彦根移住体験記:その9 地元民ぶって生活する
「ここに住んでいる」という気持ちで過ごす
彦根のゲストハウス無我さんの滞在は2週間。
通常の旅行だと(大体の人は)限られた日程の中であっちにもこっちにも行かなくちゃ!という気持ちに。しかし今回は2週間。街を知るためにあちこち回ることもよいのだが、ここを地元だと思って、普段どおりのんびりすごすのも良い。ということにした。
実際のところ、雨がひどかったこともあって昼寝を良くしていた。
オーナーさん夫妻には、こいつ寝てばかりいるなと思われていたに違いない。
それが長期滞在の魅力なのだ。仕事だってしていた。というわけで、いくつかエピソードを紹介する。
平和堂
滋賀県のスーパーと言えば平和堂である。
無我さんの裏に平和堂の本店があるので、かーなーりお世話になった。
食料品のみならず衣料品や100円ショップもあるので、何かを忘れたり必要なものが発生したらまずここに行っていた。
品揃えも豊富で、自炊の材料(チンして食べるごはんとか)など滋賀県産のものをなんとなく選ぶようにしていた。たくわんとマヨネーズを和えた具が挟まった、有名ローカルコッペパン・サラダパンも食べてみた。
ある日、履いてきたズボンが擦れてビリビリになっていたことに気づく。ここが破れていたら履けない…通常ならばユニクロに駆け込むのだが徒歩で30分弱かかる……そのとき天の声が聞こえた。「平和堂あるやん」
ほどなく、平和堂で涼しそうなワイドパンツを入手する。セールで1980円だった。このワイドパンツは地元に帰ってからも履いている。
髪の毛を切りに
平和堂のある銀座街から彦根城の方に伸びている「中央街」。
そこの一角にガラス張りのオシャンティなお店がある。どうやら美容院なのだが通るたびに気にはなっているものの「まだ髪の毛はいいか…」と諦めて通り過ぎていた。
そうこうしていたら、無我さんの女将さんより、「美容院に行くのはどうですか?」とメッセージが届く。街のことを知るには美容院に行くのがいいと。そこの店長の腕が良く、いろんな旅人におすすめされていて、無我さんのリピーター女子もリピートしているという…。
それが中央街のオシャンティな店・COURさんだった。
女将さんからメッセージを受け取り、背中を押され、こら行かなとなり、即電話。店長の指名を忘れたがとてもとても楽しみでテンションが上った。
いよいよ当日、ガラス張りの例の店に入ると若いお兄さんが担当してくれることになった。
真ん中で分けていたはずの髪の毛が、シャンプーされると、あれ?ここじゃないんですかとばかりに右目の上で分けられていた。私の癖らしいので、それを活かした髪型でお願いする。
店長さんがどの方はすぐに分かった。めっちゃようしゃべらはる。お兄さんによると、いまの店長の前代から美容院を営んでおり、その代からのお客様もいらっしゃるとのこと。
彦根のこともものすごく良くご存知だとのことなので、次来たときは話してみたいなーと思った。
スーパー銭湯で湯治
肩が痛くなった。
いっときは整体院を探して行こうかと思ったが、通うわけにはいかない。
そういえば、スーパー銭湯があることを思い出す。彦根に来る前からシャワーのみの生活が続いていたので、そこでお風呂に浸かって湯治をすればいいということを思いついた。
無我さんより徒歩25分。ええ運動になるしちょうどええかとなった。
朝風呂が安いそうなので朝早くから出かける。ところがルート沿いに学校があり集団通学の子どもたちと鉢合わせして避けるのが大変。怪しい大人に見えたに違いない。
スーパー銭湯自体が久々(地元には車が必要なところにしかないので滅多に行かない)でまごつきながら入浴する。あったかい…。ところが、季節柄なのかもう歳なのかわからないが、長風呂ができなくなっていたようで、あっさり出ていくことにした。
湯上がりのふわふわとした感じで横にあるマクドナルドで朝食。
電気風呂のおかげで、肩は気持ちマシになったような気がする。