<SKI GEAR 2021/22>NEWモデル情報 FISCHER フィッシャー
[SKI] WORLD CUP レース
ワールドカップでの勝利を目座して開発されたトップレーシングギア。ラインナップは、FIS規定に適合したGSモデルのRC4ワールドカップGS MEN、WOMEN、MASTERSの各モデル、SLモデルのRC4ワールドカップSL MENとWOMEN。ジュニア用はU16ルール準拠のGSモデル、ラディウスが小さめのGSモデル、そしてSLモデルがあります。ここには載せていませんが、スーパーG用のモデルもMEN、WOMEN、MASTERS、JUNIORの各モデルもラインナップされています。
GS、SLの各モデルには、M/Oプレートを搭載。これは昨年から採用された新しいプレートで、分離されたトウ部分がスキートップの挙動を制御して理想的なフレックスとパワー伝達性能を発揮します。スキーの構造には、二重のチタンシートで覆ったウッドコアをエアカーボンで補強したエアカーボンチタン構造を採用。高速滑走時では振動を抑えて優れた安定性を発揮。強力なグリップ力を実現します。エッジチューニングが簡単なレースサイドウオールも採用しています。
上写真/RC4 ワールドカップ GS
上写真/RC4 ワールドカップ SL
[SKI] RC4 レース&エキスパート&上級者
RC4シリーズは、フィッシャーのレース部門が生み出したレーシングモデル直系のハイパフォーマンスモデルです。ラインナップは、大きく分けるとワールドカップモデルと同じM/Oプレートを搭載したモデルと、よりしなやかなフレックスを導き出すMトラックを搭載したモデルの2種あります。
M/Oプレート搭載モデルは、GS系のRC4ワールドカップRCプロ、SL系のRC4ワールドカップSCプロ、GSとSLの中間のラディウスを採用したRC4ワールドカップCT(写真上)の3機種。Mトラック搭載モデルは、RC4ワールドカップRC、RC4ワールドカップSCの2機種。そして今季は下位モデルとして、新たにRC4 RCSがラインナップに加わりました。
全モデルに、シェイプされた形状によりトーションとフレックスの理想的なバランスを生み出すシェイプドチタニウムを採用。RCS以外のモデルには、45度に編んだカーボンファイバーでトーションを強化するダイアゴテックス(写真上)を採用しています。
今季モデルの変更点は、SCプロのピンクバージョンがなくなり、代わりに下位モデルのSCにピンクバージョンが追加。CTのホールチップには透明カバーが追加されています。
ニューモデルのRCSは、グラスファイバーとサンドイッチ構造にシェイプドチタニウムを搭載したのオーソドックスな構造で、雪質を選ばないマイルドな滑走性能が特徴。SCよりも若干ラディウスが大きく、小回りから中回りまで幅広く対応してくれます。試乗会での評価も高いモデルです。
上写真右から/RC4 ワールドカップ CT、RC4 ワールドカップ RC プロ、RC4 ワールドカップ SC プロ、RC4 ワールドカップ RC、RC4 ワールドカップ SC(イエロー)、RC4 ワールドカップ SC(ピンク)、RC4 RCS
[SKI] THE CURV カービング
今季の注目のモデルが、フルモデルチェンジを果たしたザ カーブシリーズです。旧シリーズは、5年前に元ワールドカップレーサーのミカエル フォン グリュニゲンらが開発に加わり完成したモデルです。硬いバーンでの高速カービング性能に優れたモデルとして一定の評価を得ていました。
しかし、重厚感のある乗り心地は、昨今の軽量化という観点からは外れていることもあり、今回フルモデルチェンジ。新しいザ カーブシリーズは、ザ カーブ、ザ カーブ DTX、ザ カーブ DTIの全3モデルで、センター幅を70ミリで統一。シェイプされた形状によりトーションとフレックスの理想的なバランスを生み出すシェイプドチタニウム、トップからショート・ミドル・ショートとラディウスが変化しトップの捉えがよく安定したターンが可能なトリプルラディウスを採用し、やや幅広でスイートスポットが広く、乗り方や雪質に左右されず、かつ性能には妥協しない、軽量マルチハイパフォーマンススキーに生まれ変わりました。
ザ カーブとザ カーブ DTXは、同じサイズならサイドカットは同じ。ザ カーブには、45度で交差配置したカーボンファイバーで芯材を包み込んだダイアゴラップを採用しトーションを強化するとともに軽量化。また、ビンディングエリアにはカーボンファイバーを90度に配置したカーボンブリッジを採用して足元を強化しています。
ザ カーブ DTXには、カーボンを45度で交差配置したシート状のダイアゴカーボンを、ビンディングエリアにはグラスファイバーを90度に配置したファイバーブリッジを採用。ザ カーブよりしなやかな性能を生み出しています。
ザ カーブ DTIは、グラスファイバーを45度で交差配置したシート状のダイアゴファイバーを芯材の上に採用。ビンディングエリアにはカーボンブリッジ、ファイバーブリッジは採用されていません。これにより、シリーズ中最もしなやかなで扱いやすいスキーになっています。
また、各モデルで異なるビンディング-プレートシステムを採用しています。上写真の右から、ザ カーブのM/Oプレート、ザ カーブ DTXのMトラック、ザ カーブ DTIのオールライドとなっており、各モデルの対象レベルに合わせた性能をサポートしています。
上写真右から/ザ カーブ、ザ カーブ DTI、ザ カーブ DTX
[SKI] RC ONE ピステ
スキー場は、シーズンを通して1日として同じコンディションはありません。1日のなかでも朝、昼、夕方でもコンディションは異なります。そんなスキー場のどんなコンディションでも滑る楽しさが満喫できる、70ミリオーバーのセンター幅の軽量スキーがRC ワンシリーズです。
このシリーズは大きく分けて、センター幅が72〜74ミリのRC ワンと、センター幅が78〜86ミリのRC ワン GT、そして女性用のRC ワン ライトがあります。
共通したテクノロジーは、軽量ながら驚異的な強度をもつ軽量不織布素材バファテックスを採用することで、トップとテールの強度を確保しつつ薄くして軽量化を実現。スキーに求められる性能に合わせて形、厚みを調整するフリーミルドチタニウムにより、軽量化と高い安定感を両立。トップ・センター・テールでラディウスを変化させたトリプルラディウスと相まって、優れた操作性を生み出します。
2タイプあるシリーズですが、RCワン72とRCワン86GT、RCワン73とRCワン82GT、RCワン74とRCワン78GTが同程度のレベルで、2種類のセンター幅から自分の好みの幅を選べるのが、同シリーズの特徴になっています。
RCワン72とRCワン86GTは、RC4やザ カーブシリーズにも負けない高速での高い安定感とグリップ力を発揮。RCワン74とRCワン78GTは、軽さと扱いやすさ、そして高いグリップ力とアクティブな滑りが可能なオールラウンドな性能が特徴です。RCワン73とRCワン82GTは、その中間の性能といったところでしょうか。
どのモデルも非常に良いスキーですが、おすすめは今季新デザインを採用したセンター幅が広めのGTシリーズ。特に78GTは幅の広さを感じさせず、軽快な滑りが可能。グルーミングバーンだけでなく、幅が広めなので浮力が高く、ゲレンデパウダー、春の湿雪・悪雪など雪質を問わず楽しむことができます。
上写真右から/RC ワン 72、RC ワン 73、RC ワン 74、RC ワン 86 GT、RC ワン 82 GT、RC ワン 78 GT
[SKI] RANGER フリーライド
フィッシャーのフリーライドモデルがレンジャーシリーズです。このレンジャーシリーズは、ツインチップ形状のレンジャーFRと、スクエアテールで滑走性を高めたレンジャーTIの2タイプあり、今季はレンジャーTIがモデルチェンジしました。
どちらのモデルにも搭載されているテクノロジーは、サンドイッチ サイドウオール コンストラクション、薄く軽量化されたカーボンノーズ、丸みを帯びた形状でトーション強化と軽量化を実現したエアロシェイプなどです。
TIシリーズのレンジャー 99 TI & 92 TIには、ダブルチタナルレイヤーを採用し優れた安定性と高いグリップ力を提供。
FRシリーズのレンジャー 115 FRには、芯材の間に空洞を設けた軽量コアにチタンを組み合わせて強化したエアテックチタンを採用。軽量化されパウダーでの操作性を高めています。
レンジャー 90 FRには、グラスファイバー素材のファイバーテックを採用。しなやかなフレックスと短めのサイズレンジで、オンとオフを縦横無尽に滑走可能。フリーライド入門、ヤングフリーライダー、女性などにも最適なモデルになっています。
上写真左から/レンジャー115 FR、レンジャー 102 FR(ブルー、ピンク)、レンジャー 94 FR(グレー、パープル)、レンジャー 90 FR
上写真/レンジャー 99 TI
[BOOTS] RC4 PODIUM レース
ブーツは、レース用モデルの、92ミリナローラストのRC4 ポディウムRDシリーズがモデルチェンジしました。
ロワシェルは昨年と変更ありませんが、ポイントはアッパーカフの形状です。従来モデルは上と下の太さが同じ寸胴でしたが、今季のニューモデルはふくらはぎの形状に合わせて下が狭くなった形状に変更。内側の無駄な空間をなくして、より足と密着して一体感が飛躍的に向上。カンティングシステムを小型化することによりシェルとカフに開けられた穴を小さくでき一体感をアップ。横方向へのパワーロスを防ぎ、優れた操作性とパワー伝達性能を実現させました。また、AFZレザーライナーを改良。つま先にゆとりをもたせ足指が自由に使えるようになりました。バックル形状は、より強度の高いものに変更されています。
RC4 ポディウムRDシリーズはシェルの熱成形はできませんが、熱成形可能なバキュームタイプが96ミリラストのRC4ポディウムGTです。今季モデルは140と110がなくなり130だけになってしまいましたが、レースカラーのイエローにカラーチェンジしています。
上写真右から/RC4 ポディウム RD 150、RC4 ポディウム RD 130、RC4 ポディウム RD 110
[BOOTS] RC4 THE CURV ハイパフォーマンス
RC4 ザ カーブシリーズは、エキスパート、上級者向けのブーツとして、正確で快適なフィット感と、トップレベルのパフォーマンスが特徴のモデルです。
マルチラストコンセプトを採用し、96ミリ(LV)、99ミリ(MV)、101ミリ(HV)3つの異なるラスト幅のモデルがラインナップされています。
LVの96ミリラストがRC4 ザ カーブ GTシリーズ。ユニセックスモデルの130、120、110と女性用の105、95をラインナップ。シェルは熱成形可能なバキュームタイプで、ライナーも熱成形可能。グリップウオークソールは標準搭載。前傾角度は14/17度に調整可能です。
MVの99ミリラストがRC4 ザ カーブシリーズ。ユニセックスモデルの130、120、110と女性用の105、95をラインナップ。シェルは熱成形可能なバキュームタイプで、ライナーも熱成形可能。グリップウオークソールは標準搭載となっています。
HVの101ミリラストがRC4 ザ カーブ ワンシリーズ。ユニセックスモデルの120、110の2モデルで、シェルは熱成形可能なバキュームタイプでライナーも熱成形可能。グリップウオークソールは標準搭載です。
LV(96㎜) RC4 ザ カーブ GT
上写真/RC4 ザ カーブ GT 130 バキューム ウォーク
上写真/RC4 ザ カーブ GT 120 バキューム ウォーク
上写真/RC4 ザ カーブ GT 110 バキューム ウォーク
MV(99㎜) RC4 ザ カーブ
上写真/RC4 ザ カーブ 120 バキューム ウォーク
上写真/RC4 ザ カーブ 105 バキューム ウォーク
HV(101㎜) RC4 ザ カーブ ワン
上写真/RC4 ザ カーブ ワン 120 バキューム ウォーク
[BOOTS] RANGER マルチパフォーマンス
カフの前後の動きが可能になるウオークモードを備えたブーツがレンジャーシリーズ。ディナフィットインサートを備えたレンジャーと非搭載のレンジャーワンの2タイプをラインナップしています。どちらのモデルにも、グリップウォークソールが標準搭載されています。
レンジャーは、カーボンレインフォースド グリラミドシェルなどを採用した、1600-1650gの軽量モデル。バックカントリーでの楽な登りと、優れた滑走性能を合わせ持つブーツです。ウォークモードに切り替えできる内臓型のハイク ライド ロック モードは、第4バックルの下にレバーがあり、フィッシャーオリジナルのメカニズムが特徴です。
レンジャーワンは、シェルの熱成形可能なバキュームタイプのブーツです。ディナフィットインサートは搭載されていませんが、第4バックル下にはスキー/ウォーク切り替えレバーがあり、55度の可動域により、快適な歩行を実現します。
MV(99㎜) レンジャー
上写真/レンジャー 130 ウォーク DYN
上写真/レンジャー 120 ウォーク DYN
HV(101㎜) レンジャー ワン
上写真/レンジャー ワン 130 バキューム ウォーク
上写真/レンジャー ワン 120 バキューム ウォーク
[BOOTS] TRANSALP & TRAVERS ツアー
今季注目の新ツアーブーツがトランザルプです。従来のトラバースが登るためのブーツだとすれば、トランザルプは滑るためのブーツだと言えます。
再生可能な新素材Pebax® Rnew®を採用し、1280g(トランザルプ プロ)の超軽量を実現。高速滑走時でも高い安定感を発揮する十分な強度を合わせもっています。2つのバックルとパワーストラップを備えたパワーバックルシステム、コンパクトな3Dライナーにより、優れたフィット感を提供。スキー/ウォークメカニズムはダブルロック機構付きで、高めのラグを備えたフルラバーソールは雪面をしっかりとグリップします。
上写真右から/トランザルプ プロ、トランザルプ ツアー、トランザルプ TS
上写真右から/トラバース CS、トラバースGR、トラバースTS