内容は、「最初に説明もないままどんどん進められて嫌な感じだった」と。
まあ体験するだけだしいいやと体験に行ってみたら、確かにレビューにあったように教室に入った途端スタートしたが、まあ気さくな先生だった。
体験だけと思っていたが、気楽な感じが気に入って結局通うことになった。
海外でいろんなタイプの接客を見てきたのもあるからか、日本での接客に関するレビューは全く当てにならない。実際に何の問題も感じられない。
正直、日本の”お客様は神様”という考えは少し息苦しいと感じる。店員さんが、料理を作ってくれるから、私たちはお金を払って食べ物をいただける。茶道の知識を持った先生が教えてくれる環境があるから、お金を払って学ぶことができる。常に対等であるはず。
とにかく実際に接客に関して酷評のある場所に行って感じたことは、いい意味で放任している感覚で、無理にお客様と近くなろうとしないフラットな感じの印象。
わざわざレビューに残されるほど、日本ではまだまだ受け入れられない接客なのかもしれないが、私にとってはそれがとても心地良い。
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