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「居場所ってなんだろう?」

こんにちは、被災地居場所『スケッチ』スタッフのあおしです。

この記事では、「居場所ってなんだろう?」ということを共有します。
『スケッチ』がどのようなことを大切にしているのかを、お伝えできればと考えています。

1.安心できる自分ってなんだろう?

居場所とは、「自分がここにいてもいいという安心感」を伴うものではないでしょうか。
感覚としては、「ここにいても息苦しくない。強制されずに居られる」というものでしょうか。

つまり、ある意味で「素の自分を出せる」場所。
しかし、「素の自分」と言っても、寝起きで髪がボサボサの姿を曝け出したいというわけではないと思います。(もちろん。曝け出してはいけないというわけではないです)
そこには、ある程度「こういう自分でいたいな・こういう風にしたいな」という自己像を含めた上での「素の自分」を、その場所でなら表現できる場ということになるでしょうか。

例えば、
「誰かから頼りにされたい」「おしゃれな自分になりたい」
「自分が好きなものを共有したい」「身近な人には言えないことを話したい」

このような、欲求を誰しも持っているというのは、一般的には了承されていることではないでしょうか。
しかし、その欲求を無闇矢鱈に発散しようとして、うまくいくこともあれば、思い通りにならないこともある。
日常や、人と関わるというのはそういう試行錯誤の連続ではないでしょうか。

2.ステップについて

では、例えば、仕事がなく、自宅に引きこもっている人が、いきなり仕事を探そうと思っても中々難しいものです。

筆者は、中学時代に学校に行けず、不登校でした。
いわゆる「みんな」が思い描いている「普通」になることは、案外難しいものです。(また、いわゆる普通になることが最も良い価値観というわけでもないわけですが)

そういう時に、学校に週5日通える自分をイメージして奮起してみるも、うまくいかないことも多くあるものです。
そのため、何かに取り組むには、「これなら達成できる!」というステップを踏むことが大切です。

哲学者のルネ・デカルトは「課題は分割しろ」みたいなことを言っていますが、いわゆる「スモールステップ」を設定することが必要となります。

◯スモールステップとは
『いきなり大きな目標を達成しようとせず、目標を小さな単位まで分割し、小さな目標を達成する成功体験を積み重ねながら最終目標へと到達していく学習方法。アメリカの心理学者であるバラス・フレデリック・スキナーによって提唱された。』

コトバンクより引用。
https://onl.tw/D3yC8xY

自分で意図的にそのステップを設定して、歩めるようになると、いわゆる自分で自分を伸ばしていく「セルフコーチング」の力へとなっていきます。

例えば、受験勉強での勉強の仕方や、部活動でスポーツが上手くなる過程には、このスモールステップの要素が含まれています。
他にも趣味などで筋トレやギターをする中で徐々に上達していく感覚を得たことはないでしょうか?
このようなスモールステップの実践は、その分野に留まらず他のことにも応用が効きます。

3.居場所の役割ってなんだろう?

そこで、居場所がその人にとっての「ステップのような役割」を担えないかと考えています。
つまり、いきなり「1から2にステップアップ」するのではなくて、「1.5」となってくれる役割が必要ではないでしょうか?

もちろん、それぞれの人にとって、歩んでいるステップは違います.
また、その人によって、時期によって、必要なサポートは異なるのは当然のことです.

いろいろな方の声を聞くことができる「スケッチ」だからこそ、一人一人の必要に向き合っていけるのではないかと考えています。

スケッチに訪れてくれた人たちの声を集めて、イベントを実施したり、ゆるーくボドゲをしたり。
そういう活動と、人との出会いが、誰かのステップを踏むきっかけになると考えています。

そんな『スケッチ』が誰かがとって必要としてくれる居場所に、なればいいなあ。

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