Impuls 2019 の記録
2月に行っていたImpuls音楽祭のレポ、ゆるめのエッセイみたいな感じです。
ゆるめ、ということで、たったの【15271字】しかありません。
4月10日まで限定で無料全文公開します。それ以降は有料にするつもりですが、無料公開の段階でも投げ銭可能なので、この記事が役に立ってすこしでも僕を支援してくださる方は、投げ銭していただけると泣いて喜びます。
(プログラムの曲名など、中途半端に翻訳を入れると誤訳を含む恐れがあるので英語か独語に統一しています。日本で外国の作品を初演するときなど、僕は極力翻訳して紹介するべきという立場なのですが、、、今回はオーストリアが舞台であることもありそのまま記述します。)
1. 炭酸飲めないのに!
1日目、2月10日はHelmut List Halle(クリックすると会場の画像に飛びます)という大きめの近代的な多目的(?)ホールでオープニングコンサートが行われました。
"Chromatic Aberrations(色収差)"と題されたこのコンサートで演奏のEnsemble Schallfeldが取り上げた作品は次の通り。
Alberto Posadas: Tres pinturas imaginarias, 2014
Agata Zubel: The Streets of a Human City, 2011
Simon Steen-Andersen: Chambered Music, 2007
Jorge Sánchez-Chiong: Scans of Lucid, 2019, world premiere
Fausto Romitelli: Professor Bad Trip: Lesson 1, 1998
Posadas, Zubel, Sánchez-Chiongの3人は講師として参加している方々でもありました(当初はSteen-Andersenも参加予定でした)。Agata Zubelは歌手であり作曲家でもある人ですが僕はこの音楽祭ではじめて知ったので、あとから見返してこの日に演奏されてたんだ!って感じです。人を知ってからもう一度聴きたかった…
意外とPosadasの作品は日本で実演に触れることがないので、録音でしか聴いたことのなかったこの作品を聴けたという喜びがありました。
Sánchez-Chiongの作品では、作曲者自身が舞台上でターンテーブルを回し、DJを務めていました。そういうタイプの現代音楽作品には触れてこなかったのでなかなか新鮮でした。
事実上ヨーロッパ初日だった(前日の夜にウィーンに到着)この日、スーパーで水だと思って買ったら炭酸水だった!!という超ベタなヨーロッパデビューを果たしました。
Vöslauerのmildを買った(わかる人にはわかることでしょう)のですが、これは微炭酸で、ohneが普通のミネラルウォーターなんですね。いや、ohneが普通って、どんだけ炭酸好きなんだ…と1人でツッコんでました。。
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