〈勉強記録〉始める!オープンデータ分析①
中小企業診断士の登録に必要な実務従事、実務補習も一区切りとなり、以前から知りたかった各種オープンデータ活用方法について勉強してみることとしました。
今回受講したのは、総務省統計局が、統計リテラシー向上の取組として、 "データサイエンス"力の高い人材育成のため、開講しているオンライン講座です。
これら講義はgaccoで定期的に募集されているようです。ここで紹介されていた内容を数回に分けてまとめていこうかと思います。
⚫︎はじめに
なぜデータサイエンスとかオープンデータに興味を持ったかというと、数学とデータ分析は結構好きな方だからということと、マクロからミクロ的な視点を一次情報から使いこなせるようになりたいなというのがきっかけ。
《データサイエンス・オンライン講座》 サイトはこちら
(年間スケジュールも掲載されています。)
①社会人のためのデータサイエンス入門
②社会人のためのデータサイエンス演習
③誰でも使える統計オープンデータ
そのうち2講義が受講可能だったので、まずはこちらを受講しました。
①社会人のためのデータサイエンス入門
③誰でも使える統計オープンデータ
未受講の「②社会人のためのデータサイエンス演習」は9月受講予定
本来は①→②→③の順番がいいのかもしれませんが、受講したところ①→③→②でも特に問題なさそうです。
また、上記講義が終わってからも、データサイエンス・スクール で色々学ぶことができます。
⚫︎《データサイエンス・オンライン講座》 講義の内容
①社会人のためのデータサイエンス入門
統計学の基礎やデータの見方等、統計データ分析の基本的な知識を学べる講座
week1 統計データを用いた分析事例を知り、統計リテラシーを学ぶ
week2 データ分析に必要な統計学の基礎を学ぶ
week3 データの見方と適切なグラフの選び方を学ぶ
week4 誰もが使える公的統計データの取得方法と使い方を学ぶ
②社会人のためのデータサイエンス演習
ビジネス上での分析事例を中心に実践的なデータ分析(統計分析)の手法を学べる講座
week1 データサイエンスとは
week2 分析の概念と事例 ~ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 (事例と手法)(1)~
week3 分析の具体的手法 ~ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 (事例と手法)(2)~
week4 ビジネスにおける予測と分析結果の報告 ~ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 (事例と手法)(3)~
week5 ビジネスでデータサイエンスを実現するために
演習:Excel分析演習
統計解析ソフトRを用いたデータ分析
③誰でも使える統計オープンデータ
統計オープンデータを活用したデータ分析の手法を学べる講座
week1 e-Statの統計データを活用した データ分析の事例、基本的な活用方法を学ぶ
week2 公的統計データの基本事項 及び読み方を学ぶ
week3 統計データと地図を組み合わせた 活用方法を学ぶ
week4 統計API機能の仕組みや具体的な活用事例等の統計オープンデータの高度な活用方法を学ぶ
⚫︎どんなことができるようになるか?
基本的には、以下のようなことがわかるようになります。
・統計やデータを用いてどのようなことができるのかわかる。
・政府統計データをどのように利用するのかわかる。
・統計データを利用し応用する方法がわかる。
・政府統計データのサイトについて
基本的な政府統計データは以下のサイトで確認することができます。
政府統計の総合窓口「e-Stat」
統計ダッシュボード
地図で見る統計(jSTAT MAP)
その他、各地方自治体が提供しているオープンデータもありますので、こちらも参考に載せておきます。
地方公共団体データベースサイト一覧(オープンデータカタログサイト)デジタル庁
・政府統計の総合窓口「e-Stat」
政府統計のポータルサイト。基本ここから全て始めることになります。各府省等が実施している統計調査の各種情報をこのサイトからワンストップで利用可能。
様々な機能を利用し検索した統計データを統計表形式で表示されるだけではなく、グラフや地図、ランキング等、様々な形で可視化することが可能。
・統計ダッシュボード
主要な統計データを加工して一覧表示し、視覚的に分かりやすく、簡単に利用できる形で提供するシステム。
グラフと時系列表、レーダーチャートでの表示分析が可能。また、WebAPI(Application Programming Interface)を利用する場合も同サイトから可能。
利用例)
・地図で見る統計(jSTAT MAP)
地図に、国勢調査などの国の統計データを合わせたもの。国勢調査等のデータを合わせて地図上に表示してくれます。店舗や物件周辺の人口・世帯数などを自動的に集計してくれる大変便利。地方公共団体データベースも合わせると、さらに細かい情報まで組み合わせることができます。
また、WebAPI(Application Programming Interface)を利用する場合も同サイトから可能。
利用例)2020年国勢調査在学者総数+AED設置場所(渋谷区)
⚫︎使用目的は?
・民間企業において
1番に考えられる目的は、「オープンデータを経済に生かす」です。人口統計、財政状況、地域別の設備設置、施設利用などの公的なデータを用いて、民間企業は以下のような利用が可能です。オープンデータを活用することで、過去は多くのコストをかけていた調査が無料で可能となります。
・顧客ニーズの詳細な調査
・ニーズにマッチしたサービスの提供
・新たなサービスの創出
・地域行政への貢献
・行政において
行政に対する有効性と信頼性の向上
地域の課題を官民協働で解決に導く
⚫︎活用事例は?
・民間による活用事例
マーケティングの中でオープンデータが活用できる可能性
マーケティングの具体例
①市場分析
②ターゲットユーザの設定
③商品・サービスの設計
④価格帯の決定
⑤届け方の決定
⑥どの様に認知してもらうかを考える
GEEO:不動産価格の予測サービス
路線価、国勢調査、住宅・土地統計調査などです。
これらを利用し、独自のアルゴリズムで不動産販売価格を予測、周辺の不動産関連情報も提供
ミルモ(WELMO社) :散在する介護情報を集約
介護に関わる人・情報を公平につなぐための無料の介護事業所等の情報検索サイト。これまでは紙管理で把握することが難しかったたくさんの情報を集約し、介護に関わる人と共有することで地域連携
店舗出展計画:出店する地域の特徴の把握。
地域の市場特性(市場規模・成長性・人口構成・家族構成など)の情報を用いたエリアマーケティングを実施し、出店する地域の人口構成や所得・家族構成などに応じた商品を取り揃えることで、成功する確率を高める。
・自治体による活用
宇都宮市:「ギョーザのまち」のPR
総務省の家計調査で1 世帯当たりの年間購入額が複数年で日本一の統計データ(2010 年まで15年連続日本一)を元に町おこし
宇都宮餃子ブランドの活性化
宇都宮餃子祭りの開催
⚫︎最後に
政府統計オープンデータを色々調べてみましたが、オープンデータの活用は武器になる というのが率直な感想でした。次回以降はもう少し使い方も含めてまとめていこうと思います。
*各種資料はe-stat活用マニュアル及び講義資料から抜粋。