毎日新聞2025年お正月の「冥土喫茶」報道への反応から見るデマと女性差別~「オタク文化とフェミニズム」としてシリーズ化するかもしれない…
はじめに~現在のメイド文化の立ち位置
2022年からメイド博覧会というイベントが開催されています。主催者は女性、参加者の多くは女性であらゆる世代の女性が集まっています。子どもからお年寄りまで親子での参加も当たり前に見ることができます。メイドカフェの経営者やメイドさんとして働いている人も多く参加しています。
2024年の横浜メイド博覧会の参加数はのべ1773名でした。この女性たちの主体性を無視してまで、メイド文化を性売買、性的搾取、性奴隷などと誹謗中傷するのは紛れもない女性差別、女性蔑視と言えると思います。どの時代の感覚かわかりませんが、時代錯誤だと思います。
より学術的な資料を確認したいという方は、久我真樹さんの『英国メイドの世界』『日本のメイドカルチャー史』などをご確認ください。『英国メイドの世界』はKindle Unlimitedで読むこともできます(2024年1月3日現在)。
はじめに2~性的搾取という言葉が、性的搾取と関係のないメイドカフェ叩きのために使われてきた
「性的搾取」という言葉は国連で定義されています。簡単に言うと「買春、強姦、売春を目的とする人身売買等」です。どこのメイドカフェで行われてきたと言うのでしょうか?
メイド喫茶を「性的搾取」だと主張して、実際に業界として性的搾取が行われているという根拠、証拠は提示されたことは一切ありません。一部の活動家がメイド喫茶勤務の経歴があり、そこで買春が行われていたと主張するケースがありましたが、間違いです。ただし撤回も訂正もされないことで、秋葉原やメイドカフェ業界、オタク文化は長らく、根拠のないデマに苦しめられてきました。※係争中の事案なのでここでは詳しく書けません。下記の記事にカンパ先を記載しています。よろしくお願いいたします。
性的搾取という言葉を関係のないものに使うと、実際に起きている「性的搾取」への対応が阻害されてしまう恐れがあります。そうなると「性的搾取」をなくしたいではなく「性的搾取」と騒ぐことで注目されたい。活動している風に思われることで何らかの利益を得たいということではないでしょうか?
毎日新聞の記事に付け火する人々
2025年1月1日に毎日新聞が「喪え喪えきゅん」でおいしく 65歳超の「冥土喫茶」が話題 群馬」という記事を配信しました。
Xの投稿は1月3日12時現在で約900万件のインプレッションで多くの人が興味を持ったことがわかります。
「65歳以上のメイドたちが静々とお盆を運び、目の前で「おいしくなーれ、喪え喪えきゅん」と呪文を唱える。愛嬌(あいきょう)たっぷりのもてなしが売り」「コンセプトは「高齢者を元気にする居場所作り」」など炎上する要素はないかと思いましたが、火をつけようとする人たちがいました…
誹謗中傷のポストが多数あり、上記に挙げたポストのように数千件の「いいね」が付くポストもあります。内容を整理すると大きく2つのパターンに分類することができると思います。
1.高齢者を利用し、死を冒涜している
2.メイド喫茶が男性の文化であり、性売買すなわち売買春と同様、AVと同類の女性蔑視とみなすことができる
この2つのパターンです。
彼らの主張は正しいのか?
1.に関しては毎日新聞の記事の中に書かれています。高齢者を元気にする居場所作りであること、子育て支援や地域活性化に取り組むNPOが主催していること、市内では年配の方が過ごせる喫茶店やファミレスが少なくなっていたこと、年を取ることについて気軽に話せる雰囲気を作っていること…誹謗中傷をしてしまう人たちは記事を読まずに思い込みで叩いているのではないでしょうか?
Xでは引用RPをする時に「まず記事を読んてみませんか?」という注意書きがあります。それを無視して、思い込みで他者を攻撃しているのです。
2.も記事の中に、メイド姿にひかれて新たに加わる高齢女性がいることがわかります。そして運営するキッズバレイの代表理事は女性です。メイド喫茶が「性売買」である根拠は一切、提示されていません。記事を読んでいなければ、偏見、差別の意識から攻撃しているのです。
メイド喫茶の歴史や業態について、詳しく書くのはこの記事では省略しますが、2007年の記事で女性オーナーが活躍し、女性のお客さんが少なくなく、男性の文化ではないことがわかります。
メイド喫茶・メイドカフェがどういうものかは、より詳しく知りたい方は私のnoteやXをご確認ください。
デマや差別に乗るマスコミ、メディア関係者とその影響
今回、noteで記事化したのは、ジャーナリスト、メディア関係者が極めて低い解像度の中で、差別意識を隠さず冥土喫茶叩きに乗ってしまったからです。そして、コスプレなどオタク文化叩きにも繋がっています。
ジャーナリスト柴田優呼
引用したポストは「男性版のこうしたものって存在するのかな? 65歳以上 (でも何歳でもいいけど) の年長男性が、ブラックジョーク的に扱われながらも、自らそれに従事する、といったもの」と続きます。記事を読んでいなければ、執事喫茶などの存在も知らない極めて低い解像度のまま書いているのです。
柴田優呼の投稿は犬笛の役目も果たしています。すでにポストを削除しているようですが、「オタクがゾーニング下で楽しむコスプレを、明るい場所に持ち出してはダメなんです」と女性が楽しむオタク文化のひとつであるコスプレに対する偏見、差別発言が簡単に出てしまいました。
なお、柴田優呼のフォロー先一部。これまでオタク文化などでトラブルを起こしてきた人たちが並びます。
自称テレビ番組制作会社ディレクター
こちらは実名はわかりませんが、プロフィールでテレビ番組制作ディレクターであることをアピールしています。
こちらも「加齢を嘲笑する」と記事を理解していないことがわかります。そして「メイド喫茶のサービスって赤ちゃん帰りしたい男性向け」と決めつけていますが、そのサービスが何か?またそのサービスのあるお店を提示することが全くできていません。
過去にもメイドカフェのメイドさんを「メイド服を着たホステス」と決めつけています。
「女性ってこうだよね」という枠組みに決めつけないでと言いながら、本人が枠組みに決めつけた上で、叩いているという行動を取っているのです。
活動家 郡司真子
3人目は活動家郡司真子です。根拠が一切なくメイド喫茶を「性搾取」とレッテルを貼り叩いています。女性の活躍を否定する明確な女性差別と言えるでしょう。郡司真子の過去の投稿から「メイド」に関する発言は確認できません。
メイド喫茶をAV強要やJKビジネスと同一視するのは、慰安婦問題での活動で成功した人たちの定番のやり方でした。端的に言うと嘘です。
今回の記事では有料部分になりますが、2015年にメイドカフェをJKビジネスと混同した報道があった時、女性のメイドカフェ元経営者はマスコミ側のミスリードではないか?メイドカフェ業界が活動家と協力できるのでは?と言っていました。私も当初は活動家は単純に間違っただけで、訂正してくれるものと期待していました。
しかし、活動家らは訂正できずに、メイドカフェを性搾取など根拠のないデマで貶めてきました。10年以上だった2025年でもその姿勢は変わっていないのです。
7月の上毛新聞の報道では好意的な反応
桐生の冥土喫茶が7月から始まり、上毛新聞が報道、ポストも46万件のインプレッションがありますが、その時の反応は好意的なものでした。
月に1回、土曜日の朝8~10時の営業、メニューはおにぎりと味噌汁などのセットで600円。20人の利用があっても12000円の売上ではビジネスにもなりません。性売買の要素も高齢者に無理をさせているものではないことがこれからもわかると思います。この記事で冥土喫茶の存在を知り、東京から遠征した女性たちもいました。
まとめとして~オタク差別、メイドカフェ叩きとフェミニズム
今回の冥土喫茶への誹謗中傷に対して、多くの方々が反論してくれました。
月1回、わずか2時間の開催です。メニューも600円のセットで20人が利用、売上は12000円。事業化目的ではないことは誰にでも明らかだと思います。それをビジネスのために高齢女性を利用している。搾取している。挙げ句には性奴隷、性売買、性的搾取とまで言ってしまえる心理状態は異常だと思います。
ビジネス化は別のロジックがあって、月1回のわずかな時間の活動であっても活動実績としてアピールすることで、行政の助成金や企業からの寄付金などどこかからが大金を引っ張ってくる仕組みでもあることのでしょうか?
冥土喫茶(メイド喫茶・メイドカフェ)への攻撃、誹謗中傷は事実に基づかないものです。これまでもメイド喫茶への差別に抵抗する女性の声は長らく日本で派手に活動するフェミニストや団体、そして政治家たちに無視されてきました。20年間偏見や反対に苦しめれてきたという声もです。女性差別や女性蔑視をなくすための行動はどういうものか?本気で取り組んでいるのであれば、考えてください。
次からは具体的な声を挙げている女性の例です。特定可能なため有料領域での掲載となります。ご了承ください。
ここから先は
¥ 1,000
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?