「薩摩の風に送られて」ご紹介№005「第二章・⑩鬼武蔵「新納忠元」が使者として伊達政宗の元へ参上
伊達政宗が、再び天下取りへの野望を秘め蠢動する。
家康と光成の東西決戦が終結する前に、出来るだけ版図拡大を行う。
そして、第三勢力を結成し、東西の勝者と対決する。
これが、政宗の基本戦略である。
最上家、南部家、津軽家、秋田家など奥羽には、難敵が存在する。
時がないことから、何処と結び、何処を倒す。
片倉景綱が中心となって、情報収集に努める中、初戦に陸奥の南部家に狙いを定めた。
南部領は広大で、「三日月が丸くなるまで南部領」と謳われる。
南部家の当主「南部信直」、嫡男「南部利直」を降した伊達軍であったが、政宗の前に、思わぬ使者が到着した。
薩摩島津氏の家老、鬼武蔵「新納忠元」が使者として伊達政宗の元へ参上したのである。