ギャンブルの罠(行動経済学)-note限定記事
今回の記事は、ギャンブルをするとき人間は、どのような行動をとるのかということを、考えます。
ギャンブルをするときの人間心理にはいくつかの罠があります。罠により、合理的な決定ができず、結局損をしてしまうということになってしまうのです。
あぶく銭の罠
苦労して貯めたお金と、ギャンブルで一瞬にして儲けたあぶく銭では、どちらもお金には変わりはないはずなのに、そのお金の使い道が変わります。
ギャンブルなどで楽に稼いだお金の方が、苦労して稼いだお金より軽く認識し、簡単に使ってしまう傾向があります。
苦労して稼いだお金は、貯金をしたり節約をしたりしますが、幸運により楽に儲けたお金の場合、パーっと遊びに使ったりしてしまうことはありませんか??
これをハウスマネー効果といいます。
ギャンブルで勝った場合、「勝った!」という成功経験・自身により「次も勝てる!」と思いまたギャンブルを行うという行動をとります。
さらにハウスマネー効果で、普段では行わないようなリスクの高いギャンブルに大金をかけるという行動をとり、ギャンブルで稼いだお金がなくなるまでギャンブルを行うという行動をとってしまうということがあります。
負けたお金を取り戻すという罠
ギャンブルで負けたお金をギャンブルで取り戻そうとする人間の心理があります。例えば、競馬で負けている場合、負けたお金はもうないし戻ってこないにも関わらず、費やしてしまったお金が無駄になることを避けるために、ギャンブルを終わることができなず大穴を狙って一発逆転しようとするといった具合です。
いわゆる損切というものができない状態になるのです。
このように、今まで費やしてきた費用に応じて人間の意思決定が変わることをサンクコスト(埋没費用)効果といいます。
可能性の罠
人間の心理として、確実にはずれるものと、ほとんどはずれるけもしかしたら当たるかもしれないというものの評価は大きく違います。
宝くじを例にとると、宝くじはほとんどの確率であたりません。
しかし、人間はもしかしたら当たるかもしれないというものを過剰評価することがわかっています。
これを確実性効果といいます。
もしかしたら当たるかもしれない!という魅力に惹かれて宝くじを買ってしまうのです。
しかし、宝くじというものは投資先として考えると、まず買うべきでない商品です。
宝くじの場合、売り上げの約50%は販売元が取り、残りの50%ほどを宝くじ購入者で分け合うというものです。
つまり、宝くじという「100円買ったら、50円で返ってくる」という商品、言い換えれば買えば買うほど損する商品を、もしかしたら、、、の魅力で過剰評価し、合理的でない選択をしてしまうのです。
ギャンブルの罠の利用
この効果をギャンブルで生かすこともできます
競艇・競輪・競馬などでも、この効果が発揮され、もしかしたら、、、の魅了により、オッズの低い大穴は過剰評価されます。
また、で後半のレースはあぶく銭の罠と負けたお金を取り戻すという罠の、「儲けたお金で大穴に突っ込もう!」や「負けたお金を大穴に突っ込んで取り返そう!」という効果も追加されるので、後半はより、オッズの低い大穴は過剰評価されます。
つまり、オッズの高い商品は過小評価されているので、オッズの高いものを買うことが良い選択だといえます。
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